四季の創造 日本文化と自然観の系譜

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2020年05月22日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
280
ISBN:
9784047036772
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四季の創造 日本文化と自然観の系譜

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2020年05月22日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
280
ISBN:
9784047036772

日本人は和歌によって「美しい春夏秋冬」を発明した──文学研究の新潮流!

■第26回 山片蟠桃賞 受賞
■第1回 日本研究国際賞 受賞

自然に親しみを感じ、日常生活や文化のあらゆる場所において季節を重視する日本人。現実には、長く厳しい夏と冬、度重なる天災に悩まされてきたにもかかわらず、なぜ調和的な自然観が人びとの感性に根付いたのか。そして、権威ある和歌文学によって「あるべき四季と自然」像を構築した貴族たちは、いかにして絵や調度、衣装のなかに再現された「二次的自然」を愛でたのか。都市と里山の関係において育まれてきた自然観の系譜を描き出す。
■第26回 山片蟠桃賞 受賞
■第1回 日本研究国際賞 受賞

自然に親しみを感じ、日常生活や文化のあらゆる場所において季節を重視する日本人。現実には、長く厳しい夏と冬、度重なる天災に悩まされてきたにもかかわらず、なぜ調和的な自然観が人びとの感性に根付いたのか。そして、権威ある和歌文学によって「あるべき四季と自然」像を構築した貴族たちは、いかにして絵や調度、衣装のなかに再現された「二次的自然」を愛でたのか。都市と里山の関係において育まれてきた自然観の系譜を描き出す。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「四季の創造 日本文化と自然観の系譜」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 2012年初出。日本文化は参加型の文化です(8頁)。秋は『万葉集』、『古今集』、勅撰和歌集において最重視された季節である(54頁)。「ものごとに 秋ぞ悲しき もみぢつつ 移ひゆくを かぎりと思へば」は 2012年初出。日本文化は参加型の文化です(8頁)。秋は『万葉集』、『古今集』、勅撰和歌集において最重視された季節である(54頁)。「ものごとに 秋ぞ悲しき もみぢつつ 移ひゆくを かぎりと思へば」は、よみ人知らずの歌だた、うつろふは色が変わる、あせる(59頁)。しみじみとした趣が感じられる。鎌倉後期に京極為兼が編纂した『玉葉集』(1312年)では、季節の歌で自然の光が印象的に詠まれるのが大きな特徴(104頁)。菊は平安時代には秋の重要なイメージ。不死、清廉さ、皇室と強く結びつくようになる(179頁)。 …続きを読む
    壱萬弐仟縁
    2021年09月17日
    33人がナイス!しています
  • 歌題や歳時記という形で日本人は独特の自然観を持っており、自然を季節によって規定している。筆者はそれを二次的自然と定義し、万葉集から現代の歌集まで歴史を明らかとしている。特に貴族の自然観と庶民の自然観を 歌題や歳時記という形で日本人は独特の自然観を持っており、自然を季節によって規定している。筆者はそれを二次的自然と定義し、万葉集から現代の歌集まで歴史を明らかとしている。特に貴族の自然観と庶民の自然観を和歌や説話に登場する(しない)動植物から分析しており興味深い。季節に分けられた自然は茶の湯など他の文化にも影響を与え無意識のうちに自然観に影響が浸透していることがわかる。一方で超自然の存在を超自然として除外しているので、そこも検討されていたらありがたかった。 …続きを読む
    西野西狸
    2020年12月13日
    10人がナイス!しています
  • 日本文化の骨子となったのは和歌であり、和歌から広がった季節のイメージがあらゆる芸術にも展開され現代まで連綿と続いているー。日本人の季節観の体系的な理解が進む良書だった。非常に面白かった。 内容の理解の 日本文化の骨子となったのは和歌であり、和歌から広がった季節のイメージがあらゆる芸術にも展開され現代まで連綿と続いているー。日本人の季節観の体系的な理解が進む良書だった。非常に面白かった。 内容の理解のため,改めてノートにまとめておきたい。 …続きを読む
    むにぃ
    2021年04月18日
    2人がナイス!しています

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