おんなの女房

第10回野村胡堂文学賞
第44回吉川英治文学新人賞

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2022年01月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
272
ISBN:
9784041114421

第10回野村胡堂文学賞
第44回吉川英治文学新人賞

おんなの女房

  • 著者 蝉谷 めぐ実
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2022年01月28日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
272
ISBN:
9784041114421

『化け者心中』で文学賞三冠。新鋭が綴る、エモーショナルな時代小説。

ときは文政、ところは江戸。武家の娘・志乃は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぐ。夫となった喜多村燕弥は、江戸三座のひとつ、森田座で評判の女形。家でも女としてふるまう、女よりも美しい燕弥を前に、志乃は尻を落ち着ける場所がわからない。
私はなぜこの人に求められたのか――。
芝居にすべてを注ぐ燕弥の隣で、志乃はわが身の、そして燕弥との生き方に思いをめぐらす。
女房とは、女とは、己とはいったい何なのか。
いびつな夫婦の、唯一無二の恋物語が幕を開ける。
ときは文政、ところは江戸。武家の娘・志乃は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぐ。夫となった喜多村燕弥は、江戸三座のひとつ、森田座で評判の女形。家でも女としてふるまう、女よりも美しい燕弥を前に、志乃は尻を落ち着ける場所がわからない。
私はなぜこの人に求められたのか――。
芝居にすべてを注ぐ燕弥の隣で、志乃はわが身の、そして燕弥との生き方に思いをめぐらす。
女房とは、女とは、己とはいったい何なのか。
いびつな夫婦の、唯一無二の恋物語が幕を開ける。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

 呼込
一、時姫
二、清姫
三、雪姫
四、八重垣姫
 幕引

朝井まかてさん&一穂ミチさん推薦コメント

おすすめコメント

かくも凄まじきは芸の道、妖しくも愛おしきはこの夫婦の恋。いつしか心玉を転がされ、泣き笑いしていました。
――朝井まかてさん

よっ、蝉谷屋!と喝采を送りたい。男とは、女とは、夫婦とは。江戸の粋が織りなす、儚くも濃密な情念の錦。
―― 一穂ミチさん

独自の世界を構築し、引き込んだら放さない無類の吸引力がある。比喩には絶妙な味わいがあり、色彩豊かで五感に訴える描写は天性のもの。リズム感ある文章は落語の名調子を聞いているようだった。
――伊東潤さん

「おんなの女房」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • しきたりに縛られた梨園の妻とは芝居の主役よりもつとめるのが難しいが、自分より美しい女形の女房となると女としての自信すらなくなりそう。しかし貧乏下士の娘に生まれながら人気女形に嫁いだ志乃は、武家の娘とい しきたりに縛られた梨園の妻とは芝居の主役よりもつとめるのが難しいが、自分より美しい女形の女房となると女としての自信すらなくなりそう。しかし貧乏下士の娘に生まれながら人気女形に嫁いだ志乃は、武家の娘というプライドを武器として何も知らない世界の難役に挑んでいく。メンツしか頭にない時代遅れそのものの父親にたたき込まれた武家の娘としての生き方だけを頼りに、まっすぐ前を向いて生きていく姿がすがすがしい。夫を役者として一流にのし上げるという、役者の女房として最高の働きをやってのけた姿は文字通り理想の妻の肖像画なのだ。 …続きを読む
    パトラッシュ
    2022年04月28日
    183人がナイス!しています
  • 呼込から始まり歌舞伎の演目の姫4話、そして幕引きまで面白く読んだ。役者の夫に嫁いだ武家の娘・志乃、夫は家でも女として振る舞う売り出し中の女形・燕弥だ。この2人が悩みつつ変化する心情が面白い。この夫婦の形 呼込から始まり歌舞伎の演目の姫4話、そして幕引きまで面白く読んだ。役者の夫に嫁いだ武家の娘・志乃、夫は家でも女として振る舞う売り出し中の女形・燕弥だ。この2人が悩みつつ変化する心情が面白い。この夫婦の形はいびつなのか?ええぃ、いいんだよぉ。夫婦の形は千種万別なのだ。役者の女房、しかも女形だものね。片や武士の娘だもの肝は座っている。かっこいいのだ。並行して2人の役者の女房との繋がりも好ましい。幕引きに、あぁ・・やっぱりとは感じたが好みのラストでもあった。初めての蝉谷さん、存分に楽しんだ次第。 …続きを読む
    いつでも母さん
    2022年11月24日
    157人がナイス!しています
  • その「恋」の始まりには愛情は一欠片もない。役作りの為に武家の娘の立ち居振舞いを観察し、真似る、ただそれだけの為に金で買われた「女房」だが、自分でも気付かぬうちに形だけの妻に惹かれ「男」になっていく女形 その「恋」の始まりには愛情は一欠片もない。役作りの為に武家の娘の立ち居振舞いを観察し、真似る、ただそれだけの為に金で買われた「女房」だが、自分でも気付かぬうちに形だけの妻に惹かれ「男」になっていく女形。声は低くなり、べらんめぇ口調が出、他の男と話す姿に嫉妬して。ああ、これじゃ俺は、あたしは女形じゃなくなっちまう。何というジレンマだ。夫の下した決断に女房は…ねえ、お志乃さん、あんたこれでよかったのかい?あんたのその柔らかな微笑が、私には切なくて悲しいよ。 …続きを読む
    みっちゃん
    2022年03月17日
    157人がナイス!しています

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