私労働小説 ザ・シット・ジョブ

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2023年10月26日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784041117156

私労働小説 ザ・シット・ジョブ

  • 著者 ブレイディ みかこ
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2023年10月26日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784041117156

「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」。魂の階級闘争の軌跡!

「あたしのシットはあたしが決める」
ベビーシッター、工場の夜間作業員にホステス、社食のまかない、HIV病棟のボランティア等。「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、著者初の自伝的小説にして労働文学の新境地。

「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」
シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。店員、作業員、配達員にケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。
他者のケアを担う者ほど低く扱われる現代社会。自分自身が人間として低い者になっていく感覚があると、人は自分を愛せなくなってしまう。人はパンだけで生きるものではない。だが、薔薇よりもパンなのだ。
数多のシット・ジョブを経験してきた著者が、ソウルを時に燃やし、時に傷つけ、時に再生させた「私労働」の日々、魂の階級闘争を稀代の筆力で綴った連作短編集。
■声を出さずに泣く階級の子どもがいる。
■水商売では年齢と美醜で判断されて、失礼な言葉や態度を許容することでお金を貰う。失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるのだ。
■何かを感じたり、ムカついたりする主体性のある存在として認識しない者は、相手の賃金だけでなく、人間としての主体性さえ搾取している。
■革命とは転覆ではなく、これまでとは逆方向に回転させることなのかもしれない。

【目次】
第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった
第二話 ぼったくられブルース
第三話 売って、洗って、回す
第四話 スタッフ・ルーム
第五話 ソウルによくない仕事
第六話 パンとケアと薔薇
あとがき
※本書は「小説 野性時代」2021年4月号、22年1月・5月・9月号、23年1月・5月号に掲載された作品を書籍化したものです
「あたしのシットはあたしが決める」
ベビーシッター、工場の夜間作業員にホステス、社食のまかない、HIV病棟のボランティア等。「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、著者初の自伝的小説にして労働文学の新境地。

「自分を愛するってことは、絶えざる闘いなんだよ」
シット・ジョブ(くそみたいに報われない仕事)。店員、作業員、配達員にケアワーカーなどの「当事者」が自分たちの仕事を自虐的に指す言葉だ。
他者のケアを担う者ほど低く扱われる現代社会。自分自身が人間として低い者になっていく感覚があると、人は自分を愛せなくなってしまう。人はパンだけで生きるものではない。だが、薔薇よりもパンなのだ。
数多のシット・ジョブを経験してきた著者が、ソウルを時に燃やし、時に傷つけ、時に再生させた「私労働」の日々、魂の階級闘争を稀代の筆力で綴った連作短編集。
■声を出さずに泣く階級の子どもがいる。
■水商売では年齢と美醜で判断されて、失礼な言葉や態度を許容することでお金を貰う。失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるのだ。
■何かを感じたり、ムカついたりする主体性のある存在として認識しない者は、相手の賃金だけでなく、人間としての主体性さえ搾取している。
■革命とは転覆ではなく、これまでとは逆方向に回転させることなのかもしれない。

【目次】
第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった
第二話 ぼったくられブルース
第三話 売って、洗って、回す
第四話 スタッフ・ルーム
第五話 ソウルによくない仕事
第六話 パンとケアと薔薇
あとがき
※本書は「小説 野性時代」2021年4月号、22年1月・5月・9月号、23年1月・5月号に掲載された作品を書籍化したものです

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第一話 一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった
第二話 ぼったくられブルース
第三話 売って、洗って、回す
第四話 スタッフ・ルーム
第五話 ソウルによくない仕事
第六話 パンとケアと薔薇
あとがき

「私労働小説 ザ・シット・ジョブ」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ブレイディみかこは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。私小説連作短編集、オススメは、『一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった』です。著者はLondonを気に入っているようですが、私は食事が不味いので ブレイディみかこは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。私小説連作短編集、オススメは、『一九八五年の夏、あたしたちはハタチだった』です。著者はLondonを気に入っているようですが、私は食事が不味いので、住みたくありません(大昔に二週間ショートホームスティをした経験あり)(笑) https://www.kadokawa.co.jp/product/322104000617/ …続きを読む
    starbro
    2023年11月07日
    199人がナイス!しています
  • 「会社勤めのホワイトカラー。客に直接接する業務でなくて、コロナ禍ではリモートワーク」。そんな人が本書を読みとくのは、シンパシーかエンパシーか…「自分の仕事もなくては困るかけがえのないもの」。そうと思い 「会社勤めのホワイトカラー。客に直接接する業務でなくて、コロナ禍ではリモートワーク」。そんな人が本書を読みとくのは、シンパシーかエンパシーか…「自分の仕事もなくては困るかけがえのないもの」。そうと思いたい、たとえ事実でなかったとしても。「自分だけなにか違った属性に見られている」。時々感じる職場での疎外感。”薔薇よりパン”。生活のためには稼がねばならぬ。賄ってくれる人に媚びへつらい失礼されることを売る。そして誰もが”シット・ジョブ”。だが、気づかねばならない。誰かを軽くみていないか?身近にいる誰かを。 …続きを読む
    読特
    2023年11月18日
    86人がナイス!しています
  • 【英国では、労働に対する価値観の根本的なシフトが既に始まっている】「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、私小説。社会に欠かせぬ仕事ほど低賃金・重労働・等閑視さ 【英国では、労働に対する価値観の根本的なシフトが既に始まっている】「底辺託児所」の保育士となるまでに経た数々の「他者のケアをする仕事」を軸に描く、私小説。社会に欠かせぬ仕事ほど低賃金・重労働・等閑視される世に投じる、労働文学。著者は「あとがき」で、<わたしが書きたかったのは、わたしは様々な仕事をしながら、ずっと同じ疑問を抱き続けてきたということである。それは、世の中には金銭的に報われず、社会的にも軽視されている仕事があるのだが、これらの仕事はいつまでたっても報われないままでいいのかという疑問である>と。⇒ …続きを読む
    ネギっ子gen
    2023年12月21日
    80人がナイス!しています

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