私自身の見えない徴

私自身の見えない徴

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784042968023
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私自身の見えない徴

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784042968023

エイミー・ベンダー、待望の初長編。

10歳の誕生日から、「止めること」をはじめたモナ。大好きなピアノも何もかも。20歳を迎え、ある町の小学校で算数を教えはじめた時、閉じていた彼女の宇宙に変化が起こる――。 10歳の誕生日から、「止めること」をはじめたモナ。大好きなピアノも何もかも。20歳を迎え、ある町の小学校で算数を教えはじめた時、閉じていた彼女の宇宙に変化が起こる――。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「私自身の見えない徴」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 知らないふりをしたって、いつだって心に巣食って憂鬱な気分にさせるのが、身近な人の死の予感だ。この物語は死の予感に溢れてる。父親の病気がわかったとき止めることを始めた女、シャボン玉に煙を吹きいれて真珠を 知らないふりをしたって、いつだって心に巣食って憂鬱な気分にさせるのが、身近な人の死の予感だ。この物語は死の予感に溢れてる。父親の病気がわかったとき止めることを始めた女、シャボン玉に煙を吹きいれて真珠を作ろうとする腕に実験の火傷のあとのある理科教師、母親が癌の少女、気分によってペンダントの数字を変える元数学教師の金物屋。憂鬱で今にも壊れそうになりながら、それでもどこかユーモラスに可愛らしく生きてる。今にも爆発しそうな不安を抱えながらも、世界の美しさに気付きながら生きてる。そのバランス、その姿に胸が痛くなる。 …続きを読む
    えりか
    2020年02月02日
    31人がナイス!しています
  • 【所蔵】エイミー・ベンダー2冊目。こういうのを格好いいとか憧れちゃう女の子の気持ちは理解出来る……けど、おばちゃんから見たら、中二病を拗らせちゃった痛い娘、としか思えない。十代の頃ならまだしも、二十歳でこ 【所蔵】エイミー・ベンダー2冊目。こういうのを格好いいとか憧れちゃう女の子の気持ちは理解出来る……けど、おばちゃんから見たら、中二病を拗らせちゃった痛い娘、としか思えない。十代の頃ならまだしも、二十歳でこれではね。思い込みが強過ぎて、世界中の誰も自分を理解してくれないような気がして、勝手に絶望して……。こういう子はもう死ぬしかないんじゃないかと、読みながら嫌な予感しかなかったのだけど、案外キレイにまとまってホッとしました。それにしても、何だか勿体ない生き方してるな。せっかくの二十歳なのに。 …続きを読む
    小夜風
    2016年10月10日
    29人がナイス!しています
  • エイミー・ベンダー初の長編小説。彼女の作品を読むは『燃えるスカートの少女』に次いで二つ目。観念的でページ数もそこそこあるのでゆっくりと噛み砕くように読み進めた。冒頭の挿話と結末部の挿話の対比が美しい。 エイミー・ベンダー初の長編小説。彼女の作品を読むは『燃えるスカートの少女』に次いで二つ目。観念的でページ数もそこそこあるのでゆっくりと噛み砕くように読み進めた。冒頭の挿話と結末部の挿話の対比が美しい。立ち込める霧の中を彷徨うような読書だったが、結末部によって心のなかの霧は晴れた。「止まっていた」彼女が「動き出した」ことを、つまりは生きてゆくこと、いつかは死んでゆくことを受け入れ踏み出す。それは苦しくもあるけれど、きっとそこには光だってあるはずだ。そんな温かさを残す幕引きだった。 …続きを読む
    冬見
    2021年04月05日
    13人がナイス!しています

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