みなも

みなも

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2011年06月30日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
224
ISBN:
9784048742085

みなも

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2011年06月30日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
224
ISBN:
9784048742085

愛の苦みと恵みを味わいつくす、うつろいの日々の物語。

会えてよかった。いつかそう思える日が来るのだろうか――。人間のなかにどうしようもなく澱むよこしまさにじっと目を凝らし、恋の痛みをかつてなく慎み深く、と同時に限りなく強烈に訴えかける物語。 会えてよかった。いつかそう思える日が来るのだろうか――。人間のなかにどうしようもなく澱むよこしまさにじっと目を凝らし、恋の痛みをかつてなく慎み深く、と同時に限りなく強烈に訴えかける物語。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「みなも」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 一つの恋が終わった時、人はこんなにも荒れ狂うものなのだろうか。不器用で意地っ張りの恋。とにかく苦い。もっと素直になれればいいのだけれど、なかなかそうもいかないらしい。恋しい人を追いかけようと手を伸ばし 一つの恋が終わった時、人はこんなにも荒れ狂うものなのだろうか。不器用で意地っ張りの恋。とにかく苦い。もっと素直になれればいいのだけれど、なかなかそうもいかないらしい。恋しい人を追いかけようと手を伸ばしても思うように相手の心は掴めない。想えば想うほど距離はどんどん離れ、道に迷い深みにはまる。そして別れた後の引き摺り方がこれまた凄まじい。けれど悲しみの底が見えたらきっと大丈夫。周囲の人達の優しさが身にしみる。詩のような静かな美しい文章が読み手の心を激しく抉るような連作短編。 …続きを読む
    nico🐬波待ち中
    2018年03月13日
    101人がナイス!しています
  • 傑作。プロットは分かりづらく、主人公の恋愛がうまくいかなくなり、それで深い傷を負ったことがおぼろげに分かるだけだった。主語がない文章が印象的。主人公は自分の存在を殺して、まわりの事物と静かな交感をする 傑作。プロットは分かりづらく、主人公の恋愛がうまくいかなくなり、それで深い傷を負ったことがおぼろげに分かるだけだった。主語がない文章が印象的。主人公は自分の存在を殺して、まわりの事物と静かな交感をするためだけに生きているように感じるところが多い。「わたし」を殺すことで、物や自然が「わたし」の中心に入り込んで、「わたし」を内側から変えていく。その物や自然を描く石田さんの筆は冴えており、美しい。読み手の感覚さえも変えていく力を持っている。彼女のほっこりとしたエッセイとは違う内容で驚いたが、良い小説だった。 …続きを読む
    新地学@児童書病発動中
    2013年12月10日
    91人がナイス!しています
  • かなしみの只中にいる主人公の、夢と現実があいまいになっているような、そんな時にだけ見える世界の見え方や心のたゆたう様子が綴られている作品。小説だけど、抽象的な文章が多く物語の筋はぼんやりとしか見えてこ かなしみの只中にいる主人公の、夢と現実があいまいになっているような、そんな時にだけ見える世界の見え方や心のたゆたう様子が綴られている作品。小説だけど、抽象的な文章が多く物語の筋はぼんやりとしか見えてこなくて、詩のような印象。難しいことばではないのに飲み込むのに時間がかかったのは、さらっと語られる言葉の重みを受け止められるほど悲しみの底まで潜れなかったからかもしれない。出会ったことのない言葉の使い方が多くて、ことばという芸術に触れた気がした。でも今の私にはちょっと難しすぎた。またいつか再読したい。 …続きを読む
    だまだまこ
    2018年10月17日
    51人がナイス!しています

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