ファイナルガール

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年01月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784041050743
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ファイナルガール

  • 著者 藤野 可織
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年01月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784041050743

あいつは私をつけ狙っている。芥川賞作家によるダークで風変わりな短篇集。

私のストーカーは、いつも言いたいことを言って電話を切る(「去勢」)。リサは、連続殺人鬼に襲われ生き残るというイメージから離れられなくなる(「ファイナルガール」)。戦慄の7作を収録した短篇集。 私のストーカーは、いつも言いたいことを言って電話を切る(「去勢」)。リサは、連続殺人鬼に襲われ生き残るというイメージから離れられなくなる(「ファイナルガール」)。戦慄の7作を収録した短篇集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「ファイナルガール」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • うわ、怖いな…。気持ち悪い。藤野さんの不気味な部分がジクジクと行間から漏れ出してくるような良短編集。たとえるなら、宇宙人が人間社会のことをじっくり観察して執筆した小説。確かに行動パターンは人類のものな うわ、怖いな…。気持ち悪い。藤野さんの不気味な部分がジクジクと行間から漏れ出してくるような良短編集。たとえるなら、宇宙人が人間社会のことをじっくり観察して執筆した小説。確かに行動パターンは人類のものなのに、タチの悪いことに一人称で描いちゃうから、地の文の心理描写がどこかずれてて怖い。単純に面白み・おかしみのある話や、良い発想だなぁと感心する短編も確かにあるのだが、どれも変な形の異形の陰が見え隠れするような気がして、不穏な心持ちになってしまう。村田沙耶香が自覚有の異星人だとしたら、藤野可織は無自覚の異星人。 …続きを読む
    あも
    2019年07月30日
    95人がナイス!しています
  • 屋上は高いところにあるものだ。しかし都会ではビルの高さ次第でより高いビルに囲まれ見下ろされることもある。屋上に閉じ込められ寒さと向かいのビルのバレエ教室の明かりに見下ろされながら失禁してしまう女性に感 屋上は高いところにあるものだ。しかし都会ではビルの高さ次第でより高いビルに囲まれ見下ろされることもある。屋上に閉じ込められ寒さと向かいのビルのバレエ教室の明かりに見下ろされながら失禁してしまう女性に感覚がシンクロしてしまった。狼のシュールさは秀逸。か弱い彼女がこの日のために肉体を鍛え上げた武志をよそに家具のポールで狼をなんなく撲殺したラストと5才で語り口が俺という違和感も上手いと思った。自分も中学の頃、発音しない黙字をわざと発音してふざけたしプファインベルガーはドイツ系でファインベルクなのだろう。 …続きを読む
    ケンイチミズバ
    2017年02月28日
    69人がナイス!しています
  • 短編7編。不思議で風変わりで、大きな虚構によって成り立っている話が、当たり前の日常のように描かれていて、こんなこと、驚くような話ではないと思わせる。純文学というには虚構が過ぎるように思われ、エンタメと 短編7編。不思議で風変わりで、大きな虚構によって成り立っている話が、当たり前の日常のように描かれていて、こんなこと、驚くような話ではないと思わせる。純文学というには虚構が過ぎるように思われ、エンタメというには読者に迎合しない、独特の世界。巻末解説が村田沙耶香さんというのも、同じく芥川賞作家、似たような不思議ちゃん(!)で共鳴するものを感じる。その解説で、藤野さんの創作だと思っていたものが、実在のもののように書かれていて、危うくそうなのかと信じてしまうところだった。解説まで。二人の絶妙のコンビネーションか。 …続きを読む
    いたろう
    2018年03月31日
    58人がナイス!しています

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