【内容紹介】
世の中には二種類の人間しかいない。踊る人間と、踊らない人間だ。
タンゴの国から遠く離れたインドシナ半島の片隅の吹きだまりのような廃墟の一画にそのカフェは あった。主人はタンゴに取り憑かれた国籍も年齢も不詳の老嬢。しかし東京から偶然取材で訪れた孝子はその正体が、もう20年も沈黙を守り、行方知れずとなったレズビアン作家・津田穂波ではないかと疑う。彼女の重い口から語られた長い長い恋の話とは……(サイゴン・タンゴ・カフェ)
バンドネオンの巨匠・A.ピアソラの曲に魅せられ書き上げた、「現実との三分間」「フーガと神秘」「ドブレAの悲しみ」、バンドネオンの音色に託した女の哀しみと再生を描いた「バンドネオンを弾く女」など、ブエノスアイレス、サイゴン、ハノイ、東京を舞台に、タンゴの昏く熱いリズムが全編に流れる待望の短篇集。
※収録作品:「現実との三分間」「フーガと神秘」「ドブレAの悲しみ」「バンドネオンを弾く女」「サイゴン・タンゴ・カフェ」(初出はすべて「野性時代」)
【著者紹介】
中山可穂(なかやま かほ)
1960年名古屋生まれ。早稲田大学教育学部英語英文科卒。
1993年「猫背の王子」(マガジンハウス)でデビュー。95年「天使の骨」で朝日新人文学賞を受賞。98年「サクラダ・ファミリア 聖家族」が、2000年「感情教育」が野間文芸新人賞候補となる。2001年「白い薔薇の淵まで」が第14回山本周五郎賞を受賞。2002年「花伽藍」で直木三十五賞の候補となる。その後発表された短編集「弱法師」、長編大作「ケッヘル」など、その濃密な恋愛世界は、発表のたびごとに読書界の話題となっている。本作は、2年かけて刻まれた著者の新境地作品集である。
【推薦文】
なんて素敵な物語なのだろう!魂を抜かれるような強烈な想いがぎっしり詰まった一冊です。例えるなら、タイトルそのもの、タンゴの奏でる響きです。情熱的なのに物憂げで悲しいお語、読んでいるだけなのに悲しみで涙し、美しさにうっとりし、一つの恋を終えた様な気持ちになりました。そして、今、レコードショップに向かいこの本に出てきた音楽を購入し聴きたい衝動にかられています。
三省堂書店有楽町店 小松崎敦子
男女の想いあり、親子の想いあり、猫の想いあり、そして深い恋愛あり。
物語り全てにタンゴの音色が。
中山可穂アラカルトが味わえる、とっておきの短編集です。
ダイハン書房 山ノ上純 様
かつて こんなにもタンゴが哀しいことはなかった。
かつて こんなにもタンゴが必要なひとたちはいなかった。
わたしは この思いを踊らずしてタンゴダンサーとはいえなく なってしまった 。
タンゴを愛するすべての人に読んでいただきたい…!
棚田晃吉・典子(タンゴダンサー)様
【『サイゴン・タンゴ・カフェ』刊行記念サイン会開催のお知らせ】
著者の中山さんよりうれしいプレゼントがあります!是非皆様お越しくださいませ。
*日時:2008年3月1日(土)16:00〜
*会場:三省堂書店有楽町店
*参加方法:『サイゴン・タンゴ・カフェ』をお買上げの方に整理券を配布いたします
(先着150名・発売日より配布開始)サイン会についてのお問い合わせ:03-5222-1200(三省堂書店有楽町店)

