社会をつくれなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田國男入門

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2014年10月08日
判型:
B6判
商品形態:
単行本
ページ数:
292
ISBN:
9784040800189

社会をつくれなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田國男入門

  • 著者 大塚 英志
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2014年10月08日
判型:
B6判
商品形態:
単行本
ページ数:
292
ISBN:
9784040800189

自ら考えぬく「思考力」だけが前に進む力になる

ツイッターやフェイスブックなどのSNSは普及したがユーザーが語るのは「私」だ。なぜ日本ではソーシャルが浸透しないのか。本当の意味でのソーシャル実現を目指した柳田國男の思考から、その要因と解決策を探る。 ツイッターやフェイスブックなどのSNSは普及したがユーザーが語るのは「私」だ。なぜ日本ではソーシャルが浸透しないのか。本当の意味でのソーシャル実現を目指した柳田國男の思考から、その要因と解決策を探る。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「社会をつくれなかったこの国がそれでもソーシャルであるための柳田國男入門」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「起源の民俗学=ロマン主義文学」と「公民の民俗学=社会的な文学」に分裂している柳田像の前者を切って、後者に焦点をあてます。本来は両者を統合する像が描ければ良いのでしょうが、著者の現体制批判における前の 「起源の民俗学=ロマン主義文学」と「公民の民俗学=社会的な文学」に分裂している柳田像の前者を切って、後者に焦点をあてます。本来は両者を統合する像が描ければ良いのでしょうが、著者の現体制批判における前のめりの感じはお説教のようで、一歩引いて論じる方が、説得力が増すのに残念です。私小説ではない自然主義による言文一致を、データベースとしての投稿誌を運営していくことで実現させていく。コミュニケーションツールの確立が「社会」の成立に不可欠だと後者の柳田=著者はいいますが、これはほぼ「文学」と同義でしょう。 …続きを読む
    ころこ
    2019年11月26日
    33人がナイス!しています
  • 柳田国男の民俗学にはロマン主義的な側面と社会的な面があった。一人ぼっちの自分を民俗に結びつける「山人」論や折口信夫。しかし柳田の仕事のほとんどは社会的な民俗学。社会や習慣という第二の自然をありのままに 柳田国男の民俗学にはロマン主義的な側面と社会的な面があった。一人ぼっちの自分を民俗に結びつける「山人」論や折口信夫。しかし柳田の仕事のほとんどは社会的な民俗学。社会や習慣という第二の自然をありのままに記録する。社会を自ら作っていく「公民」を育てる実践をしようとした。戦後国語や社会の教科書づくりに携わったのもその一環。多数派に流されず思うことを言うための教育をめざした。しかし、選挙民は付和雷同し親分に従うだけの「選挙群」に過ぎない。そこに柳田国男の失望がある。「公民として病みかつ貧しい」それは今も変わらない …続きを読む
    Hiroh
    2022年12月31日
    19人がナイス!しています
  • 社会を作り損ねたこの国への処方箋として柳田國男を読み直す。入門と銘打つだけあって読みやすく書かれているが、皮肉はいつも以上にキツい。農政学、民俗学、国語/社会科という形で、個人が自立するための、社会設 社会を作り損ねたこの国への処方箋として柳田國男を読み直す。入門と銘打つだけあって読みやすく書かれているが、皮肉はいつも以上にキツい。農政学、民俗学、国語/社会科という形で、個人が自立するための、社会設計のためのツールを具体化しようと試みた柳田の姿は、永田洋子や宮崎勤、オウムから少女漫画や村上春樹、創作論に至るまで、私を語るための言葉について考え続けた大塚に重なる。一方でロマン主義的でありながら、また一方では公共的という面もそっくりで、柳田論であると同時に、本書は大塚の原点を読むものであるように思う。 …続きを読む
    サイバーパンツ
    2019年01月10日
    15人がナイス!しています

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