性と進化の秘密 思考する細胞たち

性と進化の秘密 思考する細胞たち

試し読みをする

※電子書籍ストアBOOK☆WALKERへ移動します。

試し読みをする

※電子書籍ストアBOOK☆WALKERへ移動します。

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年08月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784044094270
label

性と進化の秘密 思考する細胞たち

  • 著者 団 まりな
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年08月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784044094270

養老孟司先生、推薦! 「生殖や発生を理解するのにたいへんよい本です。」

今から38億年前、とてつもない偶然が重なり、地球上に誕生した、たった1つの細胞。この細胞が人間のような複雑な生物へと進化した生命の仕組みとは? 原核細胞から真核細胞、そして21億年もの間生き続ける不死の細胞を経て、有性生殖によって死を克服する細胞へ――。「階層性の生物学」という独自の観点から、“思考する細胞”と進化の秘密にせまる。いのちと性の不思議をやさしく解きあかす、独創的な生物学入門。
解説・養老孟司
今から38億年前、とてつもない偶然が重なり、地球上に誕生した、たった1つの細胞。この細胞が人間のような複雑な生物へと進化した生命の仕組みとは? 原核細胞から真核細胞、そして21億年もの間生き続ける不死の細胞を経て、有性生殖によって死を克服する細胞へ――。「階層性の生物学」という独自の観点から、“思考する細胞”と進化の秘密にせまる。いのちと性の不思議をやさしく解きあかす、独創的な生物学入門。
解説・養老孟司

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

文庫版序文
はじめに

第1章 性のはじまり
1 性とは何か
地球上に一個の生命が生まれる
飢餓をさける
2 細胞段階での複雑化
原核細胞
猛毒から身を守る
真核細胞の誕生
階層性ということ
共同で飢餓に立ち向かう
所帯を分ける
ディプロイドで生活する
3 死を克服する
分裂回数のリセット
階層を行き来する
ゾウリムシは不死身ではなかった
雌と雄、自然界のへりくつ
ディプロイド細胞は何回も出現した?

第2章 巨大分子の働きと無糸分裂
1 アミノ酸をつなぐ情報
ゲノムとDNAと遺伝子
アミノ酸の配列情報
2 染色体の不思議
染色体はDNAをまとめたもの
サルとヒトの違い、人と人の違い
ゲノムがしていること
3 タンパク質のはたらき
タンパク質はどこでどのように作られるか
タンパク質の構造とはたらき
代謝という化学反応
4 巨大分子と細胞の分裂
分子たちはどうやって生命を誕生させたのか
分裂という生殖
原核細胞の無糸分裂
ハプロイド細胞の有糸分裂
種は突然変異では変らない

第3章 有糸分裂と減数分裂
1 二つの分裂法の違い
染色体をはさむタワシ──有糸分裂
対合の不思議──減数分裂
分裂の限界とDNAの修復
ギャングタンパク質とSOS部隊
2 ディプロイド細胞の超能力
階層を行き来する
階層性のルール違反
今も進化の現場が眼の前にある
3 減数分裂のエキスパート
核膜を消すことができた
生まれたばかりのディプロイド細胞の挑戦

第4章 卵と精子
1 卵と精子と受精卵
大きい卵と小さい精子
卵の大きさと分裂
分裂できる大きさの限界
2 胚を保育する工夫
プールとトイレと料理人つきの豪邸
3 ついに胚を飼育する
さらなる発想の転換
生まれてもなお、親の保護
卵と精子の出会いのための協同作業

第5章 身体ができる、そして雌と雄
1 多細胞の個体として確立する
受精卵が分裂してシートになる
からだができはじめる
2 位置や任務を知っている細胞
複雑な形を作る
細胞の自殺は誰が命令しているのか
3 「雌と雄」とは何か
雌が基本で雄は上乗せ
雄は作られた性

少し長いあとがき
解説──養老孟司

「性と進化の秘密 思考する細胞たち」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • DNAは図書館…さまざまな生活の知恵を図書館に収めておきますが、だからと言って、図書館の命令で生きていると考える人はいません。このことは非常にはっきり…DNAが生物を生かしているかのように思われているの DNAは図書館…さまざまな生活の知恵を図書館に収めておきますが、だからと言って、図書館の命令で生きていると考える人はいません。このことは非常にはっきり…DNAが生物を生かしているかのように思われているのは、ずいぶん迂闊なこと/「遺伝的プログラム」という概念をどうとらえるか…「遺伝的」という語を「DNA」と同義のように使いすぎ…DNAは店で紙幣を渡すように、裸で受け渡されるわけではありません。必ず「細胞」に入ったまま渡される…/「生物の個体は遺伝子の乗り物」では汲み尽くせない生命観の叙述。これはこれで良き …続きを読む
    樋口佳之
    2021年12月14日
    51人がナイス!しています
  • これは面白い。地球上に一個の生命が生まれ、飢餓を避けるため有性生殖(性の始まり!死の誕生)が始まった。ハプロイド細胞からディプロイド細胞への進化は読んでいて非常にスリリング。階層性をキーワードに生と性 これは面白い。地球上に一個の生命が生まれ、飢餓を避けるため有性生殖(性の始まり!死の誕生)が始まった。ハプロイド細胞からディプロイド細胞への進化は読んでいて非常にスリリング。階層性をキーワードに生と性を解き明かします。それだけに最後の男性批判は余計だったかも。 …続きを読む
    小鈴
    2010年08月29日
    10人がナイス!しています
  • 丁寧に性と進化の成り立ちについて論じてくれるので、興味があまりない読者にとってもついていきやすい内容。団まりな氏は発生学?で有名な先生らしく、論点が明確で説明が分かりやすい。生物の細胞一つとっても複雑 丁寧に性と進化の成り立ちについて論じてくれるので、興味があまりない読者にとってもついていきやすい内容。団まりな氏は発生学?で有名な先生らしく、論点が明確で説明が分かりやすい。生物の細胞一つとっても複雑な進歩を遂げており、それをくみ上げていく生物の複雑さと神秘を感じた。あとがきで著者の反省について軽く触れているが、そこをもっと掘り下げた本を読みたいなと思った。 …続きを読む
    takam
    2019年09月23日
    5人がナイス!しています

powered by 読書メーター

最近チェックした商品