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掲載開始日 2018年07月01日

異例の高視聴率を記録した『人殺しの息子と呼ばれて』、加害者長男の激白を、追加取材などを加えて書籍化!

株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)は、張江泰之著『人殺しの息子と呼ばれて』を2018年7月20日に刊行いたします。

フジテレビ系のドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』で2回に分けて放送された『人殺しの息子と呼ばれて』は、後編では番組平均視聴率10.0%を獲得(ビデオリサーチ調べ、関東地区)するなど大きな反響を呼びました。


ある日、テレビ局にかかってきた一本の電話。その電話をかけてきたのは2002年に発覚し、凄惨すぎる内容に報道が控えられた「北九州連続監禁殺人事件」の加害者の長男でした。彼が決断した「音声加工なし」の10時間にもわたるインタビューでは、生々しい事件の記憶と、その後25歳に至るまでの凄絶な人生を激白。多くの視聴者から、インタビューを決断した勇気に賞賛が贈られました。

本書は番組のチーフ・プロデューサーであり、インタビューの聞き手を務めた張江泰之氏が、長男の後見人でもあった人物への追加取材など、テレビ未公開部分を含めて新たに書き下ろしました。ぜひご一読ください。

また、発売を記念して張江氏と『消された一家―北九州・連続監禁殺人事件』(新潮文庫)の著者、豊田正義氏の
トークイベントが紀伊國屋書店新宿本店で開催決定いたしました。

【イベント情報】
『人殺しの息子と呼ばれて』刊行記念 張江泰之さん×豊田正義さん トーク&サイン会
日 時:2018年7月25日(水)19:00開始 18:45開場
会 場:紀伊國屋書店新宿本店9階イベントスペース
出 演:張江泰之、豊田正義
▼詳細、お申込は下記、紀伊國屋書店新宿本店のHPよりご確認ください
https://www.kinokuniya.co.jp/contents/pc/store/Shinjuku-Main-Store/20180701150000.html

【目次】
序章 生きている価値
親父と似ているところがある。それが怖い……/私がつくった番組へのクレーム/大人は信用できない。必ず裏切るから

第一章 鬼畜の所業――北九州連続監禁殺人事件
逃亡中に生まれた「彼」/一家六人の監禁と情動麻痺/初めて彼と会った北九州空港/記憶があるときからの話をします

第二章 「消された一家」の記憶
「彼」もまた虐待を受けていた/人間として扱われていなかった/弟に通電したことも、弟からされたこともある/いまも家では電気を点けられない/認めたくないけど、親父に似ている……

第三章 やっとなんとか人間になれた
両親や弟と離ればなれになった生活/よく脱走もした「初めての学校」/誰も守ってくれない。ナメられたら終わりや/笑うこと。人を好きになること。/教護院、定時制、そして泣きたくなる生活

第四章 冷遇される子供たち
“親代わり”としての未成年後見人/正義を気取るだけでは子供は救えない/彼を叱りたいと思ったことはない/父親との最初の面接。そのとき彼は……/犯罪者よりも冷遇されている「子供たち」

第五章 消えない記憶と、これからの人生
トラウマは「いつかなくなればいい」/子供は親を選べない。だから、あきらめるしかない/お金を稼ぐには「定時制しかない」/ホームレスと変わらんな……/就職、成人、結婚/子供をつくることは「考えられない」/父親の死刑判決には「安心した」/生きててよかった。苦しんだ分、これから喜びたい

終章 俺は逃げない
作りものの感動を押しつける番組にはしたくなかった/予想を超えた反響。「涙が出ました」

【著者】 
張江泰之(はりえ・やすゆき) 
フジテレビ情報制作局情報企画開発センター専任局次長。1967年、北海道生まれ。90年、NHK入局。報道番組のディレクターとして、『クローズアップ現代』や『NHKスペシャル』を担当。2004年に放送した『NHKスペシャル「調査報告 日本道路公団~借金30兆円・膨張の軌跡~」』で文化庁芸術祭優秀賞受賞など受賞多数。05年、NHKを退局し、フジテレビ入社。『とくダネ!』やゴールデン帯の大型特番を担当し、現在は、『ザ・ノンフィクション』のチーフプロデューサー。17年に放送された「人殺しの息子と呼ばれて」では加害者の長男を10時間にわたってインタビューし、キーマンとして関わった。

【書誌情報】
『人殺しの息子と呼ばれて』
著者:張江泰之
発売日:2018年7月20日(金)
定価(本体1500円+税)
体裁:四六判単行本
ISBN: 978-4-04-106734-5
頁数:224ページ
発行:株式会社KADOKAWA
https://www.kadokawa.co.jp/product/321712000258/