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掲載開始日 2022年01月21日

荒俣ワンダー秘宝館・特集展示第3弾!特集展示「不自然な植物展」 1月22日(土)より展示スタート!

公益財団法人 角川文化振興財団(所在地:東京都千代田区、理事長:角川歴彦、以下 角川文化振興財団)は、 「ところざわサクラタウン」内、「角川武蔵野ミュージアム」4Fの荒俣ワンダー秘宝館にて、1月22日(土)~7月31日(日)、植物をテーマにした特集展示「不自然な植物展」を開催いたします。



 植物の起源。それは今から20億年以上前に、海の中で光合成をはじめたシアノバクテリアに由来します。それから長い時を経て、植物は陸上へ進出し、花や種子を創造したりと進化を遂げました。こうした植物の驚くべき神秘と生命力に感化されて制作された植物アートを本展示では取り上げます。アーティストの視点や作為が加わったマンメイドな植物はどれも何かが極端で、誇張された、いわば不自然な植物。しかし、そこには科学と芸術が融合した時にだけ生じるワンダーな魅力が満ち溢れています。7人のアーティストが植物とコラボレーションして作り出した不自然な植物。光合成と想像力がむすんだ植物造形の美の世界をお楽しみいただきます。


7人のアーティストによる「不自然(マンメイド)な植物」


いつかは朽ちる押し花で作った
1.儚すぎる植物
作家名:多田明日香/作品名:flora









花はただ咲いているだけだというのに、なぜか人々はその咲き姿や、無感情になされる生命の一連に、心の移ろいを重ねずにはいられない。とりわけ女たちは、かつてより花にたとえられることもしばしばで、それゆえ、女たちは色美しく、鮮やかな咲き姿に憧れ、羨み、短命さにいつかは色褪せるだろう自らを重ねてしまうのかもしれない。 女とは一体なんであろうという思考の中で、さまざまな個性を持った女たちの洋服を、化粧を、終いには皮膚や肉までもはぎ取ってしまった時、そこに残るのは女の本質の意を持った「骨」だった。その骨を、女の形容として用いられ、描かれてきた花というモチーフで再構成し、生まれたのが彼女floraである。


一番美しい姿を図面化した
2.精密すぎる植物
作家名:村山誠/作品名:Phal.Maiko Waltz







デジタルツール( 主に3Dモデリングソフトウェア)を駆使し、植物のやわらかく有機的な形態とつめたい印象のあるテクニカルなスケッチを融合させ、複合的なイメージの作品を生み出している。芸術と科学の境界への眼差しや、コンピュータと植物に関する知識などを踏まえて活動する中で、現代に植物図譜の新たな可能性を開くとともに、工学における図面の美的な可能性に対して注意を向けている。


刻々と変化する姿を金属で切り取った
3.残像すぎる植物
作家名:鈴木祥太/作品名:【右】綿毛蒲公英‐群‐ 【左】Blowing Ginkgo







私は、植物そのものの姿よりも、自然の中で日々変化し生きている植物の様子に興味があります。花が咲き、満開からあっという間にしぼみ、葉が付き色付き、枯れていく。風が吹けば茎は揺れ踊り、花びらや枯れ葉はサーカスのように宙を舞っていく。自然の中刻々と変化する姿は一瞬として同じ姿ではなく、とても美しく生命の神秘に感動します。私の作品を見てもらうことで、路傍にある植物や、自然の様子の美しさを多くの人に再認識し意識してもらい、人々の今まで見えていた日常の景色を変えていきたいと思っています。


ガラスの中で灰となって刻まれた
4.永遠すぎる植物
作家名:佐々木類/作品名:忘れじの庭 Unforgettable Gardens







ガラスは透明で美しい存在ではありますが、それよりも私は「記録」や「保存」に適した素材であると捉えています。私にとって植物採集は、私と今私のいる場所との繋がりである懐かしさの感覚を見つけるための大切な行為です。その採集した植物をガラスの中に私と場所の記憶として留めたいと思ったことが制作の動機です。ガラスに挟んだ植物を窯の中で焼成すると、その姿は真っ白な灰となり、まるでタイムカプセルのように永遠に時間を留めておくことができます。また植物は水、空気、土などの周辺の環境をも含み、それらの土地の記憶はガラスの中に泡などとして視覚化されています。


夢で見た一輪の花を実体化した
5.幻想すぎる植物
作家名:簪作家 榮 /作品名:【上】青彼岸花、 【下】月下美人







夢のように綺麗なもの、美しい光景を見たくて作っています。思い出の中に咲く花は、現実よりも透明感があって光を帯びていると思うんです。夢の花の実体化、透明で光をたく花を見る幸福感、これを共有したくて作っている気がします。“奇跡を目にした時のような感動が込み上げてくる” “夢で見たものと同じ” そう言っていただけた時、とても嬉しかったです。


光合成をやめてみた
6.異端すぎる植物
作家名:馬場恵/作品名:Cycle of Light –Unwelt- 光をめぐる環世界





植物が持つ機能美に魅了され、色や形を形成するプロセスや擬態などに着目した作品を制作し発表しています。ここで展示する作品は「光合成」に注目し、さまざまな生物と植物の関係性をめぐる2 つの環世界を5つの球体作品で表現しています。
1 光合成をやめた植物 「菌従属栄養植物の世界」
2 共生を選びはじめた植物 「部分的菌従属栄養植物の世界」

自然の力をしたたかに利用した
7.逞しすぎる植物
作家名:ウサギノネドコ/作品名:【左】 火、【中】 水、【右】 風



生命誕生から38億年。植物はその命を未来へつなぐため、花を、果実を、そして種子をつくりあげてきました。ただ純粋に生きぬき、子孫を繁栄させるためだけに、削ぎ落されたその規則的でストイックなフォルムは、自然が生み出した究極の機能美と言えるでしょう。さらに基本的な特性として植物は地面に根を張るため、自ら積極的に動くことができません。だからこそ、火、風、水など、周囲の自然環境を巧みに利用し、広範囲に自らの子孫(種子)を運ぶ戦略を取った植物を本展時ではお見せします。


同時開催企画

本田亮 葉っぱでアート 【半信半疑の地獄】エリアにて  
葉っぱアートとは花を一切使用せず葉っぱを並べてつくるアート作品です。
それは葉っぱを絵の具にして絵を描くこと。
動物や鳥や昆虫や魚・・・・・・・カラフルで可愛い生き物たちをつくることができます。
葉っぱアートは子供たちが自然と親しむきっかけをつくり
アイデアを発想するやわらか頭のトレーニングになります。
完成した作品はゆっくり1年間かけて変化していく
子供たちの宝物になるでしょう。


本田 亮
葉っぱアーティスト、環境マンガ家、カヌーイスト
1953年東京生まれ。日大芸術学部卒業。
電通のCMプランナーとして
ピッカピカの一年生など多くのテレビCMを企画制作してきた。
1990年より環境マンガ家としての活動を開始。
2011年より葉っぱアーティストとしての活動を開始。
「葉っぱアート写真展」は東京ミッドタウンを皮切りに日本全国で開催されてきた。
CMからコピー、写真、漫画など様々なジャンルでの受賞歴多数。
近著に『ムズカシそうなSDGsのことがひと目でやさしくわかる本』(小学館)がある。
オフィシャルホームページ:http://ryohonda.jp/





その他、参加型イベントも!

会期中は、荒俣ワンダー秘宝館の入り口に「不思木(ふしぎ)」を設置。来館者のコメントを葉っぱに書いて枝に張り付けて残すことができます。



樹名:不思木(ふしぎ)
特徴:この木の成長に必要な栄養源は、来館者のコメントです。皆さんが作品を見て感じたことや、疑問に思ったことなどを、葉っぱに書いて枝に貼り付けてみてください!
ワンダーな土壌で育っていく様子はSNSでも発信します。公式ツイッター #荒俣ワンダー秘宝館のフォロー、どの作家さん・作品へのコメントかも忘れずに!会期中に作家さんや荒俣先生からお返事があるかもしれませんよ。


その他開催予定イベント

1. 葉っぱでアート ワークショップ
2.「不自然な植物展」参加アーティストトーク 等


展覧会概要

【展覧会タイトル】: 「不自然(マンメイド)な植物展」
【会期・会場】  : 2022年1月22日(土)~7月31日(日)
           角川武蔵野ミュージアム4F 荒俣ワンダー秘宝館
【主催】     : 角川武蔵野ミュージアム(公益財団法人角川文化振興財団)
【協力】     : 荒俣宏(監修) ウサギノネドコ(プロデュース)
【公式サイト】  : https://kadcul.com/event/66

チケット価格(KCMスタンダードチケット)

【オンライン購入価格(税込)】
大人(大学生以上):1,200円/中高生:1,000円/小学生:800円/未就学児:無料
【当日窓口購入価格(税込)】
大人(大学生以上):1,400円/中高生:1,200円/小学生:1,000円/未就学児:無料