掲載開始日 2019年11月23日
SDLアプリコンテスト2019最終審査会・表彰式を開催 ― グランプリ(賞金50万円+電動バイク)は、JINS MEMEと連携し、安全運転を支援するアプリ「優良ドライバーチェッカー」に!
2020年の第3回開催も決定!!
SDLアプリコンテスト実行委員会は2019年11月22日、「スマートフォンとクルマをなかよくする SDLアプリコンテスト2019」の最終審査会・授賞式を開催しました。
SDLアプリコンテスト実行委員会は2019年11月22日、「スマートフォンとクルマをなかよくする SDLアプリコンテスト2019」の最終審査会・授賞式を開催しました。
SDL(Smart Device Link:スマートデバイスリンク)は、クルマやバイクとスマホを連携させ、車載機からスマホアプリを安全に操作できるようにする国際標準規格です。本コンテストは、より多くの開発者にSDL対応アプリを開発してもらうことを目的に、SDLコンソーシアム日本分科会の協力を得て実施。今回が2回目の開催となります。
応募は10月31日に締め切られ、逆走を検知するアプリや、バイクでの峠攻めをアシストするアプリなど、10作品が一次審査を通過しました。そして最終審査会では、SDLによる車両情報と、メガネ型IoTデバイス「JINS MEME」で検出した巻き込み確認などの動作情報を合わせて運転レベルを評価し、安全運転を支援するアプリ「優良ドライバーチェッカー」が、栄えあるグランプリに選出されました。さらに、以下の3作品が特別賞に選ばれました。
入賞10作品の作者によるプレゼンを、審査員4名が審査
最終審査会では、一次選考を通過した10作品の開発者がそれぞれ、自らの作品をアピールする5分間のプレゼンテーションを行いました。そして、審査員長の暦本純一氏(東京大学大学院 情報学環教授)と3名の審査員、川田十夢氏(AR三兄弟長男)、鈴木朋子氏(ITジャーナリスト)、山本昭雄氏(トヨタ自動車 ITS・コネクティッド統括部長)が、新規性、UX・デザイン、実装の巧みさといった観点から作品を審査し、賞を決定しました。
以下、グランプリおよび特別賞の作品をご紹介します。
グランプリは「優良ドライバーチェッカー」 (賞金50万円+電動スクーター「ヤマハ E-Vino」)
作品名:「優良ドライバーチェッカー」
応募者・チーム名:開発わかばマーク
グランプリに輝いた「優良ドライバーチェッカー」は、SDLから得られた車両情報と、メガネ型IoTデバイス「JINS MEME」でモニターされた、首を振ったり目視したりといった安全確認のための動作の情報を用いて運転レベルを診断。個性的な教官キャラクターが、教習所のように運転の指導をしてくれるアプリです。
例えば、左折の際には、SDLによりブレーキやハンドル操作などの情報を取得。そして左のサイドミラーや後方を目視で確認しているかをJINS MEMEで検知して、運連レベルを判断します。
審査員長を務めた東京大学大学院 情報学環 暦本純一教授は「運転のテストに加え、アイラトックの利用など技術的にも完成度が高く、キャラクターの設定も面白かった。総合的に素晴らしかった」とコメント。
特別賞は3つの作品に贈呈 (賞金各10万円)
作品名:「SDLratch」
応募者・チーム名:Pizayanz H
ビジュアルプログラミング言語「Scratch」に、SDLとつながる仕組みを用意し、Scratch上でSDLアプリを開発できるようにしたプラットフォーム。時速20kmを超えたらネコのキャラクターが鳴くといった、子どもたちがつくったプログラムを、実際のクルマと連動させることができます。
作品名:「シェアレコ」
応募者・チーム名:猿出没注意
Spotifyのストリーミング再生を利用し、地図上の特定の場所に楽曲を設置して、友だちにシェアしたり、友だちからレコメンドされた楽曲を聞いたりできるアプリ。音楽を通して、ドライブ中のコミュニケーションを実現します。
作品名:「ミチログ」
応募者・チーム名:チームK
SDLで取得できる、急ブレーキが多いといった特定の地点の運転情報と、ドライバーによる道路自体への「いいね」「悪いね」といった評価を、地図上にマッピングしていくアプリ。それらの道路の評価から、最適なドライブルートを選ぶことができます。
12月1日からのながらスマホ厳罰化によって、SDLへの注目はさらに高まる
本年12月1日から、道路交通法の改正により、運転中のスマートフォン保持の罰金が普通車で1万8,000円に、また“交通の危険”を生じさせた場合は6点減点(免許停止)、さらには「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」と、ながらスマホは大幅に厳罰化されます。
このため、クルマの中でもSNSでやりとりしたい、スマホアプリを使いたいというニーズに応え、安全かつ適法にアプリを利用できるようにするSDLが、より一層注目されるようになっています。新型カローラが全グレードで標準対応するなど、実車への展開も進んでいます。そういった盛り上がりを受けて、最終審査会では、2020年に第3回コンテストを開催することもアナウンスされました。
SDLによって、クルマとスマホがつながることによる可能性は、さらに広がっていきます。