厩橋

厩橋

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2012年02月29日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
192
ISBN:
9784041101179

厩橋

  • 著者 小池 昌代
  • デザイン 角川書店装丁室 鈴木久美
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2012年02月29日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
192
ISBN:
9784041101179

私たちは逃げられない、女という面倒くさい性から。

17年前、厩橋で拾われた赤子は月子と名づけられ、大人の香りを身に纏う美しい女に成長した。一方、育ての母黎子は図書館で会う男の存在を意識して――。2人の女の揺れる思いが錯綜する長編小説。 17年前、厩橋で拾われた赤子は月子と名づけられ、大人の香りを身に纏う美しい女に成長した。一方、育ての母黎子は図書館で会う男の存在を意識して――。2人の女の揺れる思いが錯綜する長編小説。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「厩橋」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • スカイツリー、樋口一葉、夫婦の関係、図書館や本、女性の生き方、下町といったさまざまな要素が盛り込まれた面白い一冊。図書館で働く黎子に一番感情移入して読んだ。黎子が図書館や活字に対して抱く熱い想いは小池 スカイツリー、樋口一葉、夫婦の関係、図書館や本、女性の生き方、下町といったさまざまな要素が盛り込まれた面白い一冊。図書館で働く黎子に一番感情移入して読んだ。黎子が図書館や活字に対して抱く熱い想いは小池さんの心の中の反映なのかもしれない。東京の下町の雰囲気も鮮やかに描かれている。特に地震でつぶれてしまう古本屋のエピソードは忘れがたい。半ばあの世の住人である墨子の抱く感慨には凄みがある。墨子と対照的に描かれているのが月子で、月子を描く小池さんの筆は冴えていた。詩人でもある小池さんの面目躍如といったところ。 …続きを読む
    新地学@児童書病発動中
    2013年10月03日
    71人がナイス!しています
  • 隅田川、花火の夜、スカイツリー、東日本大震災。生活の場としての10年代初頭の東京を描写した叙景詩のような一面を持った小説。ゆらゆら揺れる川の水面を漂うごとき3人の血の繋がらない家族は、時を流れていく。 隅田川、花火の夜、スカイツリー、東日本大震災。生活の場としての10年代初頭の東京を描写した叙景詩のような一面を持った小説。ゆらゆら揺れる川の水面を漂うごとき3人の血の繋がらない家族は、時を流れていく。振り返れても、戻れないことをわかってはいるのに。 …続きを読む
    巨峰
    2013年02月17日
    40人がナイス!しています
  • 厩橋の上で拾われた月子。のびやかな美少女に成長した彼女と育ての親たち一家それぞれの情景を描く。月子が子供の頃から愛読していた樋口一葉の「たけくらべ」が彼女と過去の亡霊をつなぐ役割をし、捨て子であること 厩橋の上で拾われた月子。のびやかな美少女に成長した彼女と育ての親たち一家それぞれの情景を描く。月子が子供の頃から愛読していた樋口一葉の「たけくらべ」が彼女と過去の亡霊をつなぐ役割をし、捨て子であることを打ち明けられた月子の独り立ちへの決心を後押ししていく。テーマもストーリーもふわんと流れて漂う独特の雰囲気になんとも惹きつけられる。玉手箱がしまってある戸棚ってきっとこんな匂いがするんじゃないかなあ。 …続きを読む
    UK
    2014年10月15日
    34人がナイス!しています

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