訓読みのはなし 漢字文化と日本語

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2014年04月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784044081072
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訓読みのはなし 漢字文化と日本語

  • 著者 笹原 宏之
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2014年04月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784044081072

豊かな日本語の世界に迫る、日本語論の決定版!

訓読みは、発音も概念も文法も全く異なる中国語の漢字を受け入れ、それを大和言葉で読むことに始まった。以来、日本人は、漢字の読みとしてだけでなく、英語や洋数字、さらには絵文字を日本語に取り入れる際にも、訓読みの手法を発揮した。日本人が独自の感性による創造を加えながら、各時代の中で発展させてきた訓読みは、今も自在に変容し続けている。そのユニークな例を辿り、豊かで深遠な日本語の世界に分け入る。 訓読みは、発音も概念も文法も全く異なる中国語の漢字を受け入れ、それを大和言葉で読むことに始まった。以来、日本人は、漢字の読みとしてだけでなく、英語や洋数字、さらには絵文字を日本語に取り入れる際にも、訓読みの手法を発揮した。日本人が独自の感性による創造を加えながら、各時代の中で発展させてきた訓読みは、今も自在に変容し続けている。そのユニークな例を辿り、豊かで深遠な日本語の世界に分け入る。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

 はじめに

第一章 訓読みの歴史
訓読みとは何か
訓読みを体系的に行うのは日本だけ
日本での訓読みの始まり
時代によって移り変わる字義
日本語と結びついて変化した字義
国訓と国字

第二章 音読みと訓読み
音読みの世界
訓読みの効果の例
専門用語と訓読み
音読みと訓読みの境界
音訳と訓読み
音訓の交替
「ポータラカ」が「晃」に
「時計」──湯桶読み

第三章 多彩な訓読み
大げさな字の訓読み
町や村の読み
固有名詞の訓読み
幽霊文字
読まれない漢字
長い訓読み
数字の訓読み
ローマ字の「訓読み」
世界の文字と日本の訓読み

第四章 訓読みの背景

蝕む
「かげ」と「ひかり」
もえる


する

「いそぐ」と「いそがしい」
なみだ
たま
まつりごと
もみじ
ばら
でこぼこ
すばる



オンス
ノック

第五章 同訓異字のはなし
同訓異字
誘と哘
貰うともらう
卵と玉子
風と風邪
「初め」と「始め」
「堀」を「掘る」
「明らか」と「諦める」
「極める」と「決める」
「書く」「掻く」「描く」
うるさい
妖と艶
わけ
色々な「くろ」

第六章 一字多訓のはなし
一字多訓


上下
女と男
打つ



禿

第七章 漢字政策と訓読み
訓読みと送り仮名
振り仮名・ルビ
口語と訓読み
漢字仮名交じり文と訓読み
訓読みの危うさ
漢字表と訓読み
日本人の姓
名乗り訓

第八章 東アジア世界の訓読み
中国における「訓読み」事情
朝鮮・韓国における「訓読み」事情
ベトナムにおける「訓読み」事情

 おわりに

「訓読みのはなし 漢字文化と日本語」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ◆2008年光文社新書刊、2014年角川文庫刊。著者は1965年生、早稲田大学教授。メディア等でもおなじみの通り「漢字博士」である。政府の漢字政策(経産省のJIS漢字、法務省の人名用漢字、文科省の常用漢字)にも携わる ◆2008年光文社新書刊、2014年角川文庫刊。著者は1965年生、早稲田大学教授。メディア等でもおなじみの通り「漢字博士」である。政府の漢字政策(経産省のJIS漢字、法務省の人名用漢字、文科省の常用漢字)にも携わる(縦割りだなぁ…)。◆概説としては1章(訓読みの歴史)、2章(音読みと訓読み)、3章(多彩な訓読み)、7章(漢字政策と訓読み)。あとは豊富な具体例という感じ。 …続きを読む
    モリータ
    2022年07月04日
    11人がナイス!しています
  • 普段あまり気にかけない漢字の音訓読み。日本人が大和言葉で読むために発明した訓読みについて書かれた本。タイトルも秀逸。あまり知らされていない、漢字の読み方が多く紹介されていて、漢字の薀蓄を知るにはもって 普段あまり気にかけない漢字の音訓読み。日本人が大和言葉で読むために発明した訓読みについて書かれた本。タイトルも秀逸。あまり知らされていない、漢字の読み方が多く紹介されていて、漢字の薀蓄を知るにはもってこいの本。雨の日に着る「カッパ」の「合羽」は、ポルトガル語源で、「ガラス」の「硝子」はオランダ語からの当て字。「御転婆」もオランダ語起源だという説もあるらしい。十月十日は、以前は「朝」が組み合わされていると覚えたが、今は「萌」で、この日は「萌えの日」だという。「風邪」も江戸時代は「フウジャ」と読んでいた。 …続きを読む
    isao_key
    2015年06月28日
    11人がナイス!しています
  • (音読みの話も同じくらい入ってます。)訓読み、という方法は、古くはシュメールの楔形文字を受け入れたアッカド等諸民族、近くは5~6世紀の朝鮮半島で行われており、日本には半島からの渡来人が伝えたそうです。ベト (音読みの話も同じくらい入ってます。)訓読み、という方法は、古くはシュメールの楔形文字を受け入れたアッカド等諸民族、近くは5~6世紀の朝鮮半島で行われており、日本には半島からの渡来人が伝えたそうです。ベトナムや台湾等、アジアで漢字が変容していく様が解説されています。著者の“言葉”の守備範囲が広く、演歌やJ-POPの歌詞、SNSの顔文字まで取り上げられていて面白い。個人的に衝撃だったのは、日本語に「胃」等が入ってくるまでは消化器官は纏めて「くそぶくろ」だった・・・って、やだー!柔軟な日本語&外来語バンザイ! …続きを読む
    りー
    2018年10月03日
    9人がナイス!しています

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