階段の家

階段の家

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
1990年05月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
480
ISBN:
9784042541523
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階段の家

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
1990年05月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
480
ISBN:
9784042541523

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「階段の家」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • エリザベス・ヴェッチ、コゼット・キングスレー、ベル・サンガー3人の女性を中心に添えて語られる謎は1点。ベルは一体誰を殺害して刑務所に入ったのか。どこにでも自分のルールに忠実に生きる者はいる。そして自身の エリザベス・ヴェッチ、コゼット・キングスレー、ベル・サンガー3人の女性を中心に添えて語られる謎は1点。ベルは一体誰を殺害して刑務所に入ったのか。どこにでも自分のルールに忠実に生きる者はいる。そして自身の幸福のためなら周囲に迷惑をかけても構わない思う面倒な者もいる。ベルという女性がまさにその役割であり、彼女はエリザベスとコゼットの間に割って入ったジョーカーだった。何とも複雑で歪んだ愛の形か。千変万化の如く物語の彩りを変えていった作品だった。女は永遠に謎だというが、本書を読むと確かに男の私はそう思うのである。 …続きを読む
    Tetchy
    2024年02月17日
    79人がナイス!しています
  • 作家のエリザベス(ベス)はタクシーの窓からベル・サンガーをみかけた。彼女は刑務所にいるはずだ。過ぎ去った日々がまざまざと甦る。1960年代を間近にひかえたロンドン。エリザベスはやがて発病するかもしれない遺伝 作家のエリザベス(ベス)はタクシーの窓からベル・サンガーをみかけた。彼女は刑務所にいるはずだ。過ぎ去った日々がまざまざと甦る。1960年代を間近にひかえたロンドン。エリザベスはやがて発病するかもしれない遺伝性の難病におびえながら、母の従姉妹コゼットを慕って訪ねていた。夫をなくしたコゼットは〈階段の家〉に住み、そこには恋愛やドラッグに翻弄される若者が集っていた。が、ベルはそんななかにあってなにかが違っていた。ベスがヘンリ―・ジェイムズの評論を書いていたり、登場人物が『鳩の翼』について話すシーンがある …続きを読む
    星落秋風五丈原
    2021年02月11日
    29人がナイス!しています
  • 16年前に「階段の家」で起こった事件を頂点にすえ、それにいたる過程を現在の様子を交えながら語ったヴァインらしい長編。当時、階段の家の女主人コゼットは未亡人で、失った若さに憧れ愛する人を探していた。病の恐 16年前に「階段の家」で起こった事件を頂点にすえ、それにいたる過程を現在の様子を交えながら語ったヴァインらしい長編。当時、階段の家の女主人コゼットは未亡人で、失った若さに憧れ愛する人を探していた。病の恐怖を抱えながらも愛されて育った姪のエリザベスは知識を本から得て、不幸な生い立ちの同居人ベルは生きる術を生きながら得た。ベルに惹かれていたエリザベス視点で描かれておりその辺りの主観の混じり具合がうまい。それゆえなかなか真相に近づかないのがまどろっこしいけれど、コゼットや他の人物描写も丁寧で読み応えがあった。 …続きを読む
    みみずく
    2013年11月07日
    10人がナイス!しています

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