奇跡の村 木頭と柚子と命の物語

奇跡の村 木頭と柚子と命の物語

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2020年11月02日
判型:
四六判
ページ数:
308
ISBN:
9784048843768

奇跡の村 木頭と柚子と命の物語

  • 著者 麻井 みよこ
  • 監修 臼木 弘
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2020年11月02日
判型:
四六判
ページ数:
308
ISBN:
9784048843768

四国の美しい自然を舞台に地方寒村の危機的未来を塗り変える感動の物語。

昭和35年、徳島県の山深き寒村・木頭に赴任した一人の青年農業技師が、村人の暮らしを守るために驚愕の挑戦に着手した。植えっぱなしで見捨てられた杉の密植林を開墾し、柚子の栽培を始めたのである。桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十八年と言われるほど困難な事業であった。誰もが白眼視するなか、青年たちは粘り強い説得で少しずつ仲間を増やし、一筋の希望を見事な黄金色の「木頭柚子」というブランドに結実させる。
しかし、一度は明るい未来に手をかけたはずの村人たちを、ダム建設という過酷な現実が容赦なく呑み込んでゆく。そして、村を分断する激しい対立の果てには、予想もしなかった悲劇が待ち受けていた。
過疎高齢化、産業崩壊、自然破壊……四国の美しい自然を舞台に、地方社会の危機的未来を塗り変えようとする人々の営みを描く感動の実話小説。

山奥は“過疎”ではなく“適疎”。
時代の評価軸が回るとき、逆転の扉が開く。
藻谷浩介(地域エコノミスト)
昭和35年、徳島県の山深き寒村・木頭に赴任した一人の青年農業技師が、村人の暮らしを守るために驚愕の挑戦に着手した。植えっぱなしで見捨てられた杉の密植林を開墾し、柚子の栽培を始めたのである。桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十八年と言われるほど困難な事業であった。誰もが白眼視するなか、青年たちは粘り強い説得で少しずつ仲間を増やし、一筋の希望を見事な黄金色の「木頭柚子」というブランドに結実させる。
しかし、一度は明るい未来に手をかけたはずの村人たちを、ダム建設という過酷な現実が容赦なく呑み込んでゆく。そして、村を分断する激しい対立の果てには、予想もしなかった悲劇が待ち受けていた。
過疎高齢化、産業崩壊、自然破壊……四国の美しい自然を舞台に、地方社会の危機的未来を塗り変えようとする人々の営みを描く感動の実話小説。

山奥は“過疎”ではなく“適疎”。
時代の評価軸が回るとき、逆転の扉が開く。
藻谷浩介(地域エコノミスト)

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「奇跡の村 木頭と柚子と命の物語」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 柚子といえば四国高知の馬路村だけと思っていたら、その柚子がこの物語の舞台である徳島県の木頭村だと初めて知りました。木頭村に赴任してきた臼井さんが柚子栽培し村おこしをした話かと思いきや、後半にはまた違っ 柚子といえば四国高知の馬路村だけと思っていたら、その柚子がこの物語の舞台である徳島県の木頭村だと初めて知りました。木頭村に赴任してきた臼井さんが柚子栽培し村おこしをした話かと思いきや、後半にはまた違った展開に驚きの連続でした。ダム建設問題など発展に伴う環境破壊、そして悲劇には涙がこぼれました。時代が違ったらもう少し、違った展開になったのかもしれません。こんな実話があった事をもっといろいろな方に知って欲しいです。柚子栽培には18年もかかるのも驚きでした。#NetGalleyJP …続きを読む
    ベーグルグル (感想、本登録のみ)
    2021年09月16日
    52人がナイス!しています
  • 四国の柚子といえば高知の馬路村しか知らなかったのですが、その馬路村の柚子のルーツがお隣徳島県の山深い僻地木頭村だったとは。柚子バカと言われて村民の多くから反対されていた柚子栽培。柚子の実を収穫できるま 四国の柚子といえば高知の馬路村しか知らなかったのですが、その馬路村の柚子のルーツがお隣徳島県の山深い僻地木頭村だったとは。柚子バカと言われて村民の多くから反対されていた柚子栽培。柚子の実を収穫できるまでには18年も必要だとは驚きました。それを枸橘の木に接木する方法で短縮するまでと、その苗木や長年の苦労の末に確立した栽培法を、知りたいとこう日本各地の農家に惜しみなく与えてきた木頭村の栽培農家。それがダム建設に始まる村民の対立、誹謗中傷。柚子の成功を忘れた村民の向ける目の狭さに愕然とし、藤田さんの無念を思う。 …続きを読む
    ぶんこ
    2021年03月17日
    41人がナイス!しています
  • ノンフィクションはあまり読まないのだが、「3週間で重版が決定」と知り、興味が沸いた。読んでみたら、一気読みだった。前半、臼木さんの柚子栽培の苦労も大変なものだったが、後半、中心になった藤田さんの苦労は ノンフィクションはあまり読まないのだが、「3週間で重版が決定」と知り、興味が沸いた。読んでみたら、一気読みだった。前半、臼木さんの柚子栽培の苦労も大変なものだったが、後半、中心になった藤田さんの苦労は臼木さんを遥かに上回るものだった。辛い生い立ちをも糧にし、自分よりも周りの人の幸せを願って行動してきた彼がまたあれほどの辛い思いをしなくてはならないとは……。 最後の最後に、思いがけない人物の名前が出てきて、心底驚いた。藤田さんの思いは、この人に受け継がれていたのかと胸が熱くなった。#NetGalleyJP …続きを読む
    anne@灯れ松明の火
    2020年12月06日
    38人がナイス!しています

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