メディア芸術祭の上映+シンポジウムのレポートなんですが、いやはや困ったぞ...
行ってきましたよ!、メディア芸術祭のシンポジウム。
(シンポジウムの概要などは、こちらのエントリーなど参照)

いつもよりもレポートまで時間がかかってるのはですね。
みなさんお察しの通り...
原因はこの人です。富野監督!

そもそも富野語のテープ起こしっていうだけで、けっこう気が重いのに...
富野監督はシンポジウムの冒頭で、
「文化庁主催で、その上に文部科学省があるんだからさあ、もうちょっとアカデミックな口調でやらないとさ。」
とか言ってたんだけどさ...
週末に、テープを聴き直しつつ数えてみると、

ぐは!!、実にS○Xが9回に、オマ○コ2回...
「アカデミックな口調」なんてどこ吹く風。
いや、予測はしてましたよw。
というわけで、純真な時かけファンのみなさんw、ゴメン!
せめて伏せ字にします...
以下、画像重いかもです。
えーと、この日は朝10時から整理券を配布したんですよね。
10時の段階で、もう定員以上並んでて大変だったらしいです。
参加できた人も出来なかった人もほんとお疲れ様でした。
こちらは16時からの時かけ本編の上映前、ホールのロビーです。

整理券持ってる人はすでに入場した後なんだけど、整理券無い人たちが行列してます。
この列の先頭の人たちは立ち見で入れたらしい。
こちらは上映前のホールの中。

この日は上映、シンポジウム共に男子優勢。
まあ当然といえば当然か。
シンポジウムは18時半からスタート。
まず、審査員の二人、富野監督と樋口監督がステージに登場。

富野 「えーと、アニメ部門の大賞受賞者と、今日はここで短い時間ですがお話を伺いたいと思ってこの席を用意させていただきました。アニメ部門全体の感触についてお話させていただきます。」
と、今年の応募作品の総評からシンポジウムはスタート。
富野 「会場に展示されている作品について、「自分はこちらの作品の方が大賞ではないか?」と不思議に思う方もいらっしゃると思います。
そう言う意味では、アニメであることだけがくくりの部門ですから、CM的なものから劇場まで、TVシリーズやリバイバル企画みたいなもの、そういうものを十把一絡げにして順位をつけるなんて実は基本的には出来ません。
出来ないからこそこういう風な選び方をさせていただいた。その理由については説明しません。というのは説明しても同意できる人と出来ない人がいるからです。
僕自身も同意できない部分があります。「時かけ」を大賞だなんて絶対にイヤ!ww。
とは言いながら、大賞にしたのは僕と樋口監督です。」
樋口 「補足しますと、今日この場で、話したいことをちゃんと言うという前提で大賞にしたという。」
富野 「それほど面倒くさいことでもありません。
たまたま今年は10年目なのですが、アニメの部門がこの10年間で何をやっていたのかを、さらに10年後、20年後から見て分かりやすくするために、例えば時かけを大賞にしたという考え方もあります。
それに関しては異議申し立てを僕はまったくしません。」

細田監督が登場する前は、富野+樋口のトークが炸裂!
いいコンビしてますねw。
富野 「アニメの制作関係者に苦言を呈するとすればこういう事があります。商業ベースに乗ってるプロの方たち、プロを自認している方たちに、慣れ仕事が多くなりすぎてる。アニメでメシを喰ってるんだったら、もう少し覚悟を持ってやってほしい。
僕の立場で時かけの評価を一つするなら、かなり過酷な制作状況の中でこれだけのモノを作ったという意味で、スタッフのワーキングに関しては凄いものだと思いました。」
樋口 「時かけの存在は知ってましたので、私個人は今年最大の出会いとなったアニメ作品は「涼宮ハルヒ」です。私の中の高校生をまた呼び起こしてくれたw。」
富野 「その顔をみて高校生を想像するのは無理があるよねえw。」
樋口 「時かけについては、色んな評し方があると思います。私は基本的に、アニメーションはデジタルなどを使わず、作画力を使って人の心、登場人物の気持ちをきちんと描いて欲しいと思ってます。
当然僕も作る側の人間なので、時かけを見終わった後、「どういう指示をしてるんだろう」って、絵コンテ本なんかを買いましてw。作画任せじゃなかったんだ!、と驚愕するようなコンテが待っていました。
これは素晴らしいなと。」
富野 「そのコンテ切ってるのは誰なんですか?」
樋口 「えー、そりゃもちろん監督...」
富野 「監督が自分でコンテ切るんですか?、コンテマンって別にいるのかと思ってました。」
樋口 「そうなんですよ。斧谷さんw。」
富野 「この映画に関しては監督さんなんですね。
そういうコンテ見てみたいな、そういう監督みてみたいな〜w。」
樋口 「www。そういうことで呼んでみたいと思います。細田守監督です。」
と、ここでやっと細田監督がステージへ。
細田監督は前日にMIT訪問から帰国し、風邪気味で調子悪そう。
(ちなみにシンポジウム終了後は病院に直行したとか)

細田 「えー、どうもこんばんは細田です。公開処刑の場にようこそw。」
って感じで冒頭はやんわりスタート。
その後、細田監督から時かけについて、企画の成り立ちなどの説明がされて、シンポジウムもいよいよ盛り上がる...んですが。
今回は、発言全起こしとかやりません!。キッパリ。
なぜなら、すでに各所に全起こしとかシンポジウムのレポートなど沢山でてるからw。
結局、一部だけ取り出してまとめるのは不可能というか、
富野さんの発言って、そういう読みやすくする為の編集の段階で、すでに恣意的に加工するしかなくなるんですよ...
ってことで、詳細な記録を読みたい方はこちらを参照。
文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門受賞者シンポジウムレポート
(∀ddictさん)
行ってきましたメディア芸術祭シンポジウム
行ってきましたメディア芸術祭シンポジウム(続き)
(ひびのたわごとさん)
第10回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門受賞者シンポジウム
第10回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門受賞者シンポジウム(その2)
(Effective Recipeさん)
どなたも直リン失礼です!

富野監督にとっての本題は、ここら辺からだと思います。
富野 「実は、今回の作品を僕が買う気になれないのが、その言葉の現れ方。
劇としての現れ方が、とても今のティーンエイジャーを気楽につかまえてるんじゃないかって気がしたということ。
気楽っていうのがどういう事かっていうと、絶えず劇中に出てくる台詞で、「あの人と付き合いたい」って言葉が出てきますよね。
あの言葉を三度ぐらい聞いているうちに、これは「付き合いたい」という言葉じゃなくて「あの人とセッ○スしたい」としか聞こえなくなったんですよ。」
まあ、前後のつながりなどあるので、上記サイトのレポートで詳細を読んでみてください。

シンポジウム、富野さんは予定の終了時間で途中退席されたんですよ。
ラストはこんな感じ。
富野 「ただ、年の差を考えたときに言えるのは、簡単に誉めることもしてはいけない。どうしてって、完璧な作品なんかそんなにあるわけ無いんだから。
世代の違いが持っている見解の相違について、意思表示はしておく必要があるんだろうと。
そして次の仕事に向かって、億劫がらずに良い物を作って欲しいから今みたいな言い方をしたわけです。」
樋口 「そして我々は富野監督が消えた後で、影でコッソリ言うわけです「うるせえジジイ」ってw。」
で、富野さんが帰った後は、樋口監督、細田監督でさらに追加トークでした。
えーと、上記サイトのシンポジウム記録を読んだ人向けに、以下はちょっと個人的な感想というかチラシの裏。
富野さんにしてはかなり誉めているっていうのは本当ですね。屈折した誉め方ですがw。
富野さんの発言の「社会性」っていうのは「時事性って意味の現代性」を意味してるのじゃなく、特定の年代とか性別に閉じていない、社会=共同体に足場を持ったドラマと理解するのが一番しっくりくるかな。若者のセクシュアリティを大人が生暖かく見守るというのは、まさに劇場版Z3のラストシーンにあったなあとか。
樋口さんの「(富野さんが言うような)そういうのが含まれた時かけだったら、たぶん(大賞に)推していないかも...」って発言は結構真相をついてる気がしましたよ。ちょっと前までは、日本映画の「青春映画」ってジャンルは性描写はナシで、ベッドシーンがあると「恋愛映画」扱い、その真骨頂が角川アイドル映画だったりしますね。その意味では「時をかける少女」という作品である以上、「青春映画」に準拠してるのは至極真っ当な気がするかな。
あと、富野さんが「セッ○スしたい、に聞こえた」っていうのは、それなりの身体的リアリティを感じたってことでもあるので、アニメ作品にとっては喜ばしいことだと思います。少女マンガ的な恋愛寓話ではないってことだし。
ってことで、今回はやや変則的でスイマセン。
細田監督、お大事に!