螢川

螢川

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1980年03月03日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784041469019
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螢川

  • 著者 宮本 輝
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1980年03月03日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784041469019
思春期の少年の心の動きと、螢の大群の絢爛たる乱舞をあでやかに描く芥川賞受賞作「螢川」。安治川河畔に住む少年と川に浮かぶ廓舟で育つ姉弟のつかの間の交遊を描く、太宰治賞受賞作の「泥の河」も併録。 思春期の少年の心の動きと、螢の大群の絢爛たる乱舞をあでやかに描く芥川賞受賞作「螢川」。安治川河畔に住む少年と川に浮かぶ廓舟で育つ姉弟のつかの間の交遊を描く、太宰治賞受賞作の「泥の河」も併録。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「螢川」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 本が黄ばむ程の年月を経て再読。『流転の海』から『満月の道』迄を再読を含めて読了したばかり。この作品が宮本輝氏の原点なのか。主人公の少年は松坂伸仁、父は熊吾、母は房江に思えてしまいます。ライフワークとな 本が黄ばむ程の年月を経て再読。『流転の海』から『満月の道』迄を再読を含めて読了したばかり。この作品が宮本輝氏の原点なのか。主人公の少年は松坂伸仁、父は熊吾、母は房江に思えてしまいます。ライフワークとなる『流転の海』の原点の筈です。 …続きを読む
    chikara
    2015年03月12日
    80人がナイス!しています
  • 再読。『泥の河』が読みたくて。戦争から急速に復興する大阪。その流れから取り残されたような町と、そこに生きる人たちを幼い少年の眼差しから描く。濃厚に漂う時代の雰囲気。廓船で育つ姉弟との束の間の交流は切な 再読。『泥の河』が読みたくて。戦争から急速に復興する大阪。その流れから取り残されたような町と、そこに生きる人たちを幼い少年の眼差しから描く。濃厚に漂う時代の雰囲気。廓船で育つ姉弟との束の間の交流は切なく胸に響く。少年の頑是なさが哀しい。主人公の父親の、死んでいった戦友たちへの想いを引きずったまま生きる姿も印象的。映画の田村高廣さんの演技が素晴らしかった。子供たちの前で手品を見せる場面の優しいまなざしが秀逸。 …続きを読む
    はる
    2018年10月10日
    71人がナイス!しています
  • わたしの知らない時代の話なのになぜか猛烈な郷愁に引きずられ、静謐に満ちた悲しみに覆われるような、そういう気持ちにさせられた。どちらもすばらしいのだが敗戦の残滓が溝川のようににおい立つ「泥の河」のほうが わたしの知らない時代の話なのになぜか猛烈な郷愁に引きずられ、静謐に満ちた悲しみに覆われるような、そういう気持ちにさせられた。どちらもすばらしいのだが敗戦の残滓が溝川のようににおい立つ「泥の河」のほうがよかった。喜一が握りつぶした鳩を見て涙を流す、船で現実を目にして号泣する、ポンポン船を追いすがって声を振りしぼる、この三つの信雄の姿の筆舌に尽くしがたい悲しみといったらない。それだけでも読む価値は絶対にある。娼婦として口糊をしのぐしかない家庭という子どもにはどうすることもできない現実は単に白眼視して済ませる …続きを読む
    催涙雨
    2019年03月17日
    66人がナイス!しています

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