実像 広島の「ばっちゃん」中本忠子の真実

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ニコニコカドカワ祭り2021
ニコニコカドカワ祭り2021
  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2019年10月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784041086155

実像 広島の「ばっちゃん」中本忠子の真実

  • 著者 秋山 千佳
  • 定価: 円(本体円+税)
発売日:
2019年10月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784041086155

聖人(マザーテレサ)にされた母は、ひとりの「人間」でいたかった――。

 聖人(マザーテレサ)にされた母は、「人間」でいたかった。
 圧倒的な善行を施す一人の女性。だが、その原点は一切謎に包まれていた。
 秘してきた情と業に迫り、偶像を求め、作り、弄ぶ時代を撃つ。

●「ただいま」「おかえり」を知らずに育った子。
●小学生で覚せい剤を親からうたれた子
●モヤシを盗んで飢えをしのいだ子 etc.

 彼らを救ったマザーテレサと呼ばれる人がいる。
 本名よりも「ばっちゃん」の通称で知られる女性、中本忠子。
 彼女は広島市にあるアパートを拠点に約四〇年にわたり、非行少年をはじめ、
生きづらさを抱える人たちに無償で手料理を提供し、生活の立て直しを支援し続けてきた。
 その圧倒的な善行はメディアに取り上げられ、意に反して急速に聖人化される。
ところが、肝心の活動の動機は一切謎のままだった。
本人、親族、そして「家」に集う人々へ取材を重ね、秘してきた情と業に初めて迫る。
 それは、偶像を求め、作り、持ち上げては貶める時代の闇を払うことでもあった! 
 
 称賛か嘲笑か。二極化する時代、偶像化された者は、その虚像に囚われ続けなければならないのか!?
 渾身のルポルタージュ!

【目次】
序 章 「ばっちゃん」と「中本忠子」――二十五秒のスピーチを聞いて
第一章 基町の家――卵焼きを囲んで
第二章 孤独と空腹――立ち直りのために「立て直す」
第三章 「木に登ったが下りられず」――ドーナツの穴を埋め続けて
第四章 平和都市ヒロシマの足下――人々は見捨てられてきた
第五章 母の背中――息子も里親になった
第六章 ルーツ――お嬢様から母に
第七章 遠いところで――祈りは皿に込められた
終 章 家族――よその子であれ、わが子であれ
 あとがき
 主要参考文献

もくじ

序 章 「ばっちゃん」と「中本忠子」――二十五秒のスピーチを聞いて

第一章 基町の家――卵焼きを囲んで
 卵焼きは子も親も受け止める/基町の家は子ども食堂にあらず/そのままかじったインスタントラーメン/検察庁で鉢合わせ/もう一つの卵焼きが定着するまで/少年院でつくった親子丼/台所に変化が起きた

第二章 孤独と空腹――立ち直りのために「立て直す」
 広島・基町という場所/お腹が減るとシンナーを吸う子/愛称「ばっちゃん」をつけた張本人/「ただいま」と「おかえり」を知らなかった/温かい味噌汁がうれしかった/「お兄ちゃんだけどお父さんみたい」/「ばっちゃん」が有名人になって/深まる謎

第三章 「木に登ったが下りられず」――ドーナツの穴を埋め続けて
 弱者の受け皿がない社会/「大人でも行ってええですか」/小学生で打たれた覚せい剤/更生保護施設に「帰る」/ふさがらないドーナツの穴/出奔/「本当の生き様」というヒント

第四章 平和都市ヒロシマの足下――人々は見捨てられてきた
 差別/モヤシを盗んで生で食べた/「ばっちゃん、親分から」/招かれなかった結婚式/全身の入れ墨が隠したかったもの/軍都から平和都市への「復興」の陰で/嵐の中でも

第五章 母の背中――息子も里親になった
 死別と生別/母は叱らなかった/寂しかった息子/里子とともに成長する/「おふくろに育てられた記憶がない」

第六章 ルーツ――お嬢様から母に
 疑問/血の繋がらない祖母/弟との金策/共鳴の理由/父の料亭は東洋一の軍港にあった/写真の姉は「おしゃれ」だった/被爆者手帳と父/空白の背後にあった事情

第七章 遠いところで――祈りは皿に込められた
 息子たちとの邂逅/父や母がおらずとも/親子を「美談にするのは無理」/母の軌跡と広島名物/店には警察官も暴力団員もやってきた/息子への祈り

終 章 家族――よその子であれ、わが子であれ
 天命/「私、そこまで立派じゃないもん」/母を誇りに思えばこそ/赤心/カミングアウト/一人の母親としての荷を下ろす/みんな「うちの子」
 
 あとがき
 主要参考文献

  • ニコニコカドカワ祭り2021
    ニコニコカドカワ祭り2021

メディアミックス情報

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「実像 広島の「ばっちゃん」中本忠子の真実」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 広島で40年近く非行少年たちに無償で料理を提供し、更生を支援し続けている中本忠子さん。「ただ差別するんじゃなくて、この子たちの背景を考えてやってほしいんよ」と語る中本さんの深い愛情と献身的な活動に、胸 広島で40年近く非行少年たちに無償で料理を提供し、更生を支援し続けている中本忠子さん。「ただ差別するんじゃなくて、この子たちの背景を考えてやってほしいんよ」と語る中本さんの深い愛情と献身的な活動に、胸が熱くなる。それを「広島のマザーテレサ」などという言葉で偶像化し虚像化するマスメディアに問題があることも理解する。しかし、一方、このルポのように、本人が語りたくないという過去を暴き出し、それを「実像」だと世間に露わにする行為が、許されていいのだろうか。ジャーナリストを自称される著者の姿勢に、強い疑問を感じる。 …続きを読む
    trazom
    2020年08月17日
    72人がナイス!しています
  • 終戦を迎えた1945年。それから30年経って地元球団赤ヘルが歓喜の初優勝を遂げた。その数年後、主役である中本忠子さんは、悪さをするのは腹が減っとるからじゃけんと思い少年達に無料で食事を提供することを始 終戦を迎えた1945年。それから30年経って地元球団赤ヘルが歓喜の初優勝を遂げた。その数年後、主役である中本忠子さんは、悪さをするのは腹が減っとるからじゃけんと思い少年達に無料で食事を提供することを始めた。ばっちゃん、人々は彼女をこう呼ぶ。この本を通じて、偉大な取り組みが実際にあることに驚き、その上、扶助の輪が地域に広がっている奇跡を知って、大きな感銘を受けた。作者は、読者を飽きさせないためか活動の原点をしつこく追っていた。だが、作者の努力すら、ひた向きなばっちゃんの前では霧消していたように感じられた。 …続きを読む
    Kei.ma
    2019年11月14日
    10人がナイス!しています
  • 「誰かを守ってあげようとした時に人は強くなる」全てを貫く一言だと思った。現代、人との関係性が薄れていく中で、「ばっちゃん」という存在が、事のほか大きく見えるのは、この精神の有無ではないか?それにしても 「誰かを守ってあげようとした時に人は強くなる」全てを貫く一言だと思った。現代、人との関係性が薄れていく中で、「ばっちゃん」という存在が、事のほか大きく見えるのは、この精神の有無ではないか?それにしても著者は踏み込んだな。表に出てこない裏の事情に切り込み、あるがままの人間中本忠子を描き出した。家のこと、戦争のこと、被爆のこと、自身の子供のこと、子育てのこと。誰にも触れられたくない過去があり、悲しみがあり、傷がある。しかしながら、虚像で作られた英雄よりも人間らしい「ばっちゃん」に、もっと親近感と尊敬を抱いた。 …続きを読む
    y
    2021年01月03日
    8人がナイス!しています

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