「暁」の謎を解く 平安人の時間表現

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2013年03月22日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
216
ISBN:
9784047035218
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「暁」の謎を解く 平安人の時間表現

  • 著者 小林 賢章
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2013年03月22日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
216
ISBN:
9784047035218

平安時代、「暁」は真夜中だった?!

〈目次〉
   はじめに──『枕草子』二九三段を例にとって

第一章 平安時代、日付はいつ変わったのか
  現代とは異なる一日の始まり/花山天皇、悲しみの出家/日本史の謎の一つ/『枕草子』二七四段の不思議/現代の日付変更時点へ

第二章 『暁』──男女の思いが交錯した時間
  「暁」という語が持つ重要さ/『万葉集」のアカトキ/アカトキからアカツキへ/暁と日付変更時点/暁方が示す時間/『枕草子』六〇段がすっきりと/つとめては何時なのか/つとめてと暁/公家の日記にある「早旦」/明け方への意味の変化

第三章 「有明」──平安人の美意識が重なる言葉
  辞書における意味のばらつき/『源氏物語』の暁は明け方ではない!?/『更級日記』における有明/有明はなぜ夜明けの後なのか/「夜の明く」は夜明けなのか/有明を含む和歌の新解釈/女が男を待つ時間/ホトトギスはいつ鳴いた?/月のイメージを詠む有明/宗教上の有明

第四章 動詞「明く」が持つ重要な意味
  私が考える時間表現でのもっとも重要な単語/「明く」の意味をひもとく/『源氏物語』での「明く」/螺旋階段を上るように/『更級日記』での「明く」/寅の刻との関係/和歌に詠まれる「明けぬなり」/『撰集抄』の和歌/「明かす」と「明く」

第五章 「夜もすがら・夜一夜」──平安人の「一晩中」とは
  言葉は生まれて消える/同意の語が存在するということ/夜もすがら恋いて明かす/夜一夜と明かす/日本語学という学問の中で/夜もすがらは何時までか/夜もすがらと明かすと暁/現代の一晩中との違い

第六章 「今宵」──今晩も昨晩も
  本居宣長の詩的/今宵の研究史/アシタは翌日ではない?/今宵の終了時点/コヨヒの表記は「今宵」?/今宵とアスの関係

第七章 「夜をこめて」──いつ「鳥の空音」をはかっか?
  夜をこめては深夜の意味だが……/行成の無闇に早い退出/夜をこめてが意識した時間/夜をこめての二つの用法/夜をこめてはいつ始まる?/用法を判別する/「午前三時まで」を表す夜をこめて/「午前三時になって」を表す夜をこめて/夜をこめて立つ霧/現代語で表すには

第八章 「さ夜更けて」──午前三時に向かう動き
  さ夜更けてと暁/さ夜更けてと世中/具体的な時間を探る/そして見えてくるもの

  あとがき
〈目次〉
   はじめに──『枕草子』二九三段を例にとって

第一章 平安時代、日付はいつ変わったのか
  現代とは異なる一日の始まり/花山天皇、悲しみの出家/日本史の謎の一つ/『枕草子』二七四段の不思議/現代の日付変更時点へ

第二章 『暁』──男女の思いが交錯した時間
  「暁」という語が持つ重要さ/『万葉集」のアカトキ/アカトキからアカツキへ/暁と日付変更時点/暁方が示す時間/『枕草子』六〇段がすっきりと/つとめては何時なのか/つとめてと暁/公家の日記にある「早旦」/明け方への意味の変化

第三章 「有明」──平安人の美意識が重なる言葉
  辞書における意味のばらつき/『源氏物語』の暁は明け方ではない!?/『更級日記』における有明/有明はなぜ夜明けの後なのか/「夜の明く」は夜明けなのか/有明を含む和歌の新解釈/女が男を待つ時間/ホトトギスはいつ鳴いた?/月のイメージを詠む有明/宗教上の有明

第四章 動詞「明く」が持つ重要な意味
  私が考える時間表現でのもっとも重要な単語/「明く」の意味をひもとく/『源氏物語』での「明く」/螺旋階段を上るように/『更級日記』での「明く」/寅の刻との関係/和歌に詠まれる「明けぬなり」/『撰集抄』の和歌/「明かす」と「明く」

第五章 「夜もすがら・夜一夜」──平安人の「一晩中」とは
  言葉は生まれて消える/同意の語が存在するということ/夜もすがら恋いて明かす/夜一夜と明かす/日本語学という学問の中で/夜もすがらは何時までか/夜もすがらと明かすと暁/現代の一晩中との違い

第六章 「今宵」──今晩も昨晩も
  本居宣長の詩的/今宵の研究史/アシタは翌日ではない?/今宵の終了時点/コヨヒの表記は「今宵」?/今宵とアスの関係

第七章 「夜をこめて」──いつ「鳥の空音」をはかっか?
  夜をこめては深夜の意味だが……/行成の無闇に早い退出/夜をこめてが意識した時間/夜をこめての二つの用法/夜をこめてはいつ始まる?/用法を判別する/「午前三時まで」を表す夜をこめて/「午前三時になって」を表す夜をこめて/夜をこめて立つ霧/現代語で表すには

第八章 「さ夜更けて」──午前三時に向かう動き
  さ夜更けてと暁/さ夜更けてと世中/具体的な時間を探る/そして見えてくるもの

  あとがき

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「「暁」の謎を解く 平安人の時間表現」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • "暁""有明"現代では陽が昇ってくる前、夜明けの頃と解釈されるこの語句が平安文学では午前3時頃であるらしい。わかりやすく数多くの事例を引いて論証してある本。例には現代語訳が付いて初心者でも大丈夫。この推論 "暁""有明"現代では陽が昇ってくる前、夜明けの頃と解釈されるこの語句が平安文学では午前3時頃であるらしい。わかりやすく数多くの事例を引いて論証してある本。例には現代語訳が付いて初心者でも大丈夫。この推論が正しいのかどうか自分にはわからないが、これでもやもやしていた疑問が解けたのは事実である。"暁"が夜明けだとしたら、なんで夜明け頃彼氏が帰ったのにまだ暗いのとか、夜明けに彼女の所から帰って仕事に行くのに寝直す時間がそんなにあるのとか。そうじゃなかったんだ。これからはこの視点で平安の物語を読んでみよう。 …続きを読む
    chisarunn
    2023年03月19日
    5人がナイス!しています
  • 平安文学初心者なので難しかった…。この時代は午前三時に日付けが変わったということ。それを前提としてこれから文学作品・和歌を読んでいこう。そして、ある程度読み漁ったあとに、もう一度この本を読んでみようと 平安文学初心者なので難しかった…。この時代は午前三時に日付けが変わったということ。それを前提としてこれから文学作品・和歌を読んでいこう。そして、ある程度読み漁ったあとに、もう一度この本を読んでみようと思う。 …続きを読む
    しゅてふぁん
    2015年12月23日
    3人がナイス!しています
  • 平安時代は日付は午前3時に変わる。この時間は、人々が活動を始める時間であり、男が女の家から帰る時間でもある。お寺の鐘で時間がわかったのだろう。 「明く」とは、午前3時に至ること。「暁」とは、午前3時から午 平安時代は日付は午前3時に変わる。この時間は、人々が活動を始める時間であり、男が女の家から帰る時間でもある。お寺の鐘で時間がわかったのだろう。 「明く」とは、午前3時に至ること。「暁」とは、午前3時から午前5時まで。 …続きを読む
    takao
    2019年11月06日
    2人がナイス!しています

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