保身 積水ハウス、クーデターの深層

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2021年05月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
368
ISBN:
9784041097564

保身 積水ハウス、クーデターの深層

  • 著者 藤岡 雅
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2021年05月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
368
ISBN:
9784041097564

なぜ、小物ばかりトップになるのか?役職が上の者ほど責任から逃げるのか?

なぜ、小物ばかりトップになるのか!?
日本にはいまだ経営トップの不正を監視し、正す機能がない。
隠蔽された「騙されるはずのなかった」地面師事件。積水ハウスで起きたクーデターの内実を明かし、この国の漂流する企業倫理までも抉る経済ルポ!

地面師=他人の土地を自分のもののように偽って第三者に売り渡す詐欺師
積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。

役職が上の者ほど、責任から逃げる。
実力派会長の突然の辞任。それは、社長の「保身」によるクーデターだった!
積水ハウスでは2018年、地面師事件の全容解明を進める会長が失脚した。
背景には、事件への社長責任が明記された「調査報告書」の存在があった。
責任を問われた社長が、会長を返り討ちにしたのだ。
11年のオリンパス事件以降、東芝、日産自動車、関西電力、東京電力とトップ企業の不祥事が繰り返されている。
下には厳しく、上には優しい、名ばかりのコンプライアンスはなぜ蔓延したのか? 
積水ハウス事件から、日本企業の腐敗構造までも暴く経済ルポ!

【目次】
まえがき
序 章  解任――クーデター政権、樹立す
第一章 事件――推進圧力は社長がもたらした
第二章 不正――現場は地面師に引き寄せられた
第三章 予兆――カリスマ君臨と腹心の野望が交錯する
第四章 暗闘――副社長、策動す
第五章 隠蔽――絶対権力の道へ
第六章 結集――公器としての会社を問う
第七章 総会――企業倫理、漂流す
終 章  腐敗――立憲主義を取り戻せるか?
あとがき
主要参考文献
なぜ、小物ばかりトップになるのか!?
日本にはいまだ経営トップの不正を監視し、正す機能がない。
隠蔽された「騙されるはずのなかった」地面師事件。積水ハウスで起きたクーデターの内実を明かし、この国の漂流する企業倫理までも抉る経済ルポ!

地面師=他人の土地を自分のもののように偽って第三者に売り渡す詐欺師
積水ハウスは地面師に騙され、取引総額70億円、55億5900万円を支払った。

役職が上の者ほど、責任から逃げる。
実力派会長の突然の辞任。それは、社長の「保身」によるクーデターだった!
積水ハウスでは2018年、地面師事件の全容解明を進める会長が失脚した。
背景には、事件への社長責任が明記された「調査報告書」の存在があった。
責任を問われた社長が、会長を返り討ちにしたのだ。
11年のオリンパス事件以降、東芝、日産自動車、関西電力、東京電力とトップ企業の不祥事が繰り返されている。
下には厳しく、上には優しい、名ばかりのコンプライアンスはなぜ蔓延したのか? 
積水ハウス事件から、日本企業の腐敗構造までも暴く経済ルポ!

【目次】
まえがき
序 章  解任――クーデター政権、樹立す
第一章 事件――推進圧力は社長がもたらした
第二章 不正――現場は地面師に引き寄せられた
第三章 予兆――カリスマ君臨と腹心の野望が交錯する
第四章 暗闘――副社長、策動す
第五章 隠蔽――絶対権力の道へ
第六章 結集――公器としての会社を問う
第七章 総会――企業倫理、漂流す
終 章  腐敗――立憲主義を取り戻せるか?
あとがき
主要参考文献

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

まえがき

序 章  解任――クーデター政権、樹立す
クーデターの衝撃/地面師事件/和田は激怒した/人事・報酬諮問委員会/動議否決/クーデター政権の樹立

第一章 事件――推進圧力は社長がもたらした
発覚/発足/発端/社長案件/稟議書も決裁も杜撰だった/ペーパーカンパニー/契約/グランドメゾン五反田はまぼろしと消えた

第二章 不正――現場は地面師に引き寄せられた
不動産屋の常識/本物の地主から内容証明郵便が届く/稚拙な取引/致命傷/内容証明は不動産部に隠蔽された/阿部はリスク情報を知っていた/預金小切手/「東京マンション事業部は詐欺だと知っていた」/調査報告書を公表しない経営陣

第三章 予兆――カリスマ君臨と腹心の野望が交錯する
亀裂/住宅メーカーの隆盛史/和田は初のプロパー社長だった/東北の阿部の評判/後継候補の死/CEO、COO体制/多数派工作に幹部は気づいていた

第四章 暗闘――副社長、策動す
財務戦略の衝突/急伸した国際営業/重鎮の心配と篠原祥哲の見方/阿部の責任は中間報告に書かれていた/阿部の決断/クーデター前夜

第五章 隠蔽――絶対権力の道へ
新社長が記者会見で発したウソ/責任なき権限の集中/関西ヤメ検たちは隠蔽に加担した/未熟な株主代表訴訟制度/絶対権力者の誕生/「一言くらいあってもええと思わんか」

第六章 結集――公器としての会社を問う
驚愕したアメリカ/「日本人はウソを言うと怒りますけど、隠すことには抵抗がない」/ステークホルダー資本主義/株主提案/日本のガバナンス改革は矛盾している/ディスクロージャーという原則/経営トップの不正を監視し、制御する機能は、日本にはない/マネーロンダリング/責任からの逃避

第七章 総会――企業倫理、漂流す
勢いづく株主提案/隠れ蓑にされる「模倣犯」「プライバシー」という言葉/壁となった持ち合い/敗因/アメリカのスタッフはリークを極度に嫌った/緊急事態宣言下の株主総会/繰り返される紋切り型の答弁/「意見として承りましたでは、回答になっていない」

終 章  腐敗――立憲主義を取り戻せるか?
変質/騙されるはずのない事件/組織の統治は構成員の納得感と信頼感に支えられている/保身にまみれた経営者を生んだもの/倫理の価値表明/立憲主義を取り戻せるか?/重い十字架

あとがき
主要参考文献

「保身 積水ハウス、クーデターの深層」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 積水ハウスを舞台にした地面師集団による巨額詐欺。いまだ記憶に新しいこの事件の被害者は確かに同社なのだが、一方で、緩すぎるリスク管理が指摘されてもいた。本書は、この一連の顛末を丹念になぞりつつ、企業ガバ 積水ハウスを舞台にした地面師集団による巨額詐欺。いまだ記憶に新しいこの事件の被害者は確かに同社なのだが、一方で、緩すぎるリスク管理が指摘されてもいた。本書は、この一連の顛末を丹念になぞりつつ、企業ガバナンスのあり方に鋭く切り込むノンフィクションだ。日本屈指のハウスメーカーの経営体制に何が起きていたのか。骨抜きにされた検証委員会の報告書、経営トップの保身からくる隠蔽体質、内向きに傾倒したガバナンス等々。ステークホルダーを軽視し、企業活動の本質を見誤った経営陣に明日はない。痛烈な論調が重く突き刺さる一冊。 …続きを読む
    utinopoti27
    2022年03月31日
    130人がナイス!しています
  • 積水ハウスのクーデター事件を扱った作品である。二兆円企業へと発展させた功労者である和田会長は かつての部下たちから なぜ解任されたのか。2017年に発覚した地面師事件から端を発する内紛の模様が丹念に描写さ 積水ハウスのクーデター事件を扱った作品である。二兆円企業へと発展させた功労者である和田会長は かつての部下たちから なぜ解任されたのか。2017年に発覚した地面師事件から端を発する内紛の模様が丹念に描写される… クーデター後、ガバナンス改革として 何が行われていったのか…真偽の程はよくわからないが、日本企業のガバナンスの難しさを感じる…そんな作品だった。 …続きを読む
    遥かなる想い
    2023年01月04日
    108人がナイス!しています
  • 公私共にお世話になっている積水ハウスさんの内幕。地面師に55億円を騙し取られた事件、社長派が会長を解任するクーデター、その後の人事抗争等の一連の出来事が、極めて詳細に描かれる。問題の本質は、地面師に騙さ 公私共にお世話になっている積水ハウスさんの内幕。地面師に55億円を騙し取られた事件、社長派が会長を解任するクーデター、その後の人事抗争等の一連の出来事が、極めて詳細に描かれる。問題の本質は、地面師に騙されたこと以上に、その事件を社内抗争に利用したり、社会に情報隠蔽するというコーポレート・ガバナンスにある。一方、欧米流の株主資本主義に基づく企業統治が絶対かといえば、それも疑問だ。サンデル教授の「秩序は、強制でなく倫理によって支えられるべきだ」という哲学に共感するが、それと隔絶した経営者の醜態がここにある。 …続きを読む
    trazom
    2021年10月01日
    107人がナイス!しています

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