作家生活25周年記念作品! インドクリスタル 篠田節子

騙されるな、本物を摑め── 鉱物ビジネスを巡る命を懸けた駆け引き。巨大国家インドの光と影に迫る超弩級エンターテインメント!

第10回中央公論文芸賞受賞!

高野健二

あらすじ

地図

人工水晶の製造開発を行う山峡ドルジェ。
婿養子で社長の藤岡は、社運を賭かけて惑星探査機につける超高性能水晶振動子の開発に取り組んでいた。
人工水晶の核となるマザークリスタルを買い付けに世界の辺境へたびたび出向いていた藤岡だが、今回の用途に適かなった水晶が、唯一インドの小村「クントゥーニ」から産出されたと知り、現地に向かい、偶然立ち寄った先住民族の村で運良く水晶を購入、実験にも成功する。
さらに大きな塊を求め、裏ルートで水晶の入手を企たくらんでいたところ、宿泊先で使用人兼売春婦として働く少女ロサに出会い、その抜きんでた知力に驚く。藤岡はロサを通訳兼案内人として村人との交渉に挑むが、商業倫理や契約概念のない部族相手のビジネスに悪戦苦闘しながら直面するのは、貧富の格差、男尊女卑、中央と地方の隔たり、資本と搾取の構造──まさに世界の縮図というべき過酷な現実だった。
そして採掘に関わる人々に次々と災いが起こり始める。果たしてこれは現地民の言う通り、森の神の祟りなのか? 知らず知らずのうちに、インドの闇の奥へと足を踏み入れてゆく藤岡だが──。
古き因習と最先端ビジネスの狭間でうごめく巨大国家インドを、綿密な取材と圧倒的筆力で描きだした社会派エンタメ大作。構想十年、怒濤の1250枚!

登場人物

  • 藤岡

    山峡ドルジェの社長。実は婿養子。惑星探査機用の超高性能水晶振動子の開発のため、その鍵を握る水晶の原石を求めて、インドの村まで出向く。

  • 徳永

    山峡ドルジェの取引先で、藤岡の前職場でもある狭間通信科学の社員。デリー近郊の営業所に駐在しており、藤岡のガイド役をつとめる。

  • サミル・ナヤル

    クントゥーニの貴石加工販売業者。

  • ロサ

    使用人兼売春婦として働いていたところを藤岡に助け出された少女。脇腹から足にかけて、大きな傷跡があり、驚異的な記憶力を持つ。

  • アシシュ・チョードリー

    ブバネシュワールにある採掘会社、ビシュヌ・ミネラル社の社長。

  • ジョン・ドナヒュー

    先住民の支援を目的とした国際NGO「サンガ・リサーチ(SR)」に属するイギリス人男性。

  • ロケス

    コドゥリ村の先住民の男鉱物の目利き。

  • カメシュワール

    コドゥリ村の老地主水晶の採掘権を持つ。

  • ラージェンドラ

    コドゥリ村の地主・カメシュワールの息子。クントゥーニ近郊のスラムでテレビの販売取り付け業を営む。

  • マンガル

    コドゥリ村の村長。山峡ドルジェの後押しで採掘権を取得し、村の水晶採掘を産業化する。

  • バゲル

    自称芸術家で、州議会議員選挙に立候補する。先住民の工芸家。

著者紹介

篠田節子(しのだ せつこ)

1955年東京生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。
97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『夏の災厄』『第4の神話』『ブラックボックス』『長女たち』など多数。

著者インタビュー

インド取材旅行記

文=篠田節子/撮影=鈴木敦子(「小説 野性時代」連載担当)

デビュー25周年記念作品として、インドを舞台にしたビジネス冒険大作『インドクリスタル』を書き上げた篠田節子さん。意外にもこの本のための取材で初めてインドに足を踏み入れたという篠田さんに、特別に取材旅行記を書き下ろしていただきました。(「本の旅人 2015年1月号」より)

  • 写真1
    タンディプール村の皆さんと
  • 写真2
    うっそうとした茂みが広がる
  • 写真3
    道路には牛
インド取材旅行記 Coming Soon


インド映画「ミルカ」1月30日より絶賛劇場公開中!!

心に深い傷を負い、想像を絶する人生の困難に、走ることで立ち向かった実在のアスリート ミルカ・シン。 その人生の旅をドラマチックに描いて大ヒットを記録した感動の大河ドラマ。
2014年インド・アカデミー賞14部門独占 ミルカ


© 2013 Viacom18 Media Pvt. Ltd & Rakeysh Omprakash Mehra Pictures

反響、続々

著名人の方からのコメント

  • インドの土俗とグローバル経済が闇の奥で激突する、桁外れのアジアン・ノワールだ! 高野秀行(ノンフィクション作家)
  • ヒロイン像が圧巻だ。ラストまで一気読みの傑作である。北上次郎(「本の旅人」書評より)
  • 世界は常に善悪の二元論では収まらないことを、この小説は強く訴えかけてくる。――垣根涼介(作家)
  • 世界は常に善悪の二元論では収まらないことを、この小説は強く訴えかけてくる。――垣根涼介(作家)

文芸評論家 北上次郎氏による書評 coming soon

読者モニターからのコメント

  • 壮大なスケールで展開される奇想天外なエンターテインメントに圧倒されました。同時に、これまで抱いていたインドという国の印象が根本的に変わりました。これだけの克明な描写をされた著者の取材能力に深い敬意を表したいと思います。

    (60代・男性・会社員)

  • 壮大すぎて凡人には想像もつかない世界を見せてくれた。自分の日常とはかけはなれた世界が確かにそこにはあった。

    (40代・女性・主婦)

  • インドがとても一言では表せない国だということを知りました。冬の寒さも忘れるくらい、久々に夜更けまで読みふけった作品でした。

    (20代・女性・学生)

  • 読み応えがありながら、ストーリーの展開が早いため、本の厚さを感じなかったです。
    ビジネス小説をあまり読んだことのない私でもとても楽しく読むことができました。
    男性のみならず、女性の方にも是非読んでほしい一冊です。

    (50代・女性・主婦)

  • 人間ドラマとして、そして海外ノンフィクションのような緊迫感を持って読めた。

    (30代・男性・会社員)

  • 歴史好きにも、社会派小説好きにも、また映画好きな人にも読んでほしい一冊だと思います。

    (20代・女性・公務員)

  • 階級差や格差などという言葉では括れない、混沌の世界の表情を隅々までよくぞ書ききったものです。物語の終わりには新しい世界観が出現し、読者は知らず知らずに地球社会に目を開かされています。日本人は生きることの原点さえ見失っているのかも知れないと思いました。渾身の大作です!

    (60代・女性・主婦)

  • あまりのボリュームに一瞬怯みましたが、読み始めると、たちまち自分もインドへと飛び立ち、藤岡と共に行動しているかのような臨場感を味わうことが出来ました。

    (30代・女性)

  • 主人公の壮絶でスリリングな体験に驚きの連続でした。インドという国の奥深さに恐ろしさのようなものを感じました。

    (50代・女性・専門職)

  • 文化の違い、命の危機に直面しながら、自分の信じること、やりたい仕事に真摯に向かう姿が読んでいて気持ちよかった。この本を読みながら、何が正しいのかが分からない中で自分が何をすべきかを決めるのは本当に難しいと感じた。

    (30代・女性・会社員)

  • いやぁ〜すごいものを読ませていただきました。質量ともに超重量級で大満足!
    重厚な社会派小説、グローバルな舞台における風刺小説、とも言えるこの国際時事小説は、篠田節子さんにしか書けない小説です。そして、たぶん現時点での最高傑作なのは間違いありません。こんな年末近くなって、文句なしの“今年のベスト1”小説に出会ってしまいました。

    (50代・女性・会社員)

  • これまで無縁だった世界と触れることが出来て新鮮で面白かった。ヒロインに清らかで邪悪な魅力を感じて、作品にいつの間にか没入していた。普通のビジネス小説とも普通の冒険とも違う、全く新しい境地の小説だと思う。

    (30代・男性・無職)

  • ビジネス冒険小説と聞けば、何とはなしに、某半沢氏のような男が世界を股に掛けて活躍するような話のように思ってしまうが、この「インドクリスタル」にそんな胸のすくような展開はありません。読むのを続けることを躊躇うほどのリアリティ。ぬるま湯で生きる日本人には余りにも強烈な世界。この圧倒的な小説に出会えた幸運に感謝したい。

    (10代・男性・学生)

  • 海外赴任経験者のわたしがお勧めします。これから海外に仕事で行かれる方、海外在籍の方、新しいビジネス書として持参してください。最後まで飽きのこない展開に、1250枚を一気に読んでしまいました。

    (30代・男性・会社員)

  • 社会人ならば必ずあぁ〜と共感を持ちつつもグイグイ読み勧められる。まさに究極の社会派エンタメだなと感じました。

    (20代・女性・会社員)

  • 自分とは全く関係ない世界の話のようで、今を生きるのに大切なものの見方、考え方、そして、混とんとした世の中においてどう生きていくか、といった様々なことを考えさせられました。

    (20代・女性・会社員)

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