- 著者 夢野 久作
- 発売日:
- 2014年03月28日
- 商品形態:
- 電子書籍
骸骨の黒穂
- 著者 夢野 久作
- 発売日:
- 2014年03月28日
- 商品形態:
- 電子書籍
不条理の手触りを戦慄し愉しむ。評価の高い、7篇
明治20年ごろ。煤煙におおわれた北九州の炭坑都市の街はずれに奇妙な道楽をもつ、ひとり暮らしの名物老爺・藤六が営む小さな居酒屋があった。道楽とは、乞食をやたら可愛いがり、忙しいときでもかならず何かを与えることだった。この老爺がポックリ死んでしまった。店からは、白紙に包んだ大量の麦の黒穂の束と、古ぼけた茶褐色の頭蓋骨が発見され、人々を驚かせた。その後、この地方には乞食が群れ集まったかと思うと、まもなくひとりもいなくなってしまった。人びとは乞食の赤潮と呼んで不気味がった。これが血の気もよだつ惨劇の幕明けだった。アウトローの人間群像を描いた表題作ほか「山羊鬚編集長」「笑う唖女」「巡査辞職」「人間レコード」「芝居狂冒険」「オンチ」を収めた戦慄の世界。
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