地形の思想史

地形の思想史

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2019年12月20日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
272
ISBN:
9784041080221

地形の思想史

  • 著者 原 武史
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2019年12月20日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
272
ISBN:
9784041080221

「空間」こそ、日本の思想を生んでいた――。もう一つの「歴史」が眼前に!

なぜ、皇太子一家はある「岬」を訪ね続けたのか?
なぜ、「峠」で天皇制と革命思想は対峙したのか?
なぜ、富士の「麓」でオウムは終末を望んだのか?

なぜ、皇室の負の歴史は「島」に閉ざされたのか? 
なぜ、記紀神話は「湾」でいまも信仰を得るのか?
なぜ、陸軍と米軍は「台」を拠点にし続けたのか? 
なぜ、「半島」で戦前と戦後は地続きとなるのか?

7つの「地形」から日本を読み解く。
「空間」こそ、日本の思想を生んでいた――。

日本の一部にしか当てはまらないはずの知識を、私たちは国民全体の「常識」にしてしまっていないだろうか? 
人間の思想は、都市部の人工的な空間だけで生み出されるわけではない。地形が思想を生み出したり、地形によって思想が規定されたりすることもあるのだ。
七つのテーマと共に、独特な地形と、伝説を含めてそこに滞在ないし生活する人々の間にきわめて強い関係がみられる場所を実際に歩く。
すると、死角に沈んだ日本の「思想史」が見えてくる。
風土をめぐり、不可視にされた「歴史」を浮き彫りにする原思想史学の新境地!
なぜ、皇太子一家はある「岬」を訪ね続けたのか?
なぜ、「峠」で天皇制と革命思想は対峙したのか?
なぜ、富士の「麓」でオウムは終末を望んだのか?

なぜ、皇室の負の歴史は「島」に閉ざされたのか? 
なぜ、記紀神話は「湾」でいまも信仰を得るのか?
なぜ、陸軍と米軍は「台」を拠点にし続けたのか? 
なぜ、「半島」で戦前と戦後は地続きとなるのか?

7つの「地形」から日本を読み解く。
「空間」こそ、日本の思想を生んでいた――。

日本の一部にしか当てはまらないはずの知識を、私たちは国民全体の「常識」にしてしまっていないだろうか? 
人間の思想は、都市部の人工的な空間だけで生み出されるわけではない。地形が思想を生み出したり、地形によって思想が規定されたりすることもあるのだ。
七つのテーマと共に、独特な地形と、伝説を含めてそこに滞在ないし生活する人々の間にきわめて強い関係がみられる場所を実際に歩く。
すると、死角に沈んだ日本の「思想史」が見えてくる。
風土をめぐり、不可視にされた「歴史」を浮き彫りにする原思想史学の新境地!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

 まえがき

第一景 「岬」とファミリー 
上   下

第二景 「峠」と革命
上   下

第三景 「島」と隔離
上   下

第四景 「麓」と宗教
上   下

第五景 「湾」と伝説
上    下

第六景 「台」と軍隊
上    下

第七景 「半島」と政治
上    下


 あとがき
 主要参考文献一覧

「地形の思想史」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 地質学や地理学はフィールド調査なしでは成り立たない。文系でも民俗学などでは然りと思うが、著者は政治思想史でも、土地に根ざした”思想の歴史”があると考えているようである。尤もアカデミックを装いながら自分の 地質学や地理学はフィールド調査なしでは成り立たない。文系でも民俗学などでは然りと思うが、著者は政治思想史でも、土地に根ざした”思想の歴史”があると考えているようである。尤もアカデミックを装いながら自分の趣味の世界に引き込んでいるようにも思えるところも無いではないが、それもまた楽しい。岬、峠、島…とカテゴリーに分け考察。そして実際に彼の地を訪ね、その紀行を綴る。凡人にはただ”美しい”だけの風景も、歴史や文化の背景を知ると俄然、深みが増す。後藤新平建議による広島・似島の復員兵検疫施設跡など時節柄、興味深い。 …続きを読む
    まーくん
    2020年05月12日
    101人がナイス!しています
  • 日本政治思想史を研究する原氏が、実際にその他を訪れ、様々な場所に立ち、地形が織り成す風景を目にする。そうすると、まるでそこにしかない風景が語りかけて来る。地形が産むものがあるのである。皇太子御一家の想 日本政治思想史を研究する原氏が、実際にその他を訪れ、様々な場所に立ち、地形が織り成す風景を目にする。そうすると、まるでそこにしかない風景が語りかけて来る。地形が産むものがあるのである。皇太子御一家の想い出、ハンセン病施設、富士山麓オウム施設、キャンプ座間と天皇陛下用防空壕等。地形と旅と日本史の織り成すものは、原氏の筆により味わい深い独特な紀行文となっていたのである。 …続きを読む
    あすなろ
    2020年07月13日
    79人がナイス!しています
  • 岬・峠・島・麓・湾・台・半島、独自な地形と伝説を著者自ら訪ねて歩く。実際に旅した場所などはそれなりに興味深く読めました。日本国内、まだまだ未知の場所ばかり。早く旅に出られる日常が戻りますように。原武史 岬・峠・島・麓・湾・台・半島、独自な地形と伝説を著者自ら訪ねて歩く。実際に旅した場所などはそれなりに興味深く読めました。日本国内、まだまだ未知の場所ばかり。早く旅に出られる日常が戻りますように。原武史さん、初読み。 …続きを読む
    ゆみねこ
    2020年08月07日
    69人がナイス!しています

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