後期日中戦争 華北戦線 太平洋戦争下の中国戦線2

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年03月08日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
304
ISBN:
9784040824338
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後期日中戦争 華北戦線 太平洋戦争下の中国戦線2

  • 著者 広中 一成
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年03月08日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
304
ISBN:
9784040824338

三光作戦に改めて光を当てる。41年以降の中国戦線の実像を描く!

1945年8月15日の敗戦以後も日中戦争は続いていたーー。
37年の盧溝橋事件、南京事件などは知られている。だが、41年12月の太平洋戦争開戦以降、中国戦線の実態はまったくと言ってよいほど知られていない。
前書の華中戦線に続き、日本軍と国共両軍の三つ巴の戦場となった華北戦線の実態を明らかにし、完全敗北へと至る軌跡と要因、そして残留日本兵の姿までを描く。
空白の戦史を気鋭の中国史研究者が埋める、新たな日中戦争史。

中国戦線は世界戦争と連動する戦場であった!
○北支那方面軍・傀儡軍vs.八路軍(中国共産党軍)の河北省。失敗に終わった包囲、冀中作戦
○三光作戦の戦場、山東省。毒ガスの魯中作戦、細菌兵器の魯西作戦
○国府軍(国民革命軍)による黄河決壊。干魃、蝗害、悪政の生き地獄となった河南省。泥濘の潁水作戦
○失敗に終わった「山西王」閻錫山への秘密工作と、八路軍に大惨敗を喫した田家会の戦い
○一号作戦(大陸打通作戦)と、その後の八路軍の猛反攻 

結局、日本軍は華北民衆を味方にできなかった
■日本軍は地下道に毒ガスをばらまいた
■日本軍の組織的限界点で起きた館陶事件
■勝利のための「犠牲」か、人民のための「犠牲」か
■日本軍に騙された「蟻の兵隊」
■残留兵は一般引揚者にされ、日本人に見捨てられた

【目次】
はじめに
序章 「後期日中戦争」前の華北戦線
第一章 八路軍との容赦なき戦い――河北省
第二章 戦争犯罪の戦場――山東省
第三章 災害との戦い――河南省
第四章 「鬼」と「鬼」との化かしあい――山西省
第五章 終わらない「後期日中戦争」
おわりに
本書関連年表
参考文献一覧
1945年8月15日の敗戦以後も日中戦争は続いていたーー。
37年の盧溝橋事件、南京事件などは知られている。だが、41年12月の太平洋戦争開戦以降、中国戦線の実態はまったくと言ってよいほど知られていない。
前書の華中戦線に続き、日本軍と国共両軍の三つ巴の戦場となった華北戦線の実態を明らかにし、完全敗北へと至る軌跡と要因、そして残留日本兵の姿までを描く。
空白の戦史を気鋭の中国史研究者が埋める、新たな日中戦争史。

中国戦線は世界戦争と連動する戦場であった!
○北支那方面軍・傀儡軍vs.八路軍(中国共産党軍)の河北省。失敗に終わった包囲、冀中作戦
○三光作戦の戦場、山東省。毒ガスの魯中作戦、細菌兵器の魯西作戦
○国府軍(国民革命軍)による黄河決壊。干魃、蝗害、悪政の生き地獄となった河南省。泥濘の潁水作戦
○失敗に終わった「山西王」閻錫山への秘密工作と、八路軍に大惨敗を喫した田家会の戦い
○一号作戦(大陸打通作戦)と、その後の八路軍の猛反攻 

結局、日本軍は華北民衆を味方にできなかった
■日本軍は地下道に毒ガスをばらまいた
■日本軍の組織的限界点で起きた館陶事件
■勝利のための「犠牲」か、人民のための「犠牲」か
■日本軍に騙された「蟻の兵隊」
■残留兵は一般引揚者にされ、日本人に見捨てられた

【目次】
はじめに
序章 「後期日中戦争」前の華北戦線
第一章 八路軍との容赦なき戦い――河北省
第二章 戦争犯罪の戦場――山東省
第三章 災害との戦い――河南省
第四章 「鬼」と「鬼」との化かしあい――山西省
第五章 終わらない「後期日中戦争」
おわりに
本書関連年表
参考文献一覧

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

はじめに
序章 「後期日中戦争」前の華北戦線
日本軍・傀儡軍・中央軍・雑軍・八路軍/民衆を抗日陣営に取りこむか否か/抗日戦を支えた列強からの支援/日本軍を本気にさせた百団大戦

第一章 八路軍との容赦なき戦い 河北省
晋察冀辺区はいかにして農民の支持を得たか/八路軍はたんなる軍隊ではない/辺区 を徹底的に追いつめる――治安強化運動/徹底的な粛正が実施された――第二次治安強化運動/経済封鎖と三光作戦で辺区をさらに追いつめる――第三次治安強化運動八路軍は囲いこんだ「兎」と同じ/「兎」は逃げたか/「兎」はいったいどこへ/日本軍は地下道に毒ガスをばらまいた/日本軍と国共両軍の三つ巴の戦い/蒋介石の態勢不安を露呈させた『中国の命運』/捕虜となった日本兵は反戦運動を始めた/傀儡軍では治安維持ができない――清豊事件/結局日本軍は華北民衆を味方にできなかった etc.

第二章 戦争犯罪の戦場 山東省
山東省でも毒ガス兵器が使われていた/三光作戦が日中戦争を長引かせた/毒ガスを 使っても八路軍は倒せない/人間として冒してはいけない一線を越える/細菌兵器の実験場と化す/日本軍の組織的限界点で起きた館陶事件/八路軍は耐えて反撃に転じた/民衆を敵に回す限り日本軍に勝利はない

第三章 災害との戦い 河南省
黄河決壊は抗日戦略のひとつだった/「水旱蝗湯」が河南省の民衆を追いつめる/晋冀魯豫辺区と日本軍の攻防戦/河南省は「生き地獄」と化す

第四章 「鬼」と「鬼」との化かしあい 山西省
対伯工作はなぜ失敗したか/閻錫山は「漢奸」になることを厭わなかった/対伯工作は九分どおり成功する/実際にはお互いを信用していなかった/日本軍は閻錫山との会見にこだわった/安平会議の結果ははじめから決まっていた/大惨敗に終わった田家会の戦い/日本軍は閻錫山に助けを求めた/何もかもが遅すぎた

第五章 終わらない「後期日中戦争」
抗日戦争は世界大戦の一角である/京漢作戦で第一戦区軍と正面衝突/敗北の責任を とって司令長官らは免職/勝利のための「犠牲」か、人民のための「犠牲か」/晋察冀辺区で反撃が始まる/日本軍はもう八路軍と戦える状況でなかった/八路軍の攻勢は止まらない/(1)任河の戦い/(2)文新の戦い/(3)子牙河東部の戦い/(4)大清河北部の戦い/山東省でも日本軍は八路軍に歯が立たない/終戦にならなかった華北戦線

おわりに
山西省に留まりたい日本軍と留めたい閻錫山/日本軍にだまされた「蟻の兵隊」/残留兵は一般引揚者にされた/華北戦線で日本は完全に敗北した

本書関連年表
参考文献一覧

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「後期日中戦争 華北戦線 太平洋戦争下の中国戦線2」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • この著者は史料吟味が丁寧だ。例えば日本側の記録と中国側の記録に齟齬がある場合、どちらかに寄るようなことをせずに、さらなる検討が必要と記す。しかし、そうした姿勢であるにもかかわらず、日中戦争の日本軍の行 この著者は史料吟味が丁寧だ。例えば日本側の記録と中国側の記録に齟齬がある場合、どちらかに寄るようなことをせずに、さらなる検討が必要と記す。しかし、そうした姿勢であるにもかかわらず、日中戦争の日本軍の行いはやはり目を覆いたくなる。一方本書では八路軍がいかに戦ったかをかなり突っ込んで書いているが、その背後に毛沢東の確かな戦略眼があったことが大きい。カヴァーにもあり、本書の本編の最後に書かれる、日本は中国にも負けていたという指摘、この認識をきちんと持つことが重要だろう。もちろん米ソの圧力がある中ではあるが。 …続きを読む
    skunk_c
    2024年03月23日
    73人がナイス!しています
  • 河北では八路軍との戦い、山東では毒ガス・細菌兵器の投入、河南では蒋介石による黄河決壊のような人災も含めた災害、山西では閻錫山の動向という具合に華北の省ごとの特色を強調した構成となっている。ただ、特に細 河北では八路軍との戦い、山東では毒ガス・細菌兵器の投入、河南では蒋介石による黄河決壊のような人災も含めた災害、山西では閻錫山の動向という具合に華北の省ごとの特色を強調した構成となっている。ただ、特に細菌戦については日本軍側の記録の有無がネックになっているようだ。本書終盤では8/15以後も戦闘が継続したことが触れられている。閻錫山と残留日本兵側との関係の実相は、あるいは現地の解放のために戦ったと信じられている東南アジアの残留日本兵の実態をも示唆するのではないか? …続きを読む
    さとうしん
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    15人がナイス!しています
  • 日中双方の史料の検討が慎重に行われている点に好感が持てた。それでも日本軍の戦争犯罪は歴然としている。また日本軍が「党、軍、官、民の組織体であって、単なる軍隊ではない」八路軍を軍事のみで鎮圧できないと理 日中双方の史料の検討が慎重に行われている点に好感が持てた。それでも日本軍の戦争犯罪は歴然としている。また日本軍が「党、軍、官、民の組織体であって、単なる軍隊ではない」八路軍を軍事のみで鎮圧できないと理解しながら、目先の戦闘・作戦・工作次元にのみとらわれ、住民を敵に回し、有効な策を打てなかったことが語られる。そこには日本軍側の戦略眼の欠如があり、これは対国府軍戦、閻錫山工作にも通底していると感じた。そして当たり前のことだが、日中戦争は世界大戦とも連動しており、日本は中国にも敗れていたという著者の指摘は重要。 …続きを読む
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