死の前、「意識がはっきりする時間」の謎にせまる 「終末期明晰」から読み解く生と死とそのはざま

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年03月21日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
368
ISBN:
9784046067203

死の前、「意識がはっきりする時間」の謎にせまる 「終末期明晰」から読み解く生と死とそのはざま

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年03月21日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
368
ISBN:
9784046067203

死の前、意識が明確になるのはなぜ?認知科学者が「終末期明晰」の謎に挑む

亡くなる前、まともに話すこともできなかった人が、家族や知人を認識し、思い出や感情を語り出す――生き生きと、まるで「昔のその人」が戻ってきたかのように。
本書は、「終末期明晰」と呼ばれるこの不思議な現象について、科学的な視点から説明を試みる本です。

著者は、『夜と霧』の著作で知られるヴィクトール・フランクルの薫陶を受け、現在ヴィクトール・フランクル研究所所長をつとめる認知科学者、アレクサンダー・バティアーニ博士。
博士がこの現象の研究について発表すると、世界中から大きな反響と膨大な経験談が寄せられました。家族や知人を見送った人、医療・ケア現場で働く人々からの報告です。
調査によると、終末期明晰は、公的に研究されてこなかっただけで、古くからその記述が残っていることもわかりました。

本書は、多くのエピソードや報告書を引きながら、この現象が意味するところ、発生原因や発生条件、またこの現象を紐解くことで生まれる可能性について論を展開します。
認知症やその他の病気により脳に深刻なダメージを負い、だれがだれかもわからず、別人になったかのような人が、なぜ死の前に「帰ってくる」ようなことが起きるのか。
この問いは、多くことを示唆します。たとえば、「脳以外に記憶が保存されている可能性」や、「魂と呼ばれるものの存在について」などです。

生きるとはどういうことか。自己とは何か。人の魂はどこにあるのか。

この真摯で丁寧な研究報告書は、読む人に深い感動を与えます。

原題:Threshold:Terminal Lucidity and the Border of Life and Death
著者:Alexander Batthyany (Batthy「a」nyの「a」にはアクセント記号)
亡くなる前、まともに話すこともできなかった人が、家族や知人を認識し、思い出や感情を語り出す――生き生きと、まるで「昔のその人」が戻ってきたかのように。
本書は、「終末期明晰」と呼ばれるこの不思議な現象について、科学的な視点から説明を試みる本です。

著者は、『夜と霧』の著作で知られるヴィクトール・フランクルの薫陶を受け、現在ヴィクトール・フランクル研究所所長をつとめる認知科学者、アレクサンダー・バティアーニ博士。
博士がこの現象の研究について発表すると、世界中から大きな反響と膨大な経験談が寄せられました。家族や知人を見送った人、医療・ケア現場で働く人々からの報告です。
調査によると、終末期明晰は、公的に研究されてこなかっただけで、古くからその記述が残っていることもわかりました。

本書は、多くのエピソードや報告書を引きながら、この現象が意味するところ、発生原因や発生条件、またこの現象を紐解くことで生まれる可能性について論を展開します。
認知症やその他の病気により脳に深刻なダメージを負い、だれがだれかもわからず、別人になったかのような人が、なぜ死の前に「帰ってくる」ようなことが起きるのか。
この問いは、多くことを示唆します。たとえば、「脳以外に記憶が保存されている可能性」や、「魂と呼ばれるものの存在について」などです。

生きるとはどういうことか。自己とは何か。人の魂はどこにあるのか。

この真摯で丁寧な研究報告書は、読む人に深い感動を与えます。

原題:Threshold:Terminal Lucidity and the Border of Life and Death
著者:Alexander Batthyany (Batthy「a」nyの「a」にはアクセント記号)

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第1部 「だれか」であることについて
 第1章 「だれか」であり、「やがて死を迎える」ことについて
 第2章 死と病、そして「わたしたちは何者か」をめぐる問い
 第3章 自己の回復
 第4章 ことの始まり
第2部 終末期明晰
 第5章 実態解明に向けて──パイロット調査とその影響
 第6章 「話がしたい」──思わぬものを目撃した人々の孤独
 第7章 網を投じる
 第8章 目撃者の証言
第3部 死ぬときの心、遍在する心
 第9章 白いカラス
 第10章 極限状態の心と脳
 第11章 死ぬときの心
 第12章 死の間際の知覚
 第13章 死の間際の心と記憶と視覚
 第14章 臨死体験と終末期明晰を関連づける
 第15章 よりよく理解する
第4部 人格、死、意味
 第16章 保護された自己
 第17章 なぜそれが重要なのか

「死の前、「意識がはっきりする時間」の謎にせまる 「終末期明晰」から読み解く生と死とそのはざま」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 認知症や神経障害、重い病気や事故などで脳に障害を負った人たちが、死の直前に奇跡的に回復する「終末期明晰(Terminal Lucidity)」。胡散臭いと思いながらページを開き、そこに書かれている内容に驚愕した。実に 認知症や神経障害、重い病気や事故などで脳に障害を負った人たちが、死の直前に奇跡的に回復する「終末期明晰(Terminal Lucidity)」。胡散臭いと思いながらページを開き、そこに書かれている内容に驚愕した。実に多くの信じがたい事例が挙げられている。現在の科学では説明できない現象らしい。脳の機能はすべて解明されたわけではないので未知のなにかが隠されているのかもしれない。ただ、そこに魂だの神だのを持ち出されてしまうと、途端に引いてしまう。真実はどうなのか、結論は出ないが、生と死を考えるよい機会となった。 …続きを読む
    ぽてち
    2024年03月24日
    25人がナイス!しています
  • 医学などの専門用語をほとんど使わずに、こんなに分かりやすく、科学的で専門的な調査の経緯や結果を説明してくれるなんて、著者と訳者の文章力に大いに感謝したい。 タイトルに惹かれて読み始めたものの、こんなに 医学などの専門用語をほとんど使わずに、こんなに分かりやすく、科学的で専門的な調査の経緯や結果を説明してくれるなんて、著者と訳者の文章力に大いに感謝したい。 タイトルに惹かれて読み始めたものの、こんなに感動するものとは思わなかった。単なる調査過程の発表ではなく、「人間の生き方とは」という根本的なところから、考えさせられた。 また、研究調査の観点から、調査が行き詰まった時にはどんな観点から問題を見つめ直せば良いか、といったノウハウも書かれているので、勉強になった。 …続きを読む
    もちこ
    2024年03月18日
    8人がナイス!しています
  • 私の家族がなくなった時、別れの時はどうだったかと振り返る。その機会は人生で多くなく、別れの瞬間はいつだかどうだかもわからず一瞬だ。分からないからこそ、我々の心に残り思い出や後悔も出てくる。臨死体験とい 私の家族がなくなった時、別れの時はどうだったかと振り返る。その機会は人生で多くなく、別れの瞬間はいつだかどうだかもわからず一瞬だ。分からないからこそ、我々の心に残り思い出や後悔も出てくる。臨死体験というものと臨床の明晰との関係からの、魂というものを磨くからこそある事。私自体の教養や体験では著者の研究や問いたいことに対する理解がどこまで組めているかわからない。だけれど、死に臨む医療や福祉の業界の人。死を扱う宗教関係者ならもっとこの本の感性を生かせるだろうな、と思わせてくれる本です。#NetGalleyJP …続きを読む
    たくさん
    2024年04月10日
    0人がナイス!しています

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