• 新聞に作者の句があり読む。気に入ったものを挙げる。「いささかも窶れたまわぬ寝釈迦かな「涅槃図にそしらんぷりの猫侍る「水攻めの土手の卯の花腐しかな「傾くは傾くままに曼珠沙華「やましさの一つや二つ年忘「な 新聞に作者の句があり読む。気に入ったものを挙げる。「いささかも窶れたまわぬ寝釈迦かな「涅槃図にそしらんぷりの猫侍る「水攻めの土手の卯の花腐しかな「傾くは傾くままに曼珠沙華「やましさの一つや二つ年忘「なにゆゑの妻の不機嫌春の雷「のしかかり来る夜桜を仰ぎけり「灯を消されたる夜桜の吐息かな「星空へ吸ひ上げられし蛍かな「闇討ちの刃の如く流れ星「七五三よそ見ばかりの写真撮り「風神の踏み荒らしたる芋畑「虻止まり蝶は止まらず花八ツ手「初暦明日の扉はわが開く「なるやうにしかならねども春を待つ「忌の明けてつのる喪心梅は実に …続きを読む
  田中寛一

  2025年01月23日
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