掲載開始日 2019年03月13日
第10回 野性時代フロンティア文学賞 選考結果のお知らせ
本日3月13日(水)午後4時より、第10回野性時代フロンティア文学賞(主催=株式会社KADOKAWA)の選考会が行われました。応募総数488作品の中から最終選考に残った3作品のうち、選考委員の審査により、今回は、該当作なしとなりました。なお、受賞に準じる賞として、高橋弘和(たかはし ひろかず)さんの『むかさりの彼方』が奨励賞に選出されました。
また、次回より「野性時代フロンティア文学賞」を「小説 野性時代 新人賞」と改称します。1974年に創刊された「野性時代」の伝統を踏まえ、新たな才能の発掘に努めてまいりますので、ぜひご注目ください。
■公式サイト https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/
また、次回より「野性時代フロンティア文学賞」を「小説 野性時代 新人賞」と改称します。1974年に創刊された「野性時代」の伝統を踏まえ、新たな才能の発掘に努めてまいりますので、ぜひご注目ください。
■公式サイト https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/
【野性時代フロンティア文学賞 受賞作】(賞金100万円)
該当作なし
【野性時代フロンティア文学賞 奨励賞】
『むかさりの彼方』 高橋弘和(たかはし ひろかず)
※受賞作に準じる奨励賞の作品には、賞金および刊行の予定はございません。
選考委員は、冲方丁・辻村深月・森見登美彦の三氏。(50音順)
なお、選評は4月12日(金)発売の「小説 野性時代5月号」(KADOKAWA)に掲載予定です。
奨励賞の概要はページ下部の通りです。
◆「野性時代フロンティア文学賞」について
「野性時代フロンティア文学賞」は、2009年より創設された、文学新人賞です。これまでにない新ジャンルを築きあげるエンターテインメント作品を広く募集し、読む者の心を揺さぶる、将来性豊かな稀代のストーリーテラーを選出します。
・原稿枚数:400字詰め原稿用紙換算200枚から400枚(長編1作品)。
・対象作品:広義のエンターテインメント小説。恋愛、ミステリ、冒険、青春、歴史、時代、ファンタジーなど、ジャンルは問いません(ノンフィクション・論文・詩歌・絵本は除く)。
・公式サイト:https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/
※賞の名称は、「小説 野性時代 新人賞」に切り替わっております。
<奨励賞概要>
作品名:『むかさりの彼方』
あらすじ:
昭和二十四年。T大生が運営する金融会社月光クラブは、急速に業績を伸ばしていた。俺、赤城さぶ朗も商売で借金を作ってしまい、月光クラブに金を借りていた。そんなとき、幼馴染でもあるクラブ代表の黒田が、返済期限を延ばす代わりにむかさり絵馬の制作を依頼してくる。
むかさり絵馬とは、若くして死んだ霊を供養する為に、絵馬に死者の結婚式を描いて奉納する風習だ。絵馬には、生きた人間を描いてはいけないという禁忌がある。死者との婚礼が成立し、あの世に引っ張られ死ぬからだ。
俺は絵馬を完成させるが、黒田によって生者の姿が描き加えられ、描かれた者はその六日後に死んでいた。絵馬を使った殺人。黒田は、罪に問われぬ方法で邪魔な人間を排除したのだ。
月光クラブには、不正会計を記した裏帳簿があった。その帳簿が、盗まれたらしい。帳簿が公開されれば、月光クラブは崩壊する。俺と黒田は、俺が帳簿を見付けたらそれを引き渡す事で、借金を帳消しにするという取引をする。
裏帳簿を盗んだのは、クラブの秘書だった守屋小百合だった。早百合は、俺と黒田にとって妹のような友人で、帳簿を盗んだ後で事故死していた。帳簿の行方を追い、俺は月光クラブを取り巻く人生と矛盾に触れていく――。
<著者略歴>
ペンネーム:高橋弘和(たかはし ひろかず)
男性。1979年[昭和54年]12月29日生まれ(満39歳)。千葉県出身、千葉県在住。2002年千葉工業大学卒業。現在、会社員。
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