掲載開始日 2017年04月27日
日本を代表するピアニスト・小山実稚恵のエッセイ『点と魂と スイートスポットを探して』5月2日発売!
株式会社KADOKAWA(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松原眞樹)では、日本を代表するピアニストである小山実稚恵が著作したエッセイ『点と魂と スイートスポットを探して』を、5月2日(火)に全国の書店およびインターネット書店にて発売いたします。
『点と魂と スイートスポットを探して』は、ピアニスト・小山実稚恵が、音楽専門雑誌「音楽の友」(音楽之友社)に、2015年1月号から2016年12月号までの2年間にわたり連載した対談をもとに、新たに書き起こしたエッセイです。さまざまな業界の12人のプロフェッショナルとの対談から得た、たくさんの学びや貴重な発見を綴っている一冊です。
《収録対談者(敬称略、掲載順)》
原田雅彦(元スキー・ジャンプ選手)/荻原健司(元スキー・ノルディック複合選手)/岡崎朋美(元スピードスケート選手)/高橋尚子(元マラソン選手)/大竹しのぶ(女優)/野村萬斎(狂言師)/工藤公康(プロ野球監督)/奥野史子(元シンクロナイズドスイミング選手)/羽生善治(棋士)/小林寛道(東京大学名誉教授・スポーツ科学研究者)/熊川哲也(Kバレエ カンパニー 芸術監督)/山崎直子(宇宙飛行士)
書籍の概要
【書名】点と魂と スイートスポットを探して
【著者】小山実稚恵(こやま みちえ) 【編著】梶山寿子(かじやま すみこ)
【仕様】B6判・並製 【ページ数】176ページ
【定価】本体1,500円+税 【ISBN】978-4-04-892939-4
【書店発売日】2017年5月2日(火) 【発行】株式会社KADOKAWA
■本書・序章からの抜粋
もうひとつの発見は、点から見えてくる「スイートスポット」の意味。
道具を使うスポーツならば「スイートスポット」について話が深まるだろう。
当初はそんなふうに考えていたのですが、対談を重ねるなかで「スイートスポット」とはひとつの概念であり、あらゆるものに当てはまると気がついたのです。
どんな仕事や創作にも、強みや才能、経験、やる気などを最大化し、最高の結果を引き出せる“点”がある。つまりは「スイートスポット」があるということ。それは、仕事のコツであったり、心やからだの整え方であったり……。
超一流のプロフェッショナルの方々は、そんな「仕事の極意」を独自の方法で会得されていらっしゃる。
そこで連載の後半は、対談のお相手も幅広い職業の方に広がりました。
女優・大竹しのぶさん、狂言師・野村萬斎さん、棋士・羽生善治さん、バレエダンサー・熊川哲也さん、宇宙飛行士・山崎直子さん……。いずれも各界を代表する方ばかりです。揺るぎない結果を出してこられた方々と語り合うなかで、たくさんの学びや貴重な発見がありました。
これまでの対談の内容をわたしなりに振り返り、印象に残ったこと、共感したことなどを本書に綴りました。
■小山実稚恵(こやま みちえ)プロフィール
人気・実力ともに日本を代表するピアニスト。
チャイコフスキー国際コンクール、ショパン国際ピアノコンクールの二大コンクールに入賞以来、常に第一線で活躍し続けている。
2006年?2017年の全国6都市における"12年間・24回リサイタル・シリーズ"は、楽壇史上に残る金字塔。
2011年の東日本大震災以降、被災地で演奏を行っており、2015年より被災地活動の一環として自ら企画立案したプロジェクトを仙台において開催。
CDは、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルと専属契約を結び、2017年5月に30枚目をリリース。
2005年度 文化庁芸術祭大賞、2013年度 東燃ゼネラル音楽賞ならびにレコード・アカデミー賞、 2015年度 文化庁芸術祭優秀賞ならびに第28回ミュージック・ペンクラブ音楽賞、2016年度 芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。
◆小山実稚恵 ソニーミュージックオフィシャルサイト
http://www.sonymusic.co.jp/artist/MichieKoyama/
《 受賞歴 》
1982年 第7回チャイコフスキー国際コンクール(モスクワ)第3位入賞。
1985年 第11回ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)第4位入賞。
1986年 第12回日本ショパン協会賞受賞。
1994年 第6回飛騨古川音楽大賞奨励賞受賞。
2005年 第60回文化庁芸術祭音楽部門大賞受賞。第7回ホテルオークラ音楽賞受賞。
2013年 第43回東燃ゼネラル音楽賞洋楽部門本賞受賞。第51回レコード・アカデミー賞受賞。
2014年 第63回ミュンヘン国際音楽コンクールピアノ部門の審査員を務める。
2015年 第70回文化庁芸術祭音楽部門優秀賞受賞。NHK交響楽団「有馬賞」受賞。第28回ミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞。
2016年 第67回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
■本書のもくじ
序章
《第1章 雪と氷とピアノ》
身近だった雪と氷/「点をつかまえて」飛ぶ/ピアノの音も天候で変わる/悪天候のせいにせず、あきらめる/舞台を支えるワックスマンと調律師/世界一のリンクにする/スケート靴は素足で履く/「未知のスピード感」を求めて
《第2章 「好き」が自分を動かす》
ピアノに魅せられて/きつい練習のあとに、また走る/オリンピックでは靴を50足用意/「好き」が強さの原点/気持ちだから、声は嗄れない/いつもゼロからはじめる/すり足で動く「ゴジラ」/狂言をやる意味とは/“額縁”のなかの空間を埋める
《第3章 心とからだの脱力》
ピアノに腕力は必要ない/脱力できれば、いい投手になれる/ボールを持つようにコップをつかむ/自分のからだに敏感になる/脱力と浮力/日に10時間も水中に/良い緊張と悪い緊張/脱力して、集中する/将棋とコンチェルトの相似/『クロイツェル・ソナタ』のように演じる
《第4章 からだを意識して、軸を究める》
スポーツに熱中した高校時代/名人はからだの深いところを使う/動物の動きとピアノ演奏の関連/「馬」と「豹」を使い分ける/タッチしたあとも気を抜かない/美しい歩き方はショパンにつながる/落ち着きのない子は動きが速い/年齢を重ねるということ/宇宙へのロマン/人間の五感はどう変わる?/宇宙にはバッハが合う/地球の美しさは、命の尊さ
《第5章 12年のピアノとの旅》
ピアノで旅をする「音の旅」12年間・24回のリサイタル・シリーズ/企画者と演奏者/「12」と「24」/旅は回帰する/人生を変えた東日本大震災/目が覚めた、ひと言/子どもたちの強さ/『夢ひろば』始動/ 『ボレロ』のリズムに乗って
終章 ??想いを傾ける
小山実稚恵 年譜