新版 発心集 下 現代語訳付き

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2014年03月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784044001179
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新版 発心集 下 現代語訳付き

  • 著者 鴨 長明
  • 訳注 浅見 和彦
  • 訳注 伊東 玉美
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2014年03月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784044001179

『方丈記』の先に鴨長明が見たものは? 待望の文庫完全版!

鴨長明の思想が色濃くにじみ出た説話集『発心集』と、彼の生涯を映し出した随筆『方丈記』とは、ともに密接な関係にある。武蔵国、入間川の洪水の話では、『方丈記』の災害描写と共通する卓越した筆の冴えをみせ、臨場感にあふれた表現も注目される。長明が心の安定のために求めた「数奇」の境地は、「無常」の世界観ともに現代人の生き方にも大きな示唆を与えるに違いない。新たな訳と詳細な注を付した待望の文庫完全版。 鴨長明の思想が色濃くにじみ出た説話集『発心集』と、彼の生涯を映し出した随筆『方丈記』とは、ともに密接な関係にある。武蔵国、入間川の洪水の話では、『方丈記』の災害描写と共通する卓越した筆の冴えをみせ、臨場感にあふれた表現も注目される。長明が心の安定のために求めた「数奇」の境地は、「無常」の世界観ともに現代人の生き方にも大きな示唆を与えるに違いない。新たな訳と詳細な注を付した待望の文庫完全版。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

 凡例
発心集 第六
一 証空、師の命に替る事
二 后宮の半者、一乗寺僧正の入滅を悲しむ事
三 堀河院蔵人所の衆、主上を慕ひ奉り、入海の事
四 母子三人の賢者、衆罪を遁るる事
五 西行が女子、出家の事
六 侍従大納言幼少の時、験者の改請を止むる事
七 永秀法師、数奇の事
八 時光、茂光、数奇天聴に及ぶ事
九 宝日上人、和歌を詠じて行とする事 ならびに蓮如、讃州崇徳院の御所に参る事
一〇 室の泊の遊君、鄭曲を吟じて、上人に結縁する事
一一 乞者の尼、単衣を得て寺に奉加する事
一二 郁芳門院の侍良、武蔵野に住む事
一三 上東門院の女房、深山に住む事 穢土を厭ひ、浄土を欣ぶ事

発心集 第七
一 恵心僧都、空也上人に謁する事
二 同上人、衣を脱ぎ、松尾大明神に奉る事
三 中将雅通、法華経を持ち、往生の事
四 賀茂女、常住仏性の四字を持ち、往生の事
五 太子の御墓覚能上人、管絃を好む事
六 賢人右府、白髪を見る事
七 三井寺の僧、夢に貧報を見る事
八 道寂上人、長谷に詣で、道心を祈る事
九 恵心僧都、母の心に随ひ遁世の事
一〇 阿闍梨実印、大仏供養の時、罪を滅する事
一一 源親元、普く念仏を勧め、往生の事
一二 心戒上人、跡を留めざる事
一三 斎所権介成清の子、高野に住む事

発心集 第八
一 時料上人隠徳の事
二 ある上人、名聞のために堂を建て、天狗になる事
三 仁和寺西尾の上人、我執に依つて身を焼く事
四 橘逸勢の女子、配所に至る事
五 盲者、関東下向の事
六 長楽寺の尼、不動の験を顕はす事
七 ある武士の母、子を怨み、頓死の事 法勝寺の執行頓死の事 末代といへども卑下すべからざる事
八 老尼、死の後、橘の虫となる事
九 四条の宮の半者、人を咒咀して乞食となる事
一〇 金峯山に於て妻を犯す者、年を経て盲となる事
一一 聖梵、永朝、山を離れ、南都に住む事
一二 前兵衛尉、遁世往生の事
一三 ある上人、生ける神供の鯉を放ち、夢中に怨みらるる事
一四 下山の僧、川合の社の前に於て絶え入る事
(跋)

神宮文庫本
異一 新羅大明神、僧の発心を悦び給ふ事
異二 桓舜僧都、貧に依り往生したる事
異三 ある禅尼に、山王の御託宣の事
異四 侍従大納言の家に、山王不浄の咎めの事

補注
解説
鴨氏推定系図・鴨長明関係年表・京都周辺図
固有名詞索引

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「新版 発心集 下 現代語訳付き」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 鴨長明が生きた時代、世が乱れ自然災害や大火のあったのを思うと今も似たようなものだ。念仏を聞き覚えて真似た鸚鵡の話と寺の不動尊が臨終の近い尼の所へ時々出向いて臨終正念を助ける話、継子の兄・実子の弟・母親 鴨長明が生きた時代、世が乱れ自然災害や大火のあったのを思うと今も似たようなものだ。念仏を聞き覚えて真似た鸚鵡の話と寺の不動尊が臨終の近い尼の所へ時々出向いて臨終正念を助ける話、継子の兄・実子の弟・母親が罪を逃れた話が印象に残ります。罪に慄き慎み深かった生活者が慢心を起こして罰を受ける話などは自戒的。(自分の行に執着して他の行を批判してはいけない。一本の花、一つの文、全て皆、西方極楽浄土に振り向けるならば、等しく往生のための行為となる。善は心に沿って進む。全ての行は誓願にかなっている) …続きを読む
    ひさしぶり
    2020年04月16日
    17人がナイス!しています
  • やはり抹香臭い印象はぬぐい切れないかも。世俗的な今昔物語に対して、あくまで文学性の高い説話にこだわった鴨長明。 確かに読んでいて、こちらの方が文章として完成されていて、美的であると私などは思うのだけれ やはり抹香臭い印象はぬぐい切れないかも。世俗的な今昔物語に対して、あくまで文学性の高い説話にこだわった鴨長明。 確かに読んでいて、こちらの方が文章として完成されていて、美的であると私などは思うのだけれど、800年程月日が流れて、今現在、今昔物語と発心集では、知名度にこれだけ差がついてしまっているのも事実。 娯楽性は薄いかもしれないけれど、ひとつひとつのお話は800年前の作品としては非常に良くできているので、ぜひ現代の、それも仏教とは関係ない人でも、読んで欲しいと思われる1冊です。 …続きを読む
    ブルーツ・リー
    2019年07月10日
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  • 後の方は怪奇譚みたくなっている。恵心僧都母の話が痛切で良い。西尾の聖や橘の実の話は人間味があって面白い。出向する不動尊は信心とは関係ない部分で面白さが出てる。遁世に憧れながら数奇者が往生に近いと主張す 後の方は怪奇譚みたくなっている。恵心僧都母の話が痛切で良い。西尾の聖や橘の実の話は人間味があって面白い。出向する不動尊は信心とは関係ない部分で面白さが出てる。遁世に憧れながら数奇者が往生に近いと主張するのに迷いを感じる。 …続きを読む
    maqiso
    2021年11月05日
    2人がナイス!しています

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