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掲載開始日 2025年11月06日

シェイクスピアの『新訳 冬物語/シンベリン』が発売! ドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」でも第7話から劇中劇「冬物語」が! 「「冬物語」はシェイクスピア通が選ぶ劇」

三谷幸喜氏推薦! 「エンタメの原点」シェイクスピアの代表的ロマンス劇の新訳が登場!



株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、取締役 代表執行役社長 CEO:夏野剛)は、10月24日(金)に『新訳 冬物語/シンベリン』(シェイクスピア 河合祥一郎=訳 角川文庫)を発売しました。

本作はシェイクスピアの代表的ロマンス劇2作品の新訳が収録されています。翻訳を担当した河合祥一郎氏は、東大教授でシェイクスピア研究の第一人者、そして元・日本シェイクスピア協会会長です。



実は、現在放映中の三谷幸喜氏脚本のドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこになるのだろう」(フジテレビ 水曜22時~)の第7話から、劇中劇「冬物語」が題材として取り上げられます。

河合祥一郎氏に「冬物語」とドラマ「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこになるのだろう」の関連性について語っていただきました。





――先生はすでにドラマ全話の脚本を読まれているとのことでしたが、ドラマで「冬物語」はどんなふうに描かれるのでしょうか。



河合氏「ドラマ内で「冬物語」、「マクベス」、「リア王」、「ハムレット」というシェイクスピアのもっとも有名な3作品の要素を詰め込んだ、完璧な劇作として描かれます。」



――専門家の方からご覧になると、「冬物語」はシェイクスピア作品のなかで、どうとらえられているのでしょうか?



河合氏「シェイクスピア通のなかでも評価が高い作品です。「冬物語」を取り上げることは、ドラマの制作者の方々のみならず、作中の登場人物たちのシェイクスピアへの造詣の深さがうかがえます」



――シェイクスピアにとっては晩年の作品ですよね。



河合氏「シェイクスピア後期の傑作です。実は「冬物語」はシェイクスピアが年老いてからでないと描けなかった物語です。なぜなら、妻子を捨てて出奔し、また妻の元に戻っていったシェイクスピアの人生と非常にかさなる内容だからです。」



「冬物語」とシェイクスピアの人生の類似点について、本書の「訳者あとがき」でくわしく語られます。

ドラマで「冬物語」を劇中劇として紹介することが、どんな意味を持つのか、ドラマファンのかたにもシェイクスピアファンのかたにも、考察しがいがある内容かと思います。ドラマとともに本書をお楽しみいただければ、シェイクスピアについてもドラマについても、より理解が深まるのではないでしょうか。



『新訳 冬物語/シンベリン』について

◆書誌情報

『新訳 冬物語/シンベリン』(角川文庫)

著:シェイクスピア

訳:河合祥一郎

発売日:2025年10月24日(金)

定価:1,386円(本体1,260円+税)

判型:文庫判

ページ数:448ページ

ISBN:978-4-04-116559-1

発行:株式会社KADOKAWA

KADOKAWAオフィシャル 書誌詳細ページ >>



三谷幸喜氏推薦! 「エンタメの原点」シェイクスピアの代表的ロマンス劇2作

エンタメの原点、シェイクスピア。

大先輩の偉大さに打ちのめされています。

――三谷幸喜(脚本家)





嫉妬のあまり家族を破壊した男を、女は許せるのか? ロマンス劇の金字塔!

シチリア王は妃ハーマイオニと親友ボヘミア王の密通を疑う。親友の暗殺を臣下に命じ、妊娠中の妻を投獄し、生まれた赤子を捨てるが……(『冬物語』)。

ブリテン王女と身分ちがいの結婚をして宮廷を追放されたポステュマス。伊達(だて)男に王女の操(みさお)が奪えるかという賭けをもちかけられ……(『シンベリン』)。

嫉妬のあまり家族を破壊した男を、女は許せるのか? 著者の人生に重なるロマンス劇の金字塔! 徹底解説&注釈で物語の真意がわかる!



【本作を楽しむ5つのポイント】

- 晩年のシェイクスピアの代表的ロマンス劇。上演多数の名作!
- 日本初! ライムを全訳した決定版。リズムにもこだわっているから音読すると気持ちいい!
- 嫉妬のあまり錯乱し、家族と人生を破壊した男。再生のセカンドチャンスはあるのか?
- 家族を捨て、20年の時を経て、家族のもとへ戻ったシェイクスピアの人生との共通点
- 最新研究に基づく徹底解説&詳細な注釈付き!




The Winter's Tale & The Tragedie of Cymbeline

by William Shakespeare

From The first Folio, 1623



著者プロフィール

ウィリアム・シェイクスピア

1564年、イギリス中部のストラットフォードで、商業を営む父と旧家出身の母との間の第三子として生まれる。82年、18歳で8歳年長のアン・ハサウェイと結婚、一男二女をもうける。故郷をはなれ、やがてロンドンで詩人・劇作家として幸運なスタートを切る。94年、新しく組織された劇団「宮内大臣一座」の幹部座員として名を連ね、俳優兼座付作者として活躍。およそ20年間劇作に専念し、劇作家として名をなす。1616年没。



河合祥一郎(かわい・しょういちろう)

1960年生まれ。東京大学およびケンブリッジ大学より博士号を取得。現在、東京大学教授。著書に第23回サントリー学芸賞受賞の『ハムレットは太っていた!』(白水社)、『シェイクスピア 人生劇場の達人』(中公新書)、『NHK「100分de名著」ブックス シェイクスピア ハムレット』(NHK出版)など。角川文庫よりシェイクスピアの新訳、『不思議の国のアリス』、「新訳 ドリトル先生」「新訳 ナルニア国物語」シリーズなどを刊行。