ダロウェイ夫人

ダロウェイ夫人

label
  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2003年04月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
336
ISBN:
9784042131038
label

ダロウェイ夫人

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2003年04月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
336
ISBN:
9784042131038

映画『めぐりあう時間たち』と共に蘇る、ヴァージニア・ウルフの最高傑作!

1923年のロンドン。クラリッサはかつての青春をふと振り返り、自問し始める――波乱の恋を捨てて堅実な結婚を選んだこの人生は正しかったのか。老いの不安と孤独を乗り越え、真の人生美を捉える傑作。 1923年のロンドン。クラリッサはかつての青春をふと振り返り、自問し始める――波乱の恋を捨てて堅実な結婚を選んだこの人生は正しかったのか。老いの不安と孤独を乗り越え、真の人生美を捉える傑作。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「ダロウェイ夫人」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 『失われた時を求めて』が頭をよぎる。プルーストとウルフには、同時代を生きたということ以上の相通性がありそうだ。ここでの物語の表層的な意味での舞台はロンドンのウエストミンスター。時はダロウェイ夫人の邸で 『失われた時を求めて』が頭をよぎる。プルーストとウルフには、同時代を生きたということ以上の相通性がありそうだ。ここでの物語の表層的な意味での舞台はロンドンのウエストミンスター。時はダロウェイ夫人の邸でパーティが開かれる日の朝から夜のパーティまでのわずか半日。しかし、クラリッサによって、そしてまたピーターによって、しばしば30数年前のブアトンが回想される。それは彼らにとっての、その後の大きな分岐点だったのだ。一方、本質が細部にこそ宿るのだとすれば、クラリッサが本当に求めていたのはサリーとの愛ではなかったか。 …続きを読む
    ヴェネツィア
    2015年09月11日
    299人がナイス!しています
  • 1955年刊行の角川文庫を定本にした富田彬訳によるウルフの代表作。「人間のたゆたうような意識の流れを、心に雨のようにそそぎこむ独特の文体」とあるものの、残念ながら和訳があまりにも古くさく、また意味不明な箇 1955年刊行の角川文庫を定本にした富田彬訳によるウルフの代表作。「人間のたゆたうような意識の流れを、心に雨のようにそそぎこむ独特の文体」とあるものの、残念ながら和訳があまりにも古くさく、また意味不明な箇所がいくつもあって、私の心には一向に届いてくれない。ウルフ本は複数翻訳が出ているので、やはり新訳を読むべきだったと後悔する。訳文意味不明の例;「議事堂の自鐘のあとから、こまごましたことをスカートの膝にいっぱいいれて、遅ればせにはいってきたその時計の音は、ペチャクチャと、ざわめく波のようにひびいた。→ …続きを読む
    どんぐり
    2022年01月08日
    93人がナイス!しています
  • 再会。変化と不変、それぞれへの期待と恐れ。過去の思い出が、目の前の現在と交錯。一日という時間軸で、時代背景を踏まえた心の表裏を描写。クラリッサとセプティマスの暗喩的対照が象徴。前者が意識的に、後者が無 再会。変化と不変、それぞれへの期待と恐れ。過去の思い出が、目の前の現在と交錯。一日という時間軸で、時代背景を踏まえた心の表裏を描写。クラリッサとセプティマスの暗喩的対照が象徴。前者が意識的に、後者が無意識の中で登場人物の心を重ねる。”全う”へのYardstick。一方、「思い」へ至る過程の理想と現実のGAPへの苦悩。クラリッサが評価軸。解釈の積み重ねの生んだ擦れ違い。憎悪を踏まえても、パーティ会場に来るキルマンが印象的。良くも悪くも、時代の象徴への向き合い方を通した人生の振り返りかな。 …続きを読む
    Willie the Wildcat
    2015年10月22日
    50人がナイス!しています

powered by 読書メーター

最近チェックした商品