戦国武将と念持仏

戦国武将と念持仏

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2015年09月30日
判型:
四六判
ページ数:
216
ISBN:
9784048947466

戦国武将と念持仏

  • 著者 高橋 伸幸
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2015年09月30日
判型:
四六判
ページ数:
216
ISBN:
9784048947466

行くのは地獄か極楽か!? 武将たちが奪い合い生命を託した“仏”の謎

例えば真田幸村。大坂夏の陣で、天下人・徳川家康に2度も自害を覚悟させるほどの
勇猛果敢な突撃を繰り返し、そしてその見事な散りざまは徳川側の薩摩軍をして
「日本一の兵(つわもの)なり」と評されるほどの武将でした。
が、幸村は決して豪快な人物でも勇猛な人物でもありませんでした。
幸村の兄・信之いわく
「柔和で辛抱強く、物静かで怒って腹を立てることはない」人物でした。
ではなぜ、少ない兵で真一文字に徳川軍本陣に突撃するような行動をとる事ができたのか。
そこには幸村が崇拝した「地蔵菩薩」の存在があります。
幸村の念持仏・地蔵菩薩(神明地蔵尊)は、「地獄からの救済」を功徳に持ちます。
生と死が背中合わせの時代を生きた幸村は、それが宿命であろうと多くの人間を殺めた自分が
極楽往生するとは考えていませんでした。むしろ地獄に行くのは必定と考えていました。
しかし、一心不乱に地蔵菩薩に祈りをささげ救済を求めた幸村は、
「地蔵菩薩に地獄から救済される」と信じていました。言い換えると
「すでに自分は死んでいる、しかし信仰によって地獄からは救われている。
死んでいる者がいまさらなぜ死を恐れようか」と考えていたのでしょう。
 本陣突入の際、幸村は
「今は戦いは終わり也。あとは快く戦うべし。狙うは家康の首ただ一つのみ」
とつぶやいたといいます。
例えば真田幸村。大坂夏の陣で、天下人・徳川家康に2度も自害を覚悟させるほどの
勇猛果敢な突撃を繰り返し、そしてその見事な散りざまは徳川側の薩摩軍をして
「日本一の兵(つわもの)なり」と評されるほどの武将でした。
が、幸村は決して豪快な人物でも勇猛な人物でもありませんでした。
幸村の兄・信之いわく
「柔和で辛抱強く、物静かで怒って腹を立てることはない」人物でした。
ではなぜ、少ない兵で真一文字に徳川軍本陣に突撃するような行動をとる事ができたのか。
そこには幸村が崇拝した「地蔵菩薩」の存在があります。
幸村の念持仏・地蔵菩薩(神明地蔵尊)は、「地獄からの救済」を功徳に持ちます。
生と死が背中合わせの時代を生きた幸村は、それが宿命であろうと多くの人間を殺めた自分が
極楽往生するとは考えていませんでした。むしろ地獄に行くのは必定と考えていました。
しかし、一心不乱に地蔵菩薩に祈りをささげ救済を求めた幸村は、
「地蔵菩薩に地獄から救済される」と信じていました。言い換えると
「すでに自分は死んでいる、しかし信仰によって地獄からは救われている。
死んでいる者がいまさらなぜ死を恐れようか」と考えていたのでしょう。
 本陣突入の際、幸村は
「今は戦いは終わり也。あとは快く戦うべし。狙うは家康の首ただ一つのみ」
とつぶやいたといいます。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

口絵 戦国武将の念持仏ギャラリー
序章 念持仏の謎
第1章 真田幸村×神明地蔵尊
第2章 石田三成×石田地蔵尊/千体仏
第3章 徳川家康×白本尊/黒本尊
第4章 豊臣秀吉×三面大黒天
第5章 上杉謙信×泥足毘沙門天/飯綱明神
第6章 武田信玄×武田不動尊/諏訪明神
第7章 伊達政宗×聖観世音菩薩
第8章 山本勘助×摩利支天
第9章 前田利家×摩利支天/姥尊像
終章 善光寺如来の謎

「戦国武将と念持仏」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 己の領地を守るため、天下をとるため、名を馳せるため、刀を持ち、軍配を持ち、采配を振るい、生涯戦場に立ち続けた武将達。そんな彼らが死を恐れていないわけがなかった。数多の命を奪った自分は果たして極楽浄土に 己の領地を守るため、天下をとるため、名を馳せるため、刀を持ち、軍配を持ち、采配を振るい、生涯戦場に立ち続けた武将達。そんな彼らが死を恐れていないわけがなかった。数多の命を奪った自分は果たして極楽浄土にいけるのか、と。百戦錬磨のあの武将も、叡智の限りを尽くしたあの武将も、死後の世界を仏に祈っていた。それを知ると、武将達の生き様が更に強く、熱く、愛おしく感じました。 …続きを読む
    Haruka
    2015年10月20日
    2人がナイス!しています

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