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■恒川 光太郎(つねかわこうたろう)

1973年東京都生まれ。現在沖縄県在住。
十九歳の時に、父が使い古したワープロをもらい、作家になろうと思い文章を書きました。作った作品はひどいものでした。破綻しきった物語の最後のページには未完、と書かれ、誰も読みはしないのに、かっこいい献辞と、前書きと後書きと、偉い人がベタ褒めしてくれているという設定の解説と書評を自分で書き加えました。そして黙ってそれを引き出しにしまいました。
時が過ぎ、十九歳の時にいたところから遠く離れた土地で、深夜にふと目が覚め、この物語を書き始めました。
受賞の知らせは、信じがたい朗報でした。正直に告白すれば怖気づいてすらいますが、新しい世界の入り口に立たせて頂いた喜びはそれをずっと上回っています。
脳内に眠る怪奇な妄想が、今暴れだしています。選考に関わった全ての方々にお礼を申し上げます。そして、ためらうぼくの背中を押してくれた妻にも。本当にありがとうございました。
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