仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

試し読みをする

※電子書籍ストアBOOK☆WALKERへ移動します。

試し読みをする

※電子書籍ストアBOOK☆WALKERへ移動します。

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1996年10月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041985069
label

仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>

  • 著者 鎌田 茂雄
  • 著者 上山 春平
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1996年10月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041985069
インド圏で成立した大乗仏教最大巨篇の一つにして、大乗の精神を生き生きと描き出した『華厳経』。これにもとづき、唐代の中国で開花した華厳宗の思想は、律令国家への変貌をめざす飛鳥・奈良時代の日本において東大寺を建立した聖武天皇や、後には明恵上人に影響を与えた。仏教思想の中に大きな位置を占める華厳宗の語る「無限の世界観」とは何か。華厳宗の複雑な教義を易しく解き明かし、その現代的な意義を考察する。 インド圏で成立した大乗仏教最大巨篇の一つにして、大乗の精神を生き生きと描き出した『華厳経』。これにもとづき、唐代の中国で開花した華厳宗の思想は、律令国家への変貌をめざす飛鳥・奈良時代の日本において東大寺を建立した聖武天皇や、後には明恵上人に影響を与えた。仏教思想の中に大きな位置を占める華厳宗の語る「無限の世界観」とは何か。華厳宗の複雑な教義を易しく解き明かし、その現代的な意義を考察する。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

文庫版 序
はしがき

第一部 華厳思想の本質   鎌田茂雄
はじめに
一章 華厳思想の形成
1 中国仏教の展開
2 「即事而真」思想の成熟
3 『華厳経』を信仰した人々
4 華厳思想を形成した人々
二章 華厳思想成立の基盤
1 『華厳経』のめざすもの
2 荘子より華厳へ
3 仏教思想よりみた華厳の位置
4 深まりゆく心
三章 華厳思想の至境
1 真理の領域
2 融通無礙はなぜ可能か
3 現象円融論
4 仏の生命
四章 華厳思想の役割
1 悟りへの道
2 華厳より禅へ
3 思想史における役割

第二部 『華厳経』の特徴
〈鼎談〉      
塚本善隆
鎌田茂雄
上山春平

第三部 華厳思想への道   上山春平
はじめに
1 仏教思想への関心
2 大乗仏教の観点
3 仏教思想の現代的再構成
4 仏教と現代哲学
5 西田哲学から華厳思想へ
6 三界唯心の思想
7 十地品の位置づけ
8 三界唯心思想の位置づけ
9 明恵の華厳思想

参考文献
中国仏教史年表

解説   河合隼雄

同じシリーズの作品

「仏教の思想 6 無限の世界観<華厳>」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 中国で成立した華厳宗とその思想についての本。『華厳経』の教えに基づき、唯識や中国独自の老荘思想を包容して絢爛精緻な華厳宗とその哲学が成立し、その難解な哲理がより直截な禅に取り込まれていくという流れが思 中国で成立した華厳宗とその思想についての本。『華厳経』の教えに基づき、唯識や中国独自の老荘思想を包容して絢爛精緻な華厳宗とその哲学が成立し、その難解な哲理がより直截な禅に取り込まれていくという流れが思想と絡めて語られます。印象に残ったのは、すべての事物は相即円融、一即多、多即一であるという思想。この多とは”仏のいのち”、つまり衆生は本来仏だということで、事物はすべて「すばらしい宝をみずからのなかに秘めている」。そして「本来ほとけであるからこそ」行いを修めなければならない。その考え方がとても心に残りました。 …続きを読む
    syaori
    2019年10月31日
    56人がナイス!しています
  • 岩波文庫から「華厳宗入法界品」が出たので、予習のつもりで読んでみました。本書は三部構成で歴史的経緯や対談、西田幾多郎の「善の研究」などさまざまな切り口から華厳の教えを明らかにしようとしているので、どこ 岩波文庫から「華厳宗入法界品」が出たので、予習のつもりで読んでみました。本書は三部構成で歴史的経緯や対談、西田幾多郎の「善の研究」などさまざまな切り口から華厳の教えを明らかにしようとしているので、どこから読み初めてもいいと思います。華厳宗の特徴は、凡夫がほとけになるのではなく、最初からほとけなのだという考えです。則天武后の時代に頂点を迎え、日本では東大寺の大仏開眼をしたインド出身の菩提僊那が華厳経の読誦に優れていたなど意外なつながりがあり、興味深く読むことができました。 …続きを読む
    南北
    2021年08月31日
    36人がナイス!しています
  • 緊張・動揺しやすく迷い心が絶えない私。いつからか原始仏教,般若心経など仏典周りをうろうろしている。今回は「華厳」の扉を叩く。本書は華厳経の成り立ち背景そして教えの神髄について解説いただいたものだがやは 緊張・動揺しやすく迷い心が絶えない私。いつからか原始仏教,般若心経など仏典周りをうろうろしている。今回は「華厳」の扉を叩く。本書は華厳経の成り立ち背景そして教えの神髄について解説いただいたものだがやはり深い。表面をなぞる読書にとどまった。浅い理解承知で,華厳の現世の生きとし生けるものすべてを貴いものとして衆生救済を説く温かい教えに魅力を感じた。また,東大寺が日本における華厳宗の総本山であることを知り,改めて聖武天皇が大仏建立の詔に込めた祈りに思いを馳せる。もう少し周りを徘徊しよう。 …続きを読む
    みねたか@
    2020年03月24日
    33人がナイス!しています

powered by 読書メーター

この著者の商品

最近チェックした商品