エ・アロール それがどうしたの



















*渡辺淳一文学館 詳細はコチラ
一九三三年北海道生まれ。札幌医科大学卒業。
整形外科医として勤務するかたわら小説を執筆。

一九七〇年「光と影」で第六十三回直木賞を、一九八〇年『長崎ロシア遊女館』と『遠き落日』で第十四回吉川英治文学賞を受賞。
主な著書に『無影燈』『ひとひらの雪』『化身』『うたかた』など多数。一九九七年に刊行された『失楽園』は空前の大ベストセラーとなり、「失楽園」はその年の流行語大賞に選ばれた。

一九九八年、故郷の札幌に「渡辺淳一文学館」が完成、一般に公開されている。また、二〇〇三年五月、紫綬褒章を受章。現代文壇の第一線で活躍を続ける、国民的ベストセラー作家である。

 過去の作品紹介


死化粧
母親の脳手術と解剖、そして死出の化粧をめぐる周辺の人びとの姿を、過酷なまでの濃密なリアリティをもって描き、芥川賞候補となった新潮同人雑誌賞受賞作「死化粧」。他にいずれも直木賞候補となった佳篇「訪れ」「霙」と、心臓移植に材をとった話題作「ダブル・ハート」を収録。直木賞受賞以前の純度の高い4編。


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阿寒に果つ
雪の阿寒湖近くで自殺を遂げた天才少女画家時任純子。
妖精のような17歳のヒロインが、6人の登場人物たち---。
作者の分身である若い作家・画家・記者・カメラマン・純子の姉蘭子と演じる、六面体の水晶の冷たい燦きと輪舞の華麗さをもった愛と死のドラマ……。
これは、北国の短い夏にも似た青春の光と影を、清冽なリリシズムをもって描いた、作者自身の過ぎ去った青春への鎮魂の歌でもある。


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自殺のすすめ
孤高、白髪のY教授に自殺未遂を嘲笑された学生Uは、教授の指摘通りに頸動脈を切って死んだ。教授は晩年を脳溢血に倒れ老醜をさらして逝った。<自殺>をめぐって逆説とパトスが織りなす表題作。深夜の病室に闖入した三人の暴漢がもたらす不安と、不治を自覚する隻脚の老患者の姿を、ハードボイルド・タッチで描く佳作「夜の声」。
クールな視点で日常の襞に埋もれた人間の本質を抉る注目の作品集。


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白い宴
医学の進歩と人間の生命の尊厳をめぐって、北国の街にくりひろげられる生と死と愛の迫真のドラマ。
昭和43年8月、札幌医大で行われたわが国最初の心臓移植手術は、医学的事件であると同時に社会的事件として、大きな反響を呼んだ。
本書は、当時、同じ大学の整形外科講師であった著者が、その事件の事実関係を克明に追ったドキュメント風の小説であり、著者の医師から作家への転身の契機ともなった記念碑的作品。
初期の長編「小説・心臓移植」を改題、加筆した力作である。


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無影燈
大学病院の講師だった外科医、直江はなぜか栄進の道を捨てて個人病院の医師となった。優秀な腕をもちながらニヒルな影のある彼に、看護婦倫子は惹かれてゆく。彼の周囲には、さらに医院長の娘や夫人らが群れ、慕い寄る。酒に酔い女に溺れながらどこか冷めた直江には、ある秘密が隠されていた……。
話題のテレビドラマ「白い影」の原作として、医学界の内幕をも抉り、反響を呼んだベストセラー。作者の力量を十分に物語る傑作長編小説。


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花埋み
封建の遺風色濃い明治という薄明の時代に、夫に移された膿淋による屈辱と痛みから、医学の道を志した女性がいた。荻野吟子その人である。 吟子は利根川畔の村に生まれ、のち東京本郷に産婦人科医院を開業、キリスト教信者として社会運動にも参画した。やがて、夫と共に北海道に渡り、理想郷の建設を夢見て必死に生きた。
本書は、日本で最初の女医となった吟子の数奇な運命にみちた愛と苦難の生涯を、同じ医師出身である作家渡辺淳一が、深いリアリティと共感をもって描いた初期の代表的長編である。


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冬の花火
昭和29年春。戦後の歌壇に突如、彗星のように登場した、「乳房喪失」の歌人・中城ふみ子は、ひときわ妖しく鮮烈な光芒を曳いて、その夏、札幌医大病院の暗い病室に、31歳の生涯を閉じた。没後20余年、当時、同じ大学の医学生であった渡辺淳一は、後、直木賞を受賞し、現代のロマンを語る作家として不動の地位を確立した。本書は、著者が年来のテーマに、数年の歳月と情熱を注いだ中城ふみ子の伝記的小説である。
北国の野に、街に、そして死の迫る癌病棟に、美貌と天才に恵まれながら、短く激しい生命の炎を燃やし尽し、夭折した女流歌人の奔放華奢な愛の遍歴と、死に至るドラマが展開する---。


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わたしの女神たち
男の優しさ、女のやさしさ。そして男と女、それぞれの強さとは何か?
永遠に未知なる異性への、限りない怖れと憧れをこめながら、著者はこの本のなかで、これまでにない新しい視点から、ユニークな女性観と秀抜な男女比較論を展開する。
科学者としての眼と作家の感性が鮮やかにとられた、これは平明でユーモラスな、男と女のエッセイである。


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遠き落日
(上)
野口英世は、日本人に最も知られた伝記中の偉人でありながら、虚飾に彩られた偶像であった。医師出身の作家渡辺淳一が、国内はもとより、アメリカ・メキシコ・アフリカでの現地取材と、膨大な資料を駆使して、8年の歳月と情熱を傾けて完成した、野口英世の伝記的小説が本書である。1978(明治9)年、苗場代河畔の貧農の家に生まれ、周囲の援助で困苦の中から上京、しだいに医学への階段を登り、やがて単身アメリカへ出発するに至るまでの、若き無名時代の苦闘の日々・・・・。人間・野口英世の破天荒な魅力と生命力にあふれる半生を、赤裸に描く力作。
(下)
フィラデルフィでの野口英世は、フレキスナー教授の下で悪条件と闘いながらも、徐々に頭角を現す。人々はこの小柄な東洋人の猛烈な研究態度に驚嘆した。異境での超人的な研究と活躍。そして白人女性のメリーとの結婚。世界的な名声に包まれた英世の世界の、日本への凱旋帰国。その栄光に影がさしはじめた晩年、アフリカへ黄熱病研究のため、英世は飛ぶ。自らの研究の犠牲なって、53歳の生涯を、遠くアクラの地で果てるまでの半生を描く。英世の劇的な生涯を、医学と人間性の両面から鋭く照射、その真実の姿を迫真の筆で描破した、吉川英治受賞の傑作。


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野わけ
24歳の血液検査技師・有沢迪子は、ふとしたことから上司の阿久津恭造と深い関係になった。
相手が妻子ある男性であることを知りながら、迪子はしだいに阿久津に傾斜してゆく。やがて病気の妻から阿久津を奪い、身も心も独り占めにしたい熱情にかられる。
そして阿久津の妻の突然の自殺----。迪子は、吹きすさぶ野わけの道をひとりで生きて行こうと決意する……。
京の四季を背景に、繊細な心理描写を織りこんで綴る華奢な愛のロマン。


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風の岬
野々宮敬介は去年の3月、大学を卒業して、国家試験を受けたばかり、医局では一年生のぺいぺいである。外科の医局に入って手術に立ち会ったとはいえ、ほとんどが見学で、たまに手伝いをしても創口を鉤で開いているだけの「鉤持ち」である。その敬介がこともあろうに伊豆の富士浜の町立病院に医長として出張を命じられたのである。「大丈夫でしょうか、僕はまだ虫垂炎の手術さえ……。骨折の患者さんが来たらどうしましょう、折れていたら」「まっ、医者がいないよりいいだろう。景色はいいし、魚はうまいし、給料も出る」などとおだてられ、速成で特攻隊のように送り出された敬介、しかし、これでもれっきとした赴任である。敬介は少し自慢であった。


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流氷への旅
流氷の海と灰色の空が白い一線をつくる街、紋別を訪れた竹内美砂は若き流氷研究家、紙谷誠吾と出会い惹かれた。しかし、紙谷は、同じ女性を愛した親友、織部の命を流氷の実験中に失ったためか、どこか孤高の影を漂わせていた。それでも。東京での見合いを清算し、壮大で厳しい自然の中へ旅立ってきた美砂の愛は、強烈に紙谷に傾いていく。信じた愛に向かって一途に生きる女性の心のゆらめきを美しく歌いあげた長編ロマン。
紙谷への愛を抑えきれない美砂はついに札幌での生活を始め、リラの花香る季節、紙谷と結ばれた。安定した愛を手に入れたかに見えたが、紙谷の前にかつての恋人であった人妻、仁科杏子が現れると、美砂の心は大きく揺れ動く。それでも杏子とともに紋別へ去った紙谷を追って、美砂は再び流氷の輝く街を訪れた……。
北海道の四季の中をたゆたう純粋な愛の軌跡を描いた長編ロマンのフィナーレ。


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浮島
プロダクションを経営する宗形と28歳の千秋は、久しぶりに休暇をともに過ごそうと、バリ島へ旅に出た。つき合い始めて流れた5年の歳月、15歳違う二人の間には、激しく熱中し合った蜜月の頃もあった。やがて、宗形の離婚、そして一年前、千秋がテレビのアシスタントの仕事に打ち込むようになって、何となく気が重たく、少しずつ疎遠になった。嫌いになったのではない、新しい恋人ができたのでもないが・・・・。
永すぎた恋の疲れを押し返し、微かに残る愛の灯を取り戻そうと揺う男と女を、逸楽の南の島に描いた傑作長編小説!


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雲の階段
(上)
離島の診療所職員・三郎は、島でたった一人の医師である所長を助けるため、医者の仕事を学び、簡単な手術さえこなせるようになった。だが、所長の東京への出張中に運び込まれた女子大生・亜希子の症状は今までみたこともないものだった。子宮外妊娠。自分がすぐ処置しなければ、若く美しい命が失われる・・・・三郎は果敢にも大手術に挑んだが・・・・。
劇的な出会い、遠距離を越えて育まれた二人の愛の思わぬ結末。スリリングで切ない長編ロマン。
(下)
亜希子の手術は成功した。彼女は東京の大病院の令嬢であった。再会を果たした三郎は、その華やかな生活を垣間見て、島の恋人をひとり残し、亜希子に強く惹かれていく。そして、ついに結婚話が持ちあがった。ニセ医者であることを隠している三郎の心は大きく揺れるが……。
あてのない階段をのぼってゆく青年の愛の放浪、はかない青春の輝きを鮮明に描いた長編ロマン。


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夜の出帆
聖子は29歳。表向きには独身だが、19歳年上の作家・能登高明と同棲してる。彼女は生活のために小さな出版社で働き始めるが、間もなくその社長・加倉井と人目をしのぶ間柄になる。夜の波間を漂う小舟のように、二人の男の間で揺れ動く聖子。自分の心を見詰めながら生きる彼女に、いま新しい出帆の時が訪れようとしている。
心と体の危ういバランスに戸惑う女心、そして彼女の旅立ちへの決意を流麗な文体で描き出す傑作長編小説。


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遠い過去近い過去
故郷・札幌での少年の頃の思い出や、外科医時代のエピソード、そして現在の生活から、創作秘話までー。
作家・渡辺淳一のデビューから今日までの軌跡をたどり、それぞれの時代の雰囲気を鮮やかに伝える、ベスト・エッセイ。


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本屋でのぼくの本を見た
どんな作家にもはじめての一冊がある!投稿に向け小説に夢中で取り組んだあの頃、新人賞受賞の報せを聞いたとき、はじめての見本を前に祝杯をあげた夜……。期待と不安の間で揺れ動いたデビュー前後の初々しい心情とエピソードを、現在も第一線で活躍する総勢61名の作家が綴ったファン必読の清新なエッセイ・アンソロジー!


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ひとひらの雪
(上)
「妻子ある建築家・伊織は、部下の笙子を愛する一方で、美貌の人妻・霞にも惹かれていく。いったい自分はどちらを本当に愛しているのか、ふたりの女性のはざまで思い悩む伊織だが……。秘めやかな官能の世界に耽溺する男女の姿を通して、現代の愛の形を描いた名作。

(下)
霞と笙子、ふたりの女性の間で揺れ動く伊織。しかし、季節のうつろいとともに、またひとつの愛が終わろうとしている……。ひとひらの雪にも似て、美しく妖しく、そしてはかない男と女の愛。官能の愉悦にとらえられた男女の姿をみずみずしく、そして芳醇に描き出した、渡辺文学の代表作。


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