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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年11月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
452
ISBN:
9784041061626

慟哭の海峡

  • 著者 門田 隆将
  • 定価: 円(本体円+税)
発売日:
2017年11月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
452
ISBN:
9784041061626

アンパンマンとは、いったい「誰」なのですか――?

2013年10月、2人の老人が死んだ。

1人は大正8年生まれの94歳、もう1人はふたつ下の92歳だった。2人は互いに会ったこともなければ、お互いを意識したこともない。まったく別々の人生を歩み、まったく知らないままに同じ時期に亡くなった。

太平洋戦争(大東亜戦争)時、“輸送船の墓場"と称され、10万を超える日本兵が犠牲になったとされる「バシー海峡」。2人に共通するのは、この台湾とフィリピンの間にあるバシー海峡に「強い思いを持っていたこと」だけである。1人は、バシー海峡で弟を喪ったアンパンマンの作者・やなせたかし。もう1人は、炎熱のバシー海峡を12日間も漂流して、奇跡の生還を遂げた中嶋秀次である。

やなせは心の奥底に哀しみと寂しさを抱えながら、晩年に「アンパンマン」という、子供たちに勇気と希望を与え続けるヒーローを生み出した。一方、中嶋は死んだ戦友の鎮魂のために戦後の人生を捧げ、長い歳月の末に、バシー海峡が見渡せる丘に「潮音寺」という寺院を建立する。

膨大な数の若者が戦争の最前線に立ち、そして死んでいった。2人が生きた若き日々は、「生きること」自体を拒まれ、多くの同世代の人間が無念の思いを呑み込んで死んでいった時代だった。

異国の土となり、蒼い海原の底に沈んでいった大正生まれの男たちは、実に200万人にものぼる。隣り合わせの「生」と「死」の狭間で揺れ、最後まで自己犠牲を貫いた若者たち。「アンパンマン」に込められた想いと、彼らが「生きた時代」とはどのようなものだったのか。

“世紀のヒーロー"アンパンマンとは、いったい「誰」なのですか――? 今、明かされる、「慟哭の海峡」をめぐる真実の物語。

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「慟哭の海峡」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ★3 その昔、『入学した時には彼らひとりひとりに幾通りもあったはずの未来への道が、今はもう「戦争への道」一本しかなくなっていた(P204)』時代があった。そしてその道は、戦って「死ぬ」のではなく、戦い ★3 その昔、『入学した時には彼らひとりひとりに幾通りもあったはずの未来への道が、今はもう「戦争への道」一本しかなくなっていた(P204)』時代があった。そしてその道は、戦って「死ぬ」のではなく、戦いに向かう途中海の上でなすすべもなく“戦死”する道もあった。このドキュメンタリーは、その死の中から生還した人と、その海峡で最愛の人を失ったアンパンマンの作者を通して、「あの時代とはなんだったのか」を描く。そしてこのドキュメントの本質は、彼らから何を学ぶのか。これは「生きる」について考える教科書だと思う。 …続きを読む
    リュウジ
    2019年01月23日
    6人がナイス!しています
  • 大戦末期、台湾南野バシー海峡では、米軍潜水艦隊の攻撃で多くの艦船が沈められて「輸送船の墓場」と呼ばれた。輸送船が沈没して12日間の漂流を経て生還した中嶋秀次と、駆逐艦とともに沈んだ柳瀬千尋。そして、帰 大戦末期、台湾南野バシー海峡では、米軍潜水艦隊の攻撃で多くの艦船が沈められて「輸送船の墓場」と呼ばれた。輸送船が沈没して12日間の漂流を経て生還した中嶋秀次と、駆逐艦とともに沈んだ柳瀬千尋。そして、帰還した千尋の兄は戦死した弟を想い続け、後に漫画家として「アンパンマン」を生んだ。運命の無情を感じるけれど、悲しみと怒りはなぜ慰霊や執筆に向かってしまうのか。次世代のためにも声高に戦争責任を追及してほしかった。「アンパンマンのマーチは特攻隊の歌」っていう噂は、あながち都市伝説でもないんだなぁ。 (★★☆☆☆) …続きを読む
    yamakujira
    2019年10月15日
    5人がナイス!しています
  • 虜人日記でも日本の敗因の最初に言及されるバシー海峡。ホロコーストよりも効率的に日本の若者を政府が奪ったような出来事と私は認識している。本書の主人公は、アンパンマンのやなせたかしと、その弟、千尋さん、そ 虜人日記でも日本の敗因の最初に言及されるバシー海峡。ホロコーストよりも効率的に日本の若者を政府が奪ったような出来事と私は認識している。本書の主人公は、アンパンマンのやなせたかしと、その弟、千尋さん、そしてバシー海峡で遭難しながらも助かり慰霊を率先して行った中嶋さんである。京大出身の優秀な前途有望な弟である千尋さんを失い、戦争の理不尽さを痛感し、弟の自己犠牲の姿勢を受けついだアンパンマンを作り上げる。本当は失ったいたかもしれない人生を生きることになった中嶋さんの真摯さには胸を打たれた。 …続きを読む
    takam
    2019年09月24日
    5人がナイス!しています

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著者紹介

門田 隆将

1958年(昭和33年)、高知県生まれ。中央大学法学部卒。ノンフィクション作家として、政治、経済、司法、事件、歴史、スポーツなど幅広い分野で活躍。『この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。
主な著書に『甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯』(講談社文庫)、『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』(新潮文庫)、『太平洋戦争 最後の証言』(第一部〜第三部・小学館)、『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(PHP研究所)、『狼の牙を折れ 史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部』(小学館)、『記者たちは海に向かった津波と放射能と福島民友新聞』(角川書店)などがある。

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