忘れ得ぬ翼

忘れ得ぬ翼

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2001年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
304
ISBN:
9784041310229
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忘れ得ぬ翼

  • 著者 城山 三郎
  • イラスト 生頼 範義
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2001年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
304
ISBN:
9784041310229

敗色の濃くなった日本の空で絶望的な戦いを戦わされた飛行機たちの物語。

太平洋戦争で死を紙一重で免れた男達の心の中には、今なお自分の運命を決定した飛行機が飛び続けている。隼、彗星、一式陸攻・・・。敗色の濃くなった日本の空で絶望的な戦いを戦わされた飛行機の物語。 太平洋戦争で死を紙一重で免れた男達の心の中には、今なお自分の運命を決定した飛行機が飛び続けている。隼、彗星、一式陸攻・・・。敗色の濃くなった日本の空で絶望的な戦いを戦わされた飛行機の物語。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「忘れ得ぬ翼」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 太平洋戦争末期を戦い抜き、生き残った搭乗員たちが紡ぐ物語。描かれているのは、大空への憧れや、蒼穹の彼方にある自由。しかしその一方で、いつ撃墜されるかわからない恐怖と諦観。百中百死の特攻と、百中九十九死 太平洋戦争末期を戦い抜き、生き残った搭乗員たちが紡ぐ物語。描かれているのは、大空への憧れや、蒼穹の彼方にある自由。しかしその一方で、いつ撃墜されるかわからない恐怖と諦観。百中百死の特攻と、百中九十九死の間のにある途方もない距離感。敗戦によって引き裂かれた矜持。どのように生き、どのように死んでいくべきか。彼らの複雑な感情が波のように押し寄せる。。。いちばん目を惹いたのは小久保の一言だ。戦時中を懐かしみ、ときおり集まって語り明かす戦友たちを「生きた化石」と言い放った。戦争は過去。現在を前向きに生きていくのだ。 …続きを読む
    まつうら
    2022年08月06日
    42人がナイス!しています
  • 大戦末期、圧倒的な科学技術と産業力で壊滅的打撃を受けた旧日本軍の航空戦力。著者は丹念な取材で、陸海軍の軍用機と飛行機乗りたちの物語を綴った。九七式戦闘機搭乗員と薩摩藩が作った堤防が守る揖斐・長良川の中 大戦末期、圧倒的な科学技術と産業力で壊滅的打撃を受けた旧日本軍の航空戦力。著者は丹念な取材で、陸海軍の軍用機と飛行機乗りたちの物語を綴った。九七式戦闘機搭乗員と薩摩藩が作った堤防が守る揖斐・長良川の中州の神社との奇縁。艦上爆撃機彗星、一式戦闘機隼。そして夜間低空爆撃のB29に忍びよる夜間戦闘機月光の孤独な戦い。一式陸上攻撃機は米軍からワン・ショット・ライターと揶揄され、雲間に逃げるしかない搭乗員。しかも戦後四半世紀の飛行機乗りのその後も描かれる。生死は紙一重で死なない。散華した戦友への鎮魂歌となった。 …続きを読む
    ブラックジャケット
    2024年06月04日
    16人がナイス!しています
  • 戦争中は軍の飛行機のパイロットとして従軍して、戦場で九死に一生を得て、そしてそれぞれの戦後を生きる男たちの物語。各短編にそれぞれの陸海軍の名機が登場する。戦争末期という日本の敗色が濃くなった状況下で、 戦争中は軍の飛行機のパイロットとして従軍して、戦場で九死に一生を得て、そしてそれぞれの戦後を生きる男たちの物語。各短編にそれぞれの陸海軍の名機が登場する。戦争末期という日本の敗色が濃くなった状況下で、みなそれぞれ死を覚悟している。各作品で感じられるのは、戦争が終わって生き残ったという生の歓びではなく、戦争で死に損なってしまったという喪失感のようなもの・・・月並みな言葉とはなってしまうが、”あの戦争で死んだ人たちがいて今の日本がある”、そんな歴史が戦後世代の我々の胸を深くえぐってくるようである。 …続きを読む
    シュラフ
    2014年05月06日
    12人がナイス!しています

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