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| 今月の読みごろ、読みどころ。 今月の特集は放浪です。 毎年、夏休みはバイクで旅にでる。今まで最大は4日間、96時間の空白で、普段ちょこまか何かと飛び回ることの多い自分にとっては、神様から与えられたような自由な時間である。あえて、目的地は決めない。泊まるところも行き当たりばったり。持っているのは免許証と現金だけ。いちばん時間のあったおととしは、山形から日本海側を、あまり時間のなかった昨年は軽井沢を、そして今年は長野を縦横に走り回った。朝、扉をあけて、エンジンをかけ、空気を吸い込んだとき、空のきらめきが脳みその底にまで射し込んでくる。読者のみなさんは、どんな目的地のない旅の経験を持っていますか。 今月は角川文庫収録の『東京小説』の姉妹版として、『パリ小説』を企画しました。 林真理子さん、椎名誠さん、辻仁成さん、唯川恵さん、盛田隆二さん、松本侑子さん、狗飼恭子さん7名による、短編コンピレーション企画です。それぞれのこころに映りこんだ、想い深いパリをこの秋、存分にお楽しみください。 シリーズ青春文学の現在は、ライトノベル界で旋風を巻き起こしている桜庭一樹さん。清冽な暗黒恋愛小説の世界、おススメです。 人気の有川浩さんの小説は思いもよらぬ場所が、小説のキーになります。さてどこでしょう。お楽しみに。 いつもながら、新境地連載、読切満載でお送りしております。
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