歴史・戦史・現代史 実証主義に依拠して

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2023年07月10日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
256
ISBN:
9784040824642
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歴史・戦史・現代史 実証主義に依拠して

  • 著者 大木 毅
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2023年07月10日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
256
ISBN:
9784040824642

戦乱の狂騒に抗す。理性を保ち、史実と向き合う術を現代史家が問う!

戦乱の狂騒に抗す。
ウクライナ戦争、独ソ戦、太平洋戦争……。動乱の時代には俗説(フェイク)が跳梁跋扈する。
理性を保ち、史実と向き合う術を現代史家が問う!

軍事・戦争はファンタジーではない。
日本では報じられなかったウクライナ侵略戦争の「作戦」分析、『独ソ戦』で書ききれなかった挿話、教訓戦史への強い警鐘に歴史修正主義の否定、そして珠玉のブックガイドを収録した論考集。
俗説が蔓延していた戦史・軍事史の分野において、最新研究をもとに新書を著し、歴史修正主義に反証してきた著者が「史実」との向き合い方を問う。
戦争の時代に理性を保ち続けるために――。

■戦争を拒否、もしくは回避するためにも戦争を知らなければならない
■軍事は理屈で進むが、戦争は理屈では動かない
■軍事理論を恣意的に引いてきて、一見もっともらしい主張をなすことは、かえって事態の本質を誤認させる可能性が大きい
■歴史の興趣は、醒めた史料批判にもとづく事実、「つまらなさ」の向こう側にしかない
■歴史「に」学ぶには、歴史「を」学ばなければならない
■イデオロギーによる戦争指導は、妥協による和平締結の可能性を奪い、敵国国民の物理的な殲滅を求める絶滅戦争に行きつく傾向がある
■戦争、とりわけ総力戦は、体制の「負荷試験」である。われわれ――日本を含む自由主義諸国もまた、ウクライナを支援し続けられるかどうかという「負荷試験」に参加しているのである

【目次】
まえがき
第一章 「ウクライナ侵略戦争」考察
第二章 「独ソ戦」再考
第三章 軍事史研究の現状
第四章 歴史修正主義への反証
第五章 碩学との出会い
あとがき
初出一覧
戦乱の狂騒に抗す。
ウクライナ戦争、独ソ戦、太平洋戦争……。動乱の時代には俗説(フェイク)が跳梁跋扈する。
理性を保ち、史実と向き合う術を現代史家が問う!

軍事・戦争はファンタジーではない。
日本では報じられなかったウクライナ侵略戦争の「作戦」分析、『独ソ戦』で書ききれなかった挿話、教訓戦史への強い警鐘に歴史修正主義の否定、そして珠玉のブックガイドを収録した論考集。
俗説が蔓延していた戦史・軍事史の分野において、最新研究をもとに新書を著し、歴史修正主義に反証してきた著者が「史実」との向き合い方を問う。
戦争の時代に理性を保ち続けるために――。

■戦争を拒否、もしくは回避するためにも戦争を知らなければならない
■軍事は理屈で進むが、戦争は理屈では動かない
■軍事理論を恣意的に引いてきて、一見もっともらしい主張をなすことは、かえって事態の本質を誤認させる可能性が大きい
■歴史の興趣は、醒めた史料批判にもとづく事実、「つまらなさ」の向こう側にしかない
■歴史「に」学ぶには、歴史「を」学ばなければならない
■イデオロギーによる戦争指導は、妥協による和平締結の可能性を奪い、敵国国民の物理的な殲滅を求める絶滅戦争に行きつく傾向がある
■戦争、とりわけ総力戦は、体制の「負荷試験」である。われわれ――日本を含む自由主義諸国もまた、ウクライナを支援し続けられるかどうかという「負荷試験」に参加しているのである

【目次】
まえがき
第一章 「ウクライナ侵略戦争」考察
第二章 「独ソ戦」再考
第三章 軍事史研究の現状
第四章 歴史修正主義への反証
第五章 碩学との出会い
あとがき
初出一覧

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

まえがき

第一章 「ウクライナ侵略戦争」考察
「軍事の常識」による推論とその限界――戦史・軍事史と用兵思想からウクライナ侵略を考える
ウクライナ侵略のゆくえを考える
これから始まる「負荷試験」   

第二章 「独ソ戦」再考
日本と独ソ戦――執筆余滴
スターリングラード後のパウルス
史上最悪の戦争――独ソ戦
「社会政策」としての殺戮――ティモシー・スナイダー『ブラッドランド』(布施由紀子訳、ちくま学芸文庫、二〇二二年)書評

第三章 軍事史研究の現状
第二次世界大戦を左右したソ連要因
軍事アナロジーの危うさ 
一〇〇〇字でわかる帝国軍人  
コロナ禍と昭和史
熱なき光を当てる――『指揮官たちの第二次大戦』(新潮選書、二〇二二年)を語る
「理性派」士官の研究と回想――大井篤『統帥乱れて 北部仏印進駐事件の回想』解説
苦闘の物語――武田龍夫『嵐の中の北欧 抵抗か中立か服従か』解説
「普通の」ひとの反戦・反ナチ抵抗――ヘルムート・オルトナー『ヒトラー爆殺未遂事件 「イデオロギー」なき暗殺 者ゲオ ルク・エルザー』(須藤正美訳、白水社、二〇二二年)書評
キーポイントにいた提督――野村直邦『潜艦U―511号の運命 秘録・日独伊協同作戦』解説
参謀・ジャーナリスト・歴史家 加登川幸太郎の真骨頂――加登川幸太郎『増補改訂 帝国陸軍機甲部隊』解説

第四章 歴史修正主義への反証
ゆがんだロンメル像に抗する
歴史家が立ち止まるところ
「趣味の歴史修正主義」を憂う
戦争の歴史から何を、いかに学ぶのか
軍事・戦争はファンタジーではない
あるジャーナリストの記念碑――ジョン・トーランド『バルジ大作戦』(向後英一訳)解説

第五章 碩学との出会い
山本五十六、その死の謎を問う――保阪正康『山本五十六の戦争』(毎日新聞出版、二〇一八年)書評
紫電一閃
第二次世界大戦を読む 
わが人生最高の一〇冊
ある歴史家の決算報告――芝健介『ヒトラー』(岩波新書、二〇二一年)書評
ユーモアと寂寥と旅情と――北杜夫『どくとるマンボウ航海記』(中公文庫、一九七三年)書評
楽しみ方・端正であること・終わりの備え

あとがき
初出一覧

「歴史・戦史・現代史 実証主義に依拠して」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 『独ソ戦』でブレイクした著者がこの数年間に書いた書評や雑誌記事などをまとめたもの。テーマ別に分かれており、特に書評や文庫化に際しての解説は、対象に対する愛情すら感じる文章で、買って読みたくなったものも 『独ソ戦』でブレイクした著者がこの数年間に書いた書評や雑誌記事などをまとめたもの。テーマ別に分かれており、特に書評や文庫化に際しての解説は、対象に対する愛情すら感じる文章で、買って読みたくなったものも多い。歴史に対する姿勢についても、例えば百田尚樹や井沢元彦をバッサリと切り捨てる。ただし本郷和人もあわせて切るが、これは井沢氏との対談本の発言か何かに反応したもので、ちゃんと読んでないな。例えば本郷の戦勝の定義「目的を達成したか」は著者のそれときわめて近いのだが。ウクライナ戦争についての解説もなかなかだった。 …続きを読む
    skunk_c
    2023年07月13日
    64人がナイス!しています
  • 7月の角川新書新刊。著者大木毅氏は立大で独現代史を専攻、中公の『歴史と人物』で横山恵一氏の助手を務めていた頃に半藤さんや秦郁彦さんの薫陶を受けている。立大院時代には加藤陽子氏らと“第二次大戦史研究会”を 7月の角川新書新刊。著者大木毅氏は立大で独現代史を専攻、中公の『歴史と人物』で横山恵一氏の助手を務めていた頃に半藤さんや秦郁彦さんの薫陶を受けている。立大院時代には加藤陽子氏らと“第二次大戦史研究会”を催した事もあったと。ボン大留学を経て千葉大他の非常勤講師を務めるが、中公から声がかかり“赤城毅”名義で50点ほど小説を書いた。軍事関係の執筆は2010年からという。19年の『独ソ戦』は刊行直後から好著とされたが、ウクライナ戦争で更に評価が高まった。その時期の雑誌連載や書評などを集めたのが本書。 …続きを読む
    CTC
    2023年08月06日
    19人がナイス!しています
  • 第一章は「『ウクライナ侵略戦争』考察」だが、まえがきが面白い。「日本では、この種の、作戦次元と呼ばれるレベルでの考察が不足しているためか、いわば隣接分野を研究しているにすぎない筆者にまでも解説が求めら 第一章は「『ウクライナ侵略戦争』考察」だが、まえがきが面白い。「日本では、この種の、作戦次元と呼ばれるレベルでの考察が不足しているためか、いわば隣接分野を研究しているにすぎない筆者にまでも解説が求められた。日本が抱える特殊な事情がなせるわざといえる。」また別の箇所も目を引く。「戦士・軍事史や用兵思想の知識、敷衍するならば、軍事の常識にもとづいて紛争を分析するという視点は、日本のジャーナリズムや学界に著しく欠落している」 …続きを読む
    ピオリーヌ
    2024年01月17日
    15人がナイス!しています

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