在る。 SOGI支援医のカルテ

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2025年09月26日
判型:
四六判
ページ数:
264
ISBN:
9784041141489

在る。 SOGI支援医のカルテ

  • 著者 前川 ほまれ
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2025年09月26日
判型:
四六判
ページ数:
264
ISBN:
9784041141489

性の在り方に関する不調をケアする「SOGI支援外来」に勤める海野の日々

「あなたの性にまつわる在り方は、あなたが決めて良いの。どんな選択をしたって、間違いなんてないしね」
富士見ウエスト病院には、性の在り方に関する不調をケアする「SOGI支援外来」がある。同外来を担当する、第七病棟医長の精神科医・海野彩乃先生は、マイペースな人だけど患者には優しい・意外と面倒見も良いという評判で、各地から患者が集まっていて……。

『藍色時刻の君たちは』で山田風太郎賞を受賞した現役看護師作家がおくる、希望が広がる医療連作短編集。

第一章「二人のエックス」
春、富士見ウエスト病院に勤める休職明けの看護師・倉木透子が配属になった第七病棟は、ストレスケアの治療を中心におこなう「病棟に見えない病棟」。病棟医長の海野彩乃先生とは、休職前にあるやりとりをしていた。復帰した倉木が紹介された患者は、十代のXジェンダーで……。

第二章「溶ける光」
夏、精神保健福祉士の岡田樹里は、アルコール依存症患者の退院支援をしている。担当する尾形佳奈のベッドの近くには、【公正証書 謄本】と書かれた封筒があった。

第三章「反転文字の向こうで」
秋、服飾学生の山口佑樹は、急性一過性精神病性障害で入院している。病室に持ち込んだ【自分史】には、「性別不合の診断を頂けたら、ホルモン療法を開始したいです」という文言があった。

第四章「種の行方」
冬、医師の滝本政成は、新しい病院への転職を予定している。海野先生が新担当となった患者の実姉の情報は、自身の境遇のことを思い起こさせるものだった。

エピローグ「春に」
当直明けの海野は、強迫性障害を患っている担当患者の千田光一から、亡くなった大学の同級生の話を聞く。


装画=しらこ
装丁=川名潤

「あなたの性にまつわる在り方は、あなたが決めて良いの。どんな選択をしたって、間違いなんてないしね」
富士見ウエスト病院には、性の在り方に関する不調をケアする「SOGI支援外来」がある。同外来を担当する、第七病棟医長の精神科医・海野彩乃先生は、マイペースな人だけど患者には優しい・意外と面倒見も良いという評判で、各地から患者が集まっていて……。

『藍色時刻の君たちは』で山田風太郎賞を受賞した現役看護師作家がおくる、希望が広がる医療連作短編集。

第一章「二人のエックス」
春、富士見ウエスト病院に勤める休職明けの看護師・倉木透子が配属になった第七病棟は、ストレスケアの治療を中心におこなう「病棟に見えない病棟」。病棟医長の海野彩乃先生とは、休職前にあるやりとりをしていた。復帰した倉木が紹介された患者は、十代のXジェンダーで……。

第二章「溶ける光」
夏、精神保健福祉士の岡田樹里は、アルコール依存症患者の退院支援をしている。担当する尾形佳奈のベッドの近くには、【公正証書 謄本】と書かれた封筒があった。

第三章「反転文字の向こうで」
秋、服飾学生の山口佑樹は、急性一過性精神病性障害で入院している。病室に持ち込んだ【自分史】には、「性別不合の診断を頂けたら、ホルモン療法を開始したいです」という文言があった。

第四章「種の行方」
冬、医師の滝本政成は、新しい病院への転職を予定している。海野先生が新担当となった患者の実姉の情報は、自身の境遇のことを思い起こさせるものだった。

エピローグ「春に」
当直明けの海野は、強迫性障害を患っている担当患者の千田光一から、亡くなった大学の同級生の話を聞く。


装画=しらこ
装丁=川名潤

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

  • ニコニコカドカワ祭り2025

もくじ

第一章 二人のエックス
第二章 溶ける光
第三章 反転文字の向こうで
第四章 種の行方
 エピローグ 春に

「在る。 SOGI支援医のカルテ」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 精神科病院のSOGI支援医(性の在り方に対する不調をケアする精神科医)を中心に、共に働く看護師、精神保健福祉士、セクシャルマイノリティや精神的な病気で苦しむ患者たちの解放病棟での日々が描かれている。色々と 精神科病院のSOGI支援医(性の在り方に対する不調をケアする精神科医)を中心に、共に働く看護師、精神保健福祉士、セクシャルマイノリティや精神的な病気で苦しむ患者たちの解放病棟での日々が描かれている。色々と詰め込み過ぎの感はあるが、身近でも起こりえる問題として捉えることができた。ありのままの自分でいることの何と難しいことか。人の心の何ともろいことか。理解できなくても認め合う、未来がもっと成熟した社会になることを願っている。 …続きを読む
    itica
    2025年10月06日
    67人がナイス!しています
  • 初めて読む作家さん。現役の看護師さんでもあるそう。サブタイトルのSOGI支援医とは、性的指向や性自認に関する悩みを抱える患者のケアをする医師のこと。SOGI支援医・海野医師の周囲の病院スタッフや患者を主人公に 初めて読む作家さん。現役の看護師さんでもあるそう。サブタイトルのSOGI支援医とは、性的指向や性自認に関する悩みを抱える患者のケアをする医師のこと。SOGI支援医・海野医師の周囲の病院スタッフや患者を主人公にした群像小説。4話収録の連作集。まずSOGIという言葉を初めて知った。家族にすら相談できず、抱え込んでしまった揚げ句に身体に不調をきたしてしまう。理解はされなくても話を聞いて受け入れてくれる、それが専門の医師なら心強いことだ。患者だけでなくスタッフも不調で重い読み心地だったかな。 …続きを読む
    糸巻
    2025年10月14日
    23人がナイス!しています
  • 多様な性的指向や性自認を持つ人々が、安心して医療を受けられるように支援する医療従事者のことを指すSOGI支援医。初めて聞いたけど、今の時代に相応しい。様々な悩みを抱えるセクシャルマイノリティの人たちの精神 多様な性的指向や性自認を持つ人々が、安心して医療を受けられるように支援する医療従事者のことを指すSOGI支援医。初めて聞いたけど、今の時代に相応しい。様々な悩みを抱えるセクシャルマイノリティの人たちの精神的苦しみに寄り添っていく連作短編。「性同一性障害」という呼称も「性別不合」と改称され、本当に少しずつではあると思うけど、オープンになって認め合える社会になってきているのかな。どんな特性であろうと人だし、その在り方はそれぞれで、適した生活を営んでいくことは誰にでも在るんだということ。 …続きを読む
    akiᵕ̈
    2025年09月28日
    22人がナイス!しています

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