- 著者 古処 誠二
- 発売日:
- 2018年11月05日
- 商品形態:
- 電子書籍
いくさの底 (角川ebook)
- 著者 古処 誠二
- 発売日:
- 2018年11月05日
- 商品形態:
- 電子書籍
人の道を外れたとしても、殺さねばならなかった。――人間倫理の根源を足もとから問う衝撃の戦争ミステリ!
「そうです。賀川少尉を殺したのはわたしです」――本書はそんな殺人者の告白から始まる。
第二次世界大戦中期、ビルマの山岳地帯に急拵えの警備隊として配属された賀川少尉一隊。
しかし駐屯当日の夜、何者かの手で少尉に迷いのない一刀が振るわれる。
私怨か、内紛か――。敵性住民が村に潜りこんでいる可能性はないか。
体裁を重んじる軍にあって、少尉の死は徹底して伏され、兵隊と村人の疑心暗鬼は募るばかり。
皆目犯人の見当もつかない中、次なる事件が起こり、騒然となる村人たち。
調べを進めるうちにあぶり出されてきたのは、幾重にも糊塗された過去と、想像以上に根の深いしがらみだった――。
戦争という所業が引き起こす村の分断と人知れず心に宿した復讐の炎。
義侠心と忠誠心の狭間で引き裂かれ、人生をねじ曲げられていく人々の数奇な人生を乾いた筆致で描いた本書は、一貫して人間の本質を見つめ、戦争を描き続けてきた著者だからこそ到達しえた戦争小説の極北。
善悪の彼岸を跳び越えた殺人者の告白が読む者の心を掴んで離さない、衝撃の戦争ミステリ!
※本書は2017年8月8日に配信を開始した単行本「いくさの底」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
第二次世界大戦中期、ビルマの山岳地帯に急拵えの警備隊として配属された賀川少尉一隊。
しかし駐屯当日の夜、何者かの手で少尉に迷いのない一刀が振るわれる。
私怨か、内紛か――。敵性住民が村に潜りこんでいる可能性はないか。
体裁を重んじる軍にあって、少尉の死は徹底して伏され、兵隊と村人の疑心暗鬼は募るばかり。
皆目犯人の見当もつかない中、次なる事件が起こり、騒然となる村人たち。
調べを進めるうちにあぶり出されてきたのは、幾重にも糊塗された過去と、想像以上に根の深いしがらみだった――。
戦争という所業が引き起こす村の分断と人知れず心に宿した復讐の炎。
義侠心と忠誠心の狭間で引き裂かれ、人生をねじ曲げられていく人々の数奇な人生を乾いた筆致で描いた本書は、一貫して人間の本質を見つめ、戦争を描き続けてきた著者だからこそ到達しえた戦争小説の極北。
善悪の彼岸を跳び越えた殺人者の告白が読む者の心を掴んで離さない、衝撃の戦争ミステリ!
※本書は2017年8月8日に配信を開始した単行本「いくさの底」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
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「いくさの底 (角川ebook)」感想・レビュー
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名誉の戦死を遂げたことになれば、今更生きていましたは許されない。国にも帰れない。人は簡単に死ぬ。そして人はなかなか死ねない。無能な上官の行動で失われた戦友の命、失態を隠蔽するための無謀な作戦がさらなる …続きを読む2017年12月18日113人がナイス!しています
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そういうことだったのか!と天を仰ぎたくなるような結末。ビルマの村に派遣された日本軍警備隊の賀川少尉が殺される。事件の犯人は誰か。軍内では情報が隠され、村人は戦時状況の下、誰も本当のことを言えない。日本 …続きを読む2017年12月08日78人がナイス!しています
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以前読んだ「中尉」が強く印象に残っている著者の新作。日本人の少尉を殺したという衝撃の告白から幕が上がる。一体誰がなぜ…?硬質な文体で緻密に、論理的に、進められる物語。ともすれば無機質な印象になってしま …続きを読む2017年10月30日78人がナイス!しています