人間標本

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2023年12月13日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
280
ISBN:
9784041142233

人間標本

  • 著者 湊 かなえ
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2023年12月13日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
280
ISBN:
9784041142233

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。 蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。イヤミスの女王、さらなる覚醒。15周年記念書下ろし作品。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

人間標本

『人間標本』特設サイト

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カドブン記事

【2023年12月07日】作家生活を15年続けてきた中で、一番面白い作品が書けました――湊かなえ『人間標本』インタビュー

「人間標本」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 湊 かなえは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、著者作家生活15周年記念作品、従来のイヤミスかと思いきや、初期の江戸川乱歩を思わせる猟奇&耽美的幻想標本殺人譚でした。男性作家だったらコレク 湊 かなえは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、著者作家生活15周年記念作品、従来のイヤミスかと思いきや、初期の江戸川乱歩を思わせる猟奇&耽美的幻想標本殺人譚でした。男性作家だったらコレクションのターゲットは、美少女だったんでしょうね。私はブラジルで美しい蝶の標本を買ってきて、今でもリビングに飾ってあります🦋🦋🦋 https://kadobun.jp/special/minato-kanae/ningen-hyouhon/ …続きを読む
    starbro
    2023年12月25日
    396人がナイス!しています
  • これまで女心の狂気を描いてきた著者が、今回は美に憑かれた男に射的を変更したのかと読んできたら予想もできぬ結末に。三島由紀夫の『黒蜥蜴』以来、美青年を標本として保存しようなどと考えるのは女の特権かもしれ これまで女心の狂気を描いてきた著者が、今回は美に憑かれた男に射的を変更したのかと読んできたら予想もできぬ結末に。三島由紀夫の『黒蜥蜴』以来、美青年を標本として保存しようなどと考えるのは女の特権かもしれない。母娘二代にわたり美に耽溺した女に対して、父と息子が揃って命と名誉を捧げるほどの狂気は、文字通り美に人生を捧げ尽くした人間標本か。描かれる世界は凄惨でグロテスクなのに、その心の純粋さから豪華絢爛たる蝶の標本を作製するプロセスを眺めるようだ。イデオロギーの純粋さの追求が強制収容所をもたらしたのと相似ている。 …続きを読む
    パトラッシュ
    2024年01月04日
    331人がナイス!しています
  • 『人間標本』のタイトルからして、サイコパスなミステリーの香りがプンプン匂ってくる、湊かなえらしい新刊。若き画力のある少年達を芸術の為と称して惨殺し、その遺体を蝶に擬えた美しい『人間標本』として展示しよ 『人間標本』のタイトルからして、サイコパスなミステリーの香りがプンプン匂ってくる、湊かなえらしい新刊。若き画力のある少年達を芸術の為と称して惨殺し、その遺体を蝶に擬えた美しい『人間標本』として展示しようとする、悍ましき連続殺人事件。その『人間標本』を描いた高松和樹の口絵が、一見、美しさの中にそこはかとない不気味さを湛え、恐怖を煽っている。物語は、事件の経緯を犯人の手記を基に明かしていくのだが、読み進める度に犯人像が二転三転し、後半までミスリードに引っ張られ、ラストはイヤミスの極みに突き落とされる。   …続きを読む
    bunmei
    2023年12月20日
    282人がナイス!しています

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著者紹介

写真:湊かなえ(みなと・かなえ)

湊かなえ(みなと・かなえ)

1973年広島県生まれ。2007年「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビュー。同書は、2009年本屋大賞を受賞。12年「望郷、海の星」(『望郷』収録)で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞。18年『贖罪』がエドガー賞ベスト・ペーパーバック・オリジナル部門にノミネートされた。その他の著書に、『Nのために』『母性』『高校入試』『絶唱』『リバース』『未来』『ブロードキャスト』『落日』『カケラ』『ドキュメント』『残照の頂』などがある。(写真:干川修)

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