翡翠色の海へうたう

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年07月25日
判型:
文庫判
ページ数:
272
ISBN:
9784041151570
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翡翠色の海へうたう

  • 著者 深沢 潮
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年07月25日
判型:
文庫判
ページ数:
272
ISBN:
9784041151570

国も、時代も、性別も、そのすべての境界を越えてゆけ――深沢潮、渾身作!

派遣社員、彼氏なし、家族とは不仲。冴えない日々を送る葉奈は作家になる夢を叶えるべく、次の投稿作のテーマを探していた。そんな中、推していたアイドルの投稿に「あなたがそんな人だったなんてがっかりした」というコメントがついていることに気付く。どうやらアイドルが慰安婦女性など性被害に遭った人たちを支援するブランドを着ていたことで炎上が起こったらしい。ファンの間でも賛否両論の意見が起
こる中、葉菜はタブーとされるが故に女性たちの記録がきちんと伝わっていないことを知る。戦時中の沖縄を舞台に勝負作を書くことを決意した葉菜は取材のために沖縄へと飛ぶが、そこでイメージしていた女性たちの姿と、証言者たちが語る彼女たちの姿に乖離がある事に気付く。そして取材対象者の女性から、「当事者ではないあなたが、どうして書くのか」と覚悟を問われ――。
派遣社員、彼氏なし、家族とは不仲。冴えない日々を送る葉奈は作家になる夢を叶えるべく、次の投稿作のテーマを探していた。そんな中、推していたアイドルの投稿に「あなたがそんな人だったなんてがっかりした」というコメントがついていることに気付く。どうやらアイドルが慰安婦女性など性被害に遭った人たちを支援するブランドを着ていたことで炎上が起こったらしい。ファンの間でも賛否両論の意見が起
こる中、葉菜はタブーとされるが故に女性たちの記録がきちんと伝わっていないことを知る。戦時中の沖縄を舞台に勝負作を書くことを決意した葉菜は取材のために沖縄へと飛ぶが、そこでイメージしていた女性たちの姿と、証言者たちが語る彼女たちの姿に乖離がある事に気付く。そして取材対象者の女性から、「当事者ではないあなたが、どうして書くのか」と覚悟を問われ――。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

翡翠色の海へうたう
解説:杉江松恋

「翡翠色の海へうたう」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 穴、に、される。慰安婦にされた半島出身の女性が自らのことを表した言葉。あまりにも的確すぎて、酷くておぞましくて。戦中戦後、凄絶な人生を生きた彼女と、新人賞を狙う小説のため沖縄と慰安婦を取材する令和の女 穴、に、される。慰安婦にされた半島出身の女性が自らのことを表した言葉。あまりにも的確すぎて、酷くておぞましくて。戦中戦後、凄絶な人生を生きた彼女と、新人賞を狙う小説のため沖縄と慰安婦を取材する令和の女性。2人の視点をいきつ戻りつ進む物語は、現代パートがなくても成立したかもしれない。が、その存在が、この問題の重みや難しさ、さらに、それが今にもつながるものであることに思い至らせる。生きるために「穴になる」ことを選ばざるを得ない、例えば夜の街にはそんな人々がいくらでもいる。本質は変わってない。歴史と事実が重い。 …続きを読む
    rico
    2025年07月31日
    66人がナイス!しています
  • 会社に勤めながらも小説家を目指している現代パートの〈私〉と、その小説の題材としてどうしても書きたいと強く興味を惹かれた沖縄戦時代の慰安婦の〈わたし〉のパートが交錯して物語は進む。この中でも話題に出てい 会社に勤めながらも小説家を目指している現代パートの〈私〉と、その小説の題材としてどうしても書きたいと強く興味を惹かれた沖縄戦時代の慰安婦の〈わたし〉のパートが交錯して物語は進む。この中でも話題に出ていたけど、この問題はとてもセンシティブで出来れば触れない方が身の為と誰もが口にする事象だけあって、こうして当時の様子を知ると、あまりにも酷すぎて生きた時代が違うだけで人としての人権の違いに驚愕する。いてもいなくても同じという扱いをされたり、人が人として扱われない不条理さ、アイデンティティとはを投げかけられる。 …続きを読む
    akiᵕ̈
    2024年08月11日
    26人がナイス!しています
  • 高校事変と真田夏希を買いに行ったら、隣にあってこの本がとても気になって一緒に買った。そちらとくらべては申しわけないが、この本は多くの人に読んでほしい1冊に違いない。契約社員として働きながら小説家をめざ 高校事変と真田夏希を買いに行ったら、隣にあってこの本がとても気になって一緒に買った。そちらとくらべては申しわけないが、この本は多くの人に読んでほしい1冊に違いない。契約社員として働きながら小説家をめざしているが、新人賞をとれずに苦しむ主人公。戦時中、朝鮮からなかばだまされて兵隊の相手をさせられて穴にされたもうひとりの主人公。感じることがたくさんあるが、では、感想として何を記せばよいかというと、すべてが正解であり、すべてが間違いのようにも思えてくる。各々が本書を読むことで見えてくるもの… …続きを読む
    ともパパ
    2024年07月28日
    18人がナイス!しています

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