「薪能」感想・レビュー
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能楽の世界に生きる男女の哀しい恋の物語である。壬生俊太郎と 昌子 …没落した旧家の娘 昌子の心の揺れは ひどく繊細で、矜りと 女の生臭さの 戸惑いを 著者は巧妙に描く。 奈良の薪能のかがり火は 滅亡の火だったの …続きを読む2018年10月21日160人がナイス!しています
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表題作の「薪能」の他、「四月の雨」「情炎」「焼けた樹のある風景」所収。いずれの作品も滅びの美学あるいは愛の確かさがテーマ。そのテーマの描かれ方は登場人物の心情と性の交錯が軸になっている。能や和歌などの …続きを読む2013年05月02日42人がナイス!しています
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愛と欲が重苦しくて、でもそんな中に光も見えたりして。不幸には映るけれども人間の側面をうまくにじませている。2016年11月22日9人がナイス!しています